株式会社ナカムラエンジニアリング

フェラーリ 612 スカリエッティ エンジンがかからない修理・エンジンミッションマウント交換

※ メンテナンスリポートの更新は 2018/10/28 を以て終了いたしました。以下は過去の記事となりますのでご了承ください。

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ウェブサイトへの掲載を了承頂きましたので、随時画像の方をアップさせて頂きます。

いつも フェラーリ 612 スカリエッティ メンテナンス御依頼誠に有り難う御座います。

弊社4t積載車が、お引取りさせて頂きましたフェラーリ 612 スカリエッティを積んでファクトリーに戻って参りました。

只今よりご入庫時のエクステリア&インテリアの傷などのチェックに入らせて頂きます。

今回も、ご期待にお答えする各部のチェック及びメンテナンスを実施させて頂きますので宜しくお願い致します。

フェラーリ 612 スカリエッティ チェック開始準備の為、クリーンなリフトセクションへと…

チェック工程開始です。
Ferrari 純正 車両診断テスター SD3を、フェラーリ 612 スカリエッティ コントロールユニットに接続。

車両側、ECUと交信開始です。

Errorコードのみのチェックではなく、各部の作動状況や出力波形に至るまで、SD3で出来うる全てのエレクトロニクス関連をチェック。

現状の車両の状態を詳細に把握します。

ただ、Ferrari 純正 車両診断テスター SD3が車両全てを網羅している訳ではありません。

SD3でモニタリングしても、ERRORコードが入力されない部分も多々存在します。

 

データ全てを鵜呑みにせず、完備する各種専用機器で更に独自の解析を行います。

Ferrari 純正 車両診断テスターSD3で取得した各部のデータ。

 

現状のフェラーリ 612 スカリエッティ 車両全体のエレクトロニクスパーツの作動状況。

また、メカニカルの作動また、セット状況。

各部のデータを取得。

最新のFerrariアップデートデータとの比較も行います。

 

現状の電子制御部位データを全て詳細に把握します。

SD3で取得したデータは、あくまでもデータとし受け止めます。

データ全てを鵜呑みにせず、基本作動が適正値内で確実に作動しているかを、完備する各種専用機器で単体点検を実施。

 

更に奥深くまで、独自の解析を進めます。

エレクトロニクス関連ポイントのチェック工程へと進みます。

大きく分別すると下記の3項目が代表的な項目です。
1 入力: 電子的・機械的なセンサー(または変換器)で、温度、圧力、電磁場等の物理量をシステムの外部から取得して、電流信号や電圧信号に変換するあらゆるチェック。

2 信号処理回路: 組み合わされた電子素子により信号を操作し、解釈したり、変換したりする個所のチェック。

3 出力: アクチュエータや他の素子(変換器も含む)により、電流・電圧信号を車輌システムにとって有用な形態に再変換されているかなどのチェック。
この3項目から更に分別し、独自のチェックを行いシステムに異常が無いかを見極めます。

ボディープロテクターの装着。

Tipo F133F型エンジンのメカニカルチェック工程へと進みます。

612のエンジンは、575Mに搭載されていた65度V12をベースに、吸排気系統を徹底的に見直され、612に搭載されています。
吸排気の見直しで、540ps/7250rpmを叩き出すまでに強化されているTipo F133F型エンジン。

