ウェブサイトへの掲載を了承頂きましたので、随時画像の方をアップさせて頂きます。
いつもフェラーリ 360 モデナメンテナンス御依頼誠に有り難う御座います。
弊社4t積載車が、お引取りさせて頂きましたフェラーリ 360 モデナを積んでファクトリーに戻って参りました。
只今よりご入庫時のエクステリア&インテリアの傷などのチェックに入らせて頂きます。
今回も、ご期待にお答えする各部のチェック及びメンテナンスを実施させて頂きますので宜しくお願い致します。
フェラーリ 360 モデナ トラブルシューティング開始準備の為、クリーンなリフトセクションへと…
ボディープロテクターの装着。
トラブルシューティング開始です。
F1マチックソレノイドホースから、多量のオイルが漏れ出している状態です。
リザーバタンクホースからもオイルが滲み出しています。
ラバーパーツや、ガスケット関連のトラブルか、メカニカル機構でのトラブルかを見極める事が重要です。
また、複合したトラブルも的確に判断します。
間違ったトラブルシューティングでのリペアでは、一向に不具合は改善されません。
F1マチックのメカニカルの基本構造を熟知したエンジニアが、確実なトラブルシューティングで主原因をピンポイントで確定します。
全てのトラブルシューティング完了のフェラーリ 360 モデナ。
現状車両に発生しているトラブルポイント。
なぜトラブルが発生したのか?
根本的なトラブルの改善メニューを作成しご連絡させて頂きます。
オーナー様とお打ち合わせさせて頂き決定しました今回のメンテナンスメニュー。
早速、実作業に入らせて頂きます。
実作業開始です。
整備&クリーニングアップ後の画像です。
一見、F1マチックソレノイドホースまた、リザーバタンクホースからのオイル漏れのように見えていた部分。
確実なトラブルシューティングの結果、他の部分からオイル漏れが発生している事が判明しました。
そのオイル漏れ箇所をピンポイントでメンテナンス完了です。
漏れ出したオイルが内部に溜まっている状態。
クリーニングアップを行っていきます。
クリーニングアップ後の画像です。
整備箇所だけではなく周辺部分の汚れた箇所もクリーンに仕上げます。
私たちは、車両の価値観を理解し、見える部分は勿論の事、通常見えない箇所をクリーンにする事を非常に重要視します。
整備に伴い分解したアンダーカウル 現状の画像です。
ナカムラエンジニアリングでは、分解したパーツを1点1点メンテナンス、またクリーニングアップを行い組み込んでいきます。
メンテナンス&クリーニングアップを行っていきます。
メンテナンス&クリーニングアップ後のアンダーカウルの画像です。
分解パーツは、1つ1つ細部までこだわったメンテナンス&クリーニングアップを実施しました。
クリーンな状態で組み込みに備えます。
整備に伴い取外したホイールのクリーニングアップ&メンテナンスを行います。
ブレーキダストなどの汚れが付着してしまっているホイール。
4輪全てクリーニングアップ&メンテナンスを行っていきます。
ホイール クリーニングアップ&メンテナンス終了しました。
プロのレースチームでもホイールの磨きは重要な仕事の1つです。
タイヤの状態やホイールの変形、キズやキレツ、そしてホイールナットの座面などもチェックします。
ワークスチームでも、メカニックの重要な仕事のひとつなんです。
整備に伴い脱着したパーツ1つ1つを独自のクオリティーで仕上げます。
各部のクリーニングアップやメンテナンス等、特別な費用は必要ありません。
私たちが行う通常の整備過程の一貫だからです。
ナカムラエンジニアリングが行う整備の特徴の1つです。
F1マチックオイルの交換を行います。
F1マチックオイルの交換は見逃されがちです。
FerrariのF1マチックオイル交換は、Ferrari 純正 車両診断テスターで通信しながらの交換。