最大トルクは、60kgm/5250rpmを絞り出します。

圧縮比は575M同様の11.0:1。

エンジンマネージメントシステムはボッシュモトロニックM7.3 .2でコントロール。

F133F型エンジンのメカニカルまた、モトロニックM7.3.2 の基本原理や構造を熟知したエンジニアが細部までチェックします。

フェラーリ 612 スカリエッティ 車両全体の詳細なチェック工程へと進みます。
年数的、指定交換パーツ。

走行距離的、指定交換パーツ。

フェラーリ 612 スカリエッティの傾向的不具合発生ポイントのチェック。

また車両のコンディションを整える為の独自のチェックへと。
指定交換パーツの中には、色々な素材のパーツが有ります。

代表的な素材の指定交換パーツの一部。

1 ラバーパーツなどは、光やオゾンによる酸化で弾性が失われ、亀裂や溶解が、ある程度の年数で起こってしまいます。

2 金属製パーツでは、継続的に、また繰り返し車両より受ける衝撃や、常に動いている作動パーツに金属材料としての強度が低下し、疲労が発生してしまうパーツ。

3 金属だけではなく樹脂パーツやカーボンパーツでも劣化は発生します。

指定交換に列記されているパーツでも必ず交換しないといけない訳ではありません。
素材や構造を知り尽くしたエンジニアが、的確にチェックし判断します。

近年の車両は、エアロダイナミクスが非常に進んでいます。
たとえば、車両下部のアンダーカウル。

ベンチュリートンネルにダウンフォースの多くを獲得するグランドエフェクト・カーとして設計され、エアロダイナミクスをさらに追求。

ベルヌーイの定理により、ベンチュリーの流速が速くなり空気圧が大きく下がり、下向きの揚力を発生させるダウンフォースを作り出します。

車両下部全面にアンダーカウルが装備されています。

ダウンフォースを得る為、カウルで覆われているのですが、オイル漏れ等発生してもオーナーには分りにくい反面もあります。

フェラーリ 612 スカリエッティ メカニカルチェック工程へと進みます。

車両はさまざまなパーツや機構で構成されていますね。

メカニカルまた、エレクトロニクス ボディー構成などなど…

書ききれない複雑な機構を組み合わせ1台の車両として構築されています。

車両毎に傾向的不具合も存在し、指定交換が促されているパーツも存在します。

車両の使用状況や用途、保管状態で車両のコンディションは千差万別です。
また、これまで車両がどの様な考え方でチェックされてきていたか、どのような工法でリペア&メンテナンスを受けてきたか?

壊れた箇所のリペアだけではなく、車両のコンディションを整えていくというメンテナンスが的確に行われてきた車両か否か?

色々な状況で、リペア、メンテナンスポイントが違ってきます。

状況によってパーツ寿命が長くもなりまた、短くもなります。

 

今回も1から独自の思想、理念また目線で、的確なチェックを行います。

常に、私たち独自の思想また目線で1セクションずつメンテナンスを行わせて頂いているフェラーリ 612 スカリエッティ。

 

最近コンディションが良くない車両が多々見受けられます。

これは、メンテナンスを請け負う側が車両の状態を確実にオーナーに伝えていないからでしょう。

もしくは請け負う側の車両に対する価値観が低いのでしょう。
私たちが行うメンテナンスは、独自の思想・理念の下、常に1セクションずつメンテナンスメニューを組み立てご提案させて頂きます。

 

1セクション毎に確実にメニューをこなしていくことで、新車時のコンディションへと導かせて頂きます。

エンジン始動不良のトラブルシューティングへと進みます。

オルタネーターのトラブルシューティング。

 

 

【オルタネーターの豆知識】

 

オルタネーターは、内部の交流発電を発生させる代表的なパーツ。

 

ローターコイル、ステータコイルで、三相交流電力を取り出す回転界磁形を形成。

交流発電機より出力された三相交流電力を直流電力に変換するレクチファイア。

また、発電能力を調整(車両の電力不足の時には増やし、エンジンが高回転の時に規定電圧よりオーバーしかねない時には減らす)するICレギュレーター。

 

オルタネーター内部には他にも色々な半導体が詰め込まれたエレクトロニクス パーツです。

 

このような知識もトラブルシューティングを的確に行うには非常に重要な事ですね。

専用機器でトラブルシューティングを実施。

 

通常のアイドリング時の状態。少し電圧が高く、電流が少ない状態。

エンジンが温まってくると発電電流が降下してくる状態。

更に車両に負荷をかけると発電が車両の使用量より下回っている状態。

オルタネーターの内部不良です。

 

私たちは、綿密なトラブルシューティングで論理立て検証し的確なメンテナンスメニューを組み立てます。

このプロセスが非常に重要です。

ナカムラエンジニアリングが行う定期点検は、テスターを接続しリフトUPで主たる箇所のみチェックする一般的な定期点検ではなく、隠れた内部にまで緻密なチェックは及びます。

 

不具合箇所の特定だけではなく、新車時のコンディションに回復させるという観点から車両を綿密にチェックします。

常にメンテナンスをご依頼頂いているフェラーリ 612 スカリエッティ。

各部、毎回メンテナンス時に行わせて頂くクリーニングアップで非常にクリーンな状態が保たれています。

エンジン R/H L/H に装備されるエンジンマウントの状態。

トランスミッション R/H L/H に装備されるトランスミッションマウントの状態。

測定の結果、エンジンマウント及びトランスミッションマウントが、使用許容限度に近づいている状態です。

 

エンジンまたミッションといった機関内部では、部品が回転する事でさまざまな振動が発生します。

その為、こうした機関とフレームとの間にショックアブソーバーのような働きをするマウントを設け、車両に振動が直接伝わりダメージを与えない働きをするのが、エンジンマウント及びミッションマウントの役割です。

 

現時点での交換が好ましいでしょう。

フロント / リヤ サスペンション構成パーツの状態。

 

常にメンテナンスをご依頼頂いているフェラーリ 612 スカリエッティ。

毎回メンテナンス時に行わせて頂くクリーニングアップでサスペンションシステムも非常にクリーンな状態が保たれています。

フロント サスペンションブッシュ各部のアップ画像です。

外部からの要因また、対応年数の超過で劣化しているサスペンションブッシュ。

リヤ サスペンションブッシュ各部のアップ画像です。

 

サスペンションブッシュが劣化し機能を消失している場合、車両の基本骨格でもあるフレームに多大なダメージを与えます。

 

サスペンションブッシュの役目は、路面からの凹凸の衝撃を、タイヤやサスペンションで吸収できなかった残りの衝撃や入力を、車体の基本骨格であるフレームに入力されることを防ぐ役割。

衝撃からフレームやボディーを守る、非常に重要な役割を担うのがサスペンションブッシュ。
また、ステアリング特性では、前後左右に荷重が掛かったときアームが簡単にヨジレ、ロールしやすくなります。

 

しかも急激に車体がロールしアライメントが崩れ、ダブルウィッシュボーンのメリットが崩れ、デメリットばかりが大きくなります。

 

経年劣化によるヘタリが、許容範囲を超えて落ち込んだり、亀裂が入ってしまうとボディー全体に振動が直接入力され、常にの衝撃で、ボディーまたフレームのねじれや結合部の破損など、車両の基本骨格へ致命的なダメージを与えます。
見逃されがちなサスペンションブッシュ。

 

車両にとって非常に重要な個所ですし、交換する事でフレームを確実に守り、またドライバビリティーも格段にアップします。

 

1セクション毎にメンテナンスを実施させて頂いている612 スカリエッティ。

サスペンションブッシュのメンテナンスは、今後のメンテナンスメニューに組み込んでいきましょう。

ナカムラエンジニアリングが行う定期点検は、テスターを接続しリフトUPで主たる箇所のみチェックする一般的な点検ではなく、隠れた内部にまで緻密なチェックは及びます。

 

不具合箇所の特定だけではなく、新車時のコンディションに回復させるという観点から車両を綿密にチェックします。

 

そうする事で車両の状態を緻密に把握でき、コンディションを整える事が可能です。

非常に重要なことですね。

最低でも1年に1度の的確な点検で、各部のコンディションのチェックを行う事が大切ですね。

 

車両全体を項目毎にチェックし、問題の所在を的確にピックアップします。

また、コンディションをより良き方向に整えるポイントもピックアップ。
綿密なチェック終了後、客観的ではなく主観的に見た、車両を向上させる為のメンテナンスメニューを組み立てます。

ナカムラエンジニアリングが行う定期点検が終了したフェラーリ 612 スカリエッティ。

 

確実に現状の車両の状態を把握し切らせて頂きました。

現状の車両の状態を分かり易くまとめ御連絡させて頂きます。

オーナー様とお打ち合わせさせて頂き決定しました今回のメンテナンスメニュー。

パーツ入荷次第、実作業に入らせて頂きますので宜しくお願い致します。

フェラーリ 612 スカリエッティ 整備&メンテナンス開始準備の為、クリーンなリフトセクションへと…

フェラーリ 612 スカリエッティ 整備&メンテナンス開始です。

オルタネーターのフルオーバーホール工程から進めます。

車両から分離後のオルタネーター現状の画像。

ニューパーツは非常に高額なパーツ。

 