Lamborghiniのeギヤーオイル同様、純正テスターを使用せず無理に交換すると、F1マチックポンプや、各ソレノイド機構に負担が掛かり破損します。
破損してしまうと非常に高額なパーツ。
Ferrari 純正 車両診断テスターでの交換が必要です。
F1 マチックオイルは、私たちが厳選した360 モデナのF1マチックに推奨するオイルを使用します。
油脂の管理や選択は非常に大切なポイントです。
【F1マチックの豆知識】
355以降のモデルから主流となっているF1マチック。
マニュアルトランスミッション操作を自動化するシステムです。
クラッチまた、トランスミッション自体はMTとほぼ同じ構造ですが、ECUやアクチュエーター等でクラッチを作動させるシステムです。
使用用途にもよりますが、F1マチックオイルは2年毎に交換する事が好ましいでしょう。
また、6ヶ月程度でクラッチの残量チェックや調整をすることが大切ですね。
ブレーキオイルの交換工程へと。
ブレーキオイル交換前に、アウターケースのクリーニングアップを行っていきます。
アウターケース クリーニングアップ後の画像です。
劣化し切ったブレーキオイルの状態。
リザーバタンク内部には、大気中の水分を吸って加水した浮遊物も貯まっています。
この状態ではブレーキシステム構成パーツに悪影響を与えるばかりか、作動不良またオイル漏れを引き起こしてしまいます。
リザーバタンク内部のクリーニングアップを行っていきます。
リザーバタンク内部をスッキリ クリーニングアップしました。
クリーンな状態からブレーキオイルの交換をしていきます。
ブレーキオイルを専用機器で交換していきます。
ブレーキオイルに至っても、私たちが厳選したフェラーリ 360 モデナのブレーキシステムに推奨するオイルを使用します。
ブレーキオイル。
ブレーキオイルの交換時期は、オイルの色などでも簡単な判断はできますが、交換基準はあくまで使用期間、水分吸収量、劣化で判断します。
サーキット走行後は、ブレーキに与える熱量が非常に大きい為、熱によるブレーキオイルの膨張などが繰り返され劣化が急激に進みます。
ブレーキオイルは吸湿性が高く、大気中の水分を吸収する為、期間の経過と共にブレーキオイル内の水分量が多くなり、沸点が下がってしまいます。
そのまま使用し続けると、ハードブレーキを繰り返したときにブレーキオイルが沸騰し気泡が発生し、踏力によって発生した圧力は、気泡を圧縮するだけで制動力を発生させることができず、ブレーキが効かなくなります。
これをペーパーロック現象と言い、大変危険な現象の一つです。
ハードブレーキはしないから…と思うオーナーも多いでしょうが、これだけでは無く色々な不具合を発生させます。
ブレーキオイルの水分吸収量が多くなると、キャリパーピストンに錆が発生し、ピストン固着やブレーキの引きずり、片効き等々を引き起こします。
通常のストリートでの使用、また乗らなくても1年毎の交換が必要です。
新油はこのように透明なブレーキオイル。
オイル交換と同時に、周辺部分もスッキリ クリーニングアップ。
気持ちよいものですね。
この一連の工程が、ナカムラエンジニアリングが行うオイル交換の流れです。
クリーニングアップ済みのアンダーカウルを組み込み。
基本装着位置の見直しも図り、1つ1つ丁寧に組み込みます。
エクステリア、インテリアの最終仕上げも、メンテナンス同様こだわります。
全ての整備&メンテナンス 終了のフェラーリ 360 モデナ。
こちらのMaintenance Reportには作業内容の一部のみを抜粋し掲載させて頂いています。
実施した全てのリペア&メンテナンス中の分解写真、また新旧のパーツ画像。
全て担当エンジニアが撮影しています。
詳細な写真 78枚(CD-R 1枚に落としてあります)及び、今回のメンテナンス内容を分かり易く作成していますので、車両と一緒にお渡しします。
いつもメンテナンス御依頼有り難う御座います。
今後とも末永い御付き合いの程、宜しくお願い致します。