現品のフルオーバーホールを行っていきます。

フルオーバーホール後のオルタネーターの画像です。

 

フルオーバーホールに必要なパーツは、メーカーからの供給は有りません。

 

私たちは、イギリスに本拠を置く、自社のパーツセンター Nakamura Engineering.UK.からフルオーバーホールに必要な内部の構成パーツのみを入手しフルオーバーホールを行います。

新品同様の機能性と美しさまでを追求し、初めてオーバーホールを行ったと言えるのではないでしょうか。

オルタネーター分離後のエンジン側 オルタネーター装着ブラケット現状の画像。

オルタネーター装着ブラケットのメンテナンス及びクリーニングアップ工程へと進みます。

メンテナンス及びクリーニングアップ後の画像です。

緻密なメンテナンスを行ったエンジン側 ブラケットに初めて、フルオーバーホール後のオルタネーターが装着されるのです。

メンテナンス後のブラケットに、フルオーバーホール後のオルタネーター組込み後の画像です。

私たちの行う整備は、単にオーバーホール後のパーツを組み立てるだけの簡単な整備ではありません。

ナカムラエンジニアリングの行う整備は、細部に至るまで担当メカニックが気持ちを込めて丁寧に仕上げ組み上げます。

機能性と美しさの追及。

 

私たちが行わせて頂く整備の基本方針です。

専用機器でメンテナンス後のチェック工程へと進みます。

通常のアイドリング時の状態。

 

電圧・電流共に正常値を示しています。

車両に負荷をかけた状態。

電圧・電流共に正常値を示しています。

常にメンテナンスをご依頼頂いているフェラーリ 612 スカリエッティ。

各部、メンテナンス時に行わせて頂くクリーニングアップで非常にクリーンな状態が保たれています。

 

今回も分解時のみ可能な細部までのクリーニングアップを行い、メンテナンスで機能性を、クリーニングアップで美しさまで追求する、ナカムラエンジニアリングならではのメンテナンスを行い車両のコンディションを整えます。

フェラーリ 612 スカリエッティ エンジンマウントR/H L/H の交換工程開始です。

 

私たちナカムラエンジニアリングが行う丁寧な作業と、1セクションを確実にリセットさせ、また美しさをも追求するメンテナンスをご覧下さい。

エンジン マウント交換に伴う、エンジン及び周辺部分のクリーニングアップ後の画像です。

 

細部まで丁寧に仕上げます。

 

エンジン マウント交換に伴うエンジンのクリーニングアップ。

特別な費用は必要ありません。

 

整備前のクリーニングアップ。 ナカムラエンジニアリングクオリティーの特徴の1つです。

細部までクリーンな状態からエンジン マウント交換工程へと進みます。

車両より分離後のエンジン マウントの画像です。

走る・走らないに関係なく、マウントには常にエンジンの自重が掛かっています。

 

その為マウントラバーが劣化し、内部のシリコンオイルがショックフブソーバーとしての機能を全く果たせていない状態です。

画像右がニューパーツ。

画像左が装着されていたエンジンマウント。

左右で比較してみると一目瞭然。

 

この状態ではエンジン搭載位置が下がり車両のバランスが崩れ、612 スカリエッティ本来の乗り味が失われていると共に、車両の基本骨格であるフレームにエンジン振動がダイレクトに入力され、フレームにダメージを与えてしまいます。

 

車両の各部に装着されているマウント。

小さいながら非常に重要な役割を果たしているパーツの1つです。

エンジン側マウント装着部分、メンテナンス及びクリーニングアップ後の画像です。

項目毎に接合部分、軸受けetc.のメンテナンスを実施。

 

接合する面を綿密に整えて初めて、エンジンマウントが装着されるのです。

オーナーが大切にされている車両。

車両への乗り降りからメンテナンスに至るまで、細心の注意を払い独自のサービスをご提供させて頂いています。
トルクレンチを持っているエンジニアの手。

 

手がこんなに綺麗なのは、汚れたらすぐ洗う、という当たり前の習慣を日々欠かすことなく行っているからです。

爪の間に油が染みこんでいたり、作業服の袖口が汚れたままだったとすればオーナーは不安もいだかれる事でしょう。
私たちのサービスはそこから始まります。

全てのボルト&ナットのロック。

トルクレンチを使用し最終ロックします。

 

トルクレンチを使用する事により、規定トルクによる締め付け管理が確実に行えます。
通常のレンチでは、締め付け不足による緩みや、締め過ぎによる破損、あるいは締め付けの個人差によるばらつきが発生します。

 

私たちは規定トルクでシッカリとしたトルク管理を行う為、全てトルクレンチを使用し各部を組み込みます。
全てを規定トルクにそろえる。

とても重要なことなんです。

エアーツールなど一切使用せず、全てメカニックの綺麗な手と磨き上げられた工具によって行われます。

自動車工場で連想しがちな機械音など全くない。

 

このような環境のもと、一切妥協なく完璧に仕上げられていくのです。

トランスミッションマウントの交換工程へと進みます。

私たちナカムラエンジニアリングが行う丁寧な作業と、1セクションを確実にリセットさせ、また美しさをも追求するメンテナンスをご覧下さい。

トランスミッションマウント交換に伴い、フルエキゾーストシステムを車両より分離後の画像です。

フェラーリ 612 スカリエッティ トランスミッションマウントの交換工程開始です。

 

マウント交換を行う場合、エンジンマウントと関連するミッションマウントの同時交換がセオリー。

どちらか片方のみの交換では、車両のバランスが崩れ、交換したメリットよりデメリットの方が際立ちます。

 

ナカムラエンジニアリングでは、常に1セクションを確実にリセットするメンテナンスメニューを作成します。

そのメニューを1セクションずつこなしていく事で、車両のコンディションを確実に整えます。

トランスミッション及び周辺部分のクリーニングアップ後の画像です。

 

分解時のみ可能な細部までのクリーニングアップ。

細部まで丁寧に仕上げます。

 

トランスミッション マウント交換に伴うトランスミッションのクリーニングアップ。

特別な費用は必要ありません。

 

整備前のクリーニングアップ。 ナカムラエンジニアリングクオリティーの特徴の1つです。

車両より分離後のトランスミッション マウントの画像です。

使用許容限度を超過し、マウントラバーに亀裂が入り膨張している状態。

 

走る・走らないに関係なく、マウントには常にトランスミッションの自重が掛かっています。

 

その為マウントラバーが劣化し、内部のシリコンオイルがショックフブソーバーとしての機能を全く果たせていない状態です。

トランスミッション内部では、部品が回転する事でさまざまな振動が発生します。

 

その為、トランスミッションとフレームとの間にショックアブソーバーのような働きをするマウントを設け、車両の基本骨格のフレームに振動が直接伝わりダメージを与えない働きをするのがマウントの役割です。

 

その役割は重要です。

 

的確な定期点検を行う事により、車両をベストコンディションに整える事が可能となります。

ニューパーツのトランスミッション マウントの画像です。

画像右がニューパーツ。

画像左が装着されていたミッションマウント。

 

左右で比較してみると一目瞭然。

 

この状態ではトランスミッション搭載位置が下がり車両のバランスが崩れ、612 スカリエッティ本来の乗り味が失われていると共に、車両の基本骨格であるフレームにトランスミッションで発生する振動がダイレクトに入力され、フレームにダメージを与えてしまいます。

 

車両の各部に装着されているマウント。

小さいながら非常に重要な役割を果たしているパーツの1つです。

トランスミッション側マウント装着部分の接合する面を綿密に整えて初めて、トランスミッションマウントが装着されるのです。

私たちの行う整備は、単に不具合の発生しているマウントを交換し組み立てるだけの簡単な整備ではありません。

 

ナカムラエンジニアリングの行う整備は、装着する部位や周辺部分に至るまで、担当メカニックが気持ちを込めて丁寧に仕上げニューパーツを組み上げます。

 

私たちが行わせて頂く整備の基本方針です。

整備に伴い分解した再使用パーツのクリーニングアップ及びメンテナンス工程へと進みます。

クリーニングアップ及びメンテナンス後の画像です。

私たちは、全ての過程において徹底した機能性と美しさにこだわります。

本来そういう整備が基本と私たちは考えます。

 

整備に伴う再使用パーツのメンテナンスやクリーニングアップ。

特別な費用は必要ありません。

 

これがナカムラエンジニアリングが行うメンテナンスなんです。

エンジンマウントをトルクレンチで最終ロックします。

トルクレンチを使用する事により、規定トルクによる締め付け管理が確実に行えます。
通常のレンチでは、締め付け不足による緩みや、締め過ぎによる破損、あるいは締め付けの個人差によるばらつきが発生します。

私たちは規定トルクでシッカリとしたトルク管理を行う為、全てトルクレンチを使用し各部を組み込みます。
全てを規定トルクにそろえる。

とても重要なことなんです。

私たちのファクトリーでは、エアーツールなど一切使用しません。

全てメカニックの手と、磨き上げられた工具によって行います。

エアーツールなど一切使用せず、全てメカニックの綺麗な手と磨き上げられた工具によって行われます。

自動車工場で連想しがちな機械音など全くない。

 

このような環境のもと、一切妥協なく完璧に仕上げられていくのです。

個々にメンテナンス&クリーニングアップを施したパーツを組込み後の画像です。

 

私たちの行う整備は、単に不具合箇所の整備だけではなく、手作業で何時間もかけて仕上げられるのです。

 

ナカムラエンジニアリングの整備は、クルマではなく芸術作品を生み出すという意識で日々作業に取り組んでいます。

バッテリーの交換工程へと進みます。

バッテリーを取外した車両側の現状の画像です。

通常オーナーが目にする事のない部分には、汚れが蓄積しています。

ニューパーツ装着前に、細部までクリーニングアップを行っていきます。

クリーニングアップ後の画像です。

見える部分は勿論の事、通常オーナーが見えないところまで徹底したクリーニングアップを行い、バッテリーを組み込みます。

私たちが行う整備工程は、どの部位においても効率化を求めず丹念に仕上げます。

クリーンな車両側に、ニューパーツのバッテリー装着後の画像です。
バッテリーは、外観では同サイズに見えても性能が大きく違う場合が多々あります。

サイズと20時間率だけ合わせても適合しません。
私たちが厳選したフェラーリ 612 スカリエッティに推奨するバッテリーへと換装。

基本性能を回復させます。

 

 

【バッテリー寿命の豆知識】

 

バッテリー寿命は、およそ2~5年です。

 

但し、車両の使い方によって大きく左右されます。

あまり乗らない車両や夜間走行が多い車両、近場のちょい乗り中心の場合は、極端にバッテリーの寿命が短くなります。

上記のような車両は、バッテリーの交換時期が極端に早まります。

 

近年、バッテリーを簡単に充電できる商品があります。

常に満充電しておくことで、バッテリーの寿命を最大限に延ばす事が出来ます。

内張りの組み込みに至っても、チリの合わせにこだわり組上げます。

 

私たちの行う整備は、単に不具合の発生しているパーツを交換し組み立てるだけの簡単な整備ではありません。

 

ナカムラエンジニアリングの行う整備は、装着する部位や周辺部分に至るまで、担当メカニックが気持ちを込めて丁寧に仕上げニューパーツを組み上げます。

 

私たちが行わせて頂く整備の基本方針です。

オイルの交換工程へと進みます。

車両のオイルは、大きく分けて2種類に分別できます。

ひとつは、エンジンやミッション、デフなどの潤滑を目的としたオイル。

ふたつめは、ブレーキやクラッチ、F1マチック、パワーステアリングなどの油圧システムのオイル。

オイル交換の目安は、『性能が劣化したら…』と、言葉では簡単に言えますが、オーナーはオイル性能が劣化したという自覚症状を感じとることができないので難しいですね。

オイルの性能の劣化はゆっくりと進行するから分かりにくいものです。

オイルの性能劣化は、普通に使用しているだけでも時間の経過とともに劣化してしまいます。

空気と触れることで酸化してしまうのが主な理由。

高温になるとより酸化しやすくなります。

劣化したオイルのまま使用を続けると、エンジンやミッションなどを壊すことになります。

ちなみにスーパーGTなどのレースチームは、予選と決勝レースの間にもオイル交換をするほどオイル管理には気を遣っています。

エンジン冷却水の交換工程へと進みます。

 

私たちが厳選したフェラーリ 612 スカリエッティに推奨するエンジン冷却水を使用します。
 

【エンジン冷却水の豆知識】

 

エンジン冷却水は、エンジンオイルと同様、重要な役割を果たす液体です。

主成分はエチレングリコールという化合物と水で構成されています。

 

高温なエンジンを常に冷却する役割を果たしています。

 

また、ラジエーターやエンジンブロックで使用される構成パーツに錆が発生しない様にする役目や、消泡性能などなど…もかね合わせています。

 

エンジン稼動時には、常に高温にさらされる為、エンジン冷却水も劣化します。

エンジン冷却水には、さまざまな化合物が含まれています。
 

エンジンオイル同様に長期使用せず、1年に1回、酷使されたエンジン冷却水を交換することにより、本来の性能を発揮させ、エンジンを守ります。

ブレーキオイルの交換工程へと進みます。

定期交換時期に近付いたブレーキオイル。

ブレーキオイル交換前に、ブレーキオイルリザーバータンク アウターケース及びリザーバータンク内部のクリーニングアップを行います。

リザーバータンク アウターケース及び内部をスッキリ クリーニングアップ。

クリーンな状態からブレーキオイルの交換を行います。

ブレーキオイルを専用機器で交換していきます。

 

ブレーキオイルに至っても、私たちが厳選したフェラーリ 612 スカリエッティのブレーキシステムに推奨するオイルを使用します。
 

【ブレーキオイルの豆知識】

 

ブレーキオイルの交換時期は、オイルの色などでも簡単な判断はできますが、交換基準はあくまで使用期間、水分吸収量、劣化で判断します。

 

サーキット走行後は、ブレーキに与える熱量が非常に大きい為、熱によるブレーキオイルの膨張などが繰り返され劣化が急激に進みます。

 

 

ブレーキオイルは吸湿性が高く、大気中の水分を吸収する為、期間の経過と共にブレーキオイル内の水分量が多くなり、沸点が下がってしまいます。

そのまま使用し続けると、ハードブレーキを繰り返したときにブレーキオイルが沸騰し気泡が発生し、踏力によって発生した圧力は、気泡を圧縮するだけで制動力を発生させることができず、ブレーキが効かなくなります。

これをペーパーロック現象と言い、大変危険な現象の一つです。

 

 

ハードブレーキはしないから…と思うオーナーも多いでしょうが、これだけでは無く色々な不具合を発生させます。

ブレーキオイルの水分吸収量が多くなると、キャリパーピストンに錆が発生し、ピストン固着やブレーキの引きずり、片効き等々を引き起こします。

 

 

通常のストリートでの使用、また乗らなくても1年毎の交換が必要です。

リザーバータンクの外部、更に内部までクリーンな状態からブレーキオイルを交換。

新油はこのように透明なブレーキオイルです。

油脂類の交換に伴い分解したパーツ1つ1つを独自のクオリティーで仕上げます。
ナカムラエンジニアリングでは、重整備であれ、オイル交換であれ、分解したパーツを1点1点クリーニングアップし組み込んでいきます。
この一連の工程が、ナカムラエンジニアリングが行うオイル交換の流れです。

機能性と美しさの追及。

 

ナカムラエンジニアリングが行うメンテナンスの品質です。

 

他の油脂類も存在しますが、全てのメンテナンスをご依頼頂いているフェラーリ 612 スカリエッティ。

全てデータ管理をさせて頂いています。

 

他の油脂類は前回のチェック時に交換していますので、今回交換の必要はありません。

フェラーリ 612 スカリエッティ サスペンションシステム ステアリングシステム、またブレーキシステム等のクリーニングアップ工程へと進みます。

 

私たちが定期点検時に行う、フェンダー内部のクリーニングアップ。

細部まで徹底して行っていきます。

フロントフェンダー内部画像です。

 

常にメンテナンスをご依頼頂いているフェラーリ 612 スカリエッティ。

非常にクリーンな状態が保たれています。

 

今回もクリーニングアップを行いコンディションを整えます。

同じくリヤフェンダー内部画像です。

クリーニングアップを行っていきます。

クリーニングアップ後のフロントフェンダー内部の画像です。

定期点検に伴うクリーニングアップ。

 

ナカムラエンジニアリングクオリティーの特徴の1つです。

細部までクリーンな状態に仕上げます。

リヤフェンダー内部クリーニングアップ後の画像です。

美しさの追及。

クリーニングアップの特別な費用は必要ありません。

 

ナカムラエンジニアリングが行う、定期点検の特徴の1つです。

定期点検に伴い取外したホイールのクリーニングアップへと進みます。

ブレーキダストなどの汚れが付着してしまっているホイール。

4輪全てクリーニングアップを行っていきます。

ホイール クリーニングアップ後の画像です。

プロのレースチームでもホイールの磨きは重要な仕事の1つです。

タイヤの状態やホイールの変形、キズやキレツ、そしてホイールナットの座面などもチェックします。

ワークスチームでも、メカニックの重要な仕事のひとつなんです。

定期点検に伴い脱着したパーツ1つ1つを独自のクオリティーで仕上げます。

フェラーリ 612 スカリエッティ 車両底、フロア部分シャシーのクリーニングアップ工程へと進みます。

フェラーリ 612 スカリエッティ 車両底、フロア部分シャシー現状の画像です。

 

常にメンテナンスをご依頼頂いているフェラーリ 612 スカリエッティ。

非常にクリーンな状態が保たれています。

 

今回もクリーニングアップを行いコンディションを整えます。

私たちが定期点検時に行う、車両底、フロア部分シャシーのクリーニングアップ。

細部まで徹底して行っていきます。

フェラーリ 612 スカリエッティ 車両底、フロア部分シャシー クリーニングアップ後の画像です。

ナカムラエンジニアリングでは、定期点検に伴い分解したフロア部分シャシーのクリーニングアップも実施し、機能美を追求するメンテナンスを行います。

私たちが行う整備は、通常見えない箇所の美しさとクオリティーを重要視します。

 

クリーニングアップの特別な費用は必要ありません。

ナカムラエンジニアリングが行う定期点検の特徴の1つです。

 

最善を尽くすメンテナンスをご提供します。

定期点検に伴い分解したアンダーカウルのメンテナンス及びクリーニングアップ工程へと進みます。

 

毎回のクリーニングアップで、アンダーカウル内部に至っても非常にクリーンな状態が保たれています。

ナカムラエンジニアリングでは、定期点検に伴い分解したパーツを1点1点メンテナンス及びクリーニングアップを行い組み込んでいきます。

 

メンテナンス及びクリーニングアップを行っていきます。

メンテナンス及びクリーニングアップ後のアンダーカウルの画像です。

私たちは全ての素材を熟知し、分解パーツに最良のメンテナンス及びクリーニングアップを施します。

 

【アンダーカウル等、樹脂素材に適したメンテナンス】

 

まず、水洗いで細部まで綺麗に汚れを取り除きます。

ここからがメンテナンス工程になります。

 

PP及びABS樹脂ともに耐薬品性に優れており、よっぽど変な薬品を使用しない限り、変質しない特性を持っています。

使用する可能性のあるIPAやエタノールも問題なし。

ガソリン・灯油などに関しては影響がありますが浸して放置しなければまず問題は出ません。

 

危険なのはエーテル系、ケトン系、エステル系などの薬品で、芳香族ベンゼン・キシレン・トルエンは石油系と同じで影響はあるものの常温で短時間なら耐えうる性能を持っています。

アルカリ系の耐性に関しても良好です。

 

樹脂パーツが劣化する一番の要因は・・・紫外線の吸収による劣化ですが、これは避けきれない問題です。

紫外線透過する製品ではなくコーティング剤が紫外線を吸収する溶剤が最適です。

 

大抵のケミカルに関して耐性があるため何を使っても大丈夫というニュアンスで書きましたが、僕が書いた中で「短期間なら問題ない」としたものがあります。

 

石油系です。

石油系の製品は非常に多く、本当の意味で石油系を全く含まないものはないのかもしれませんが、少なくとも「石油のにおい」が分かる製品に関しては避けた方がいい溶剤です。

熱可塑性樹脂自体が石油系の製品でもありますので、長期にさらされると吸って膨潤や白化することがあるからです。この性質は高温ほど起きやすく、エンジンやエンジンルームの高温になる箇所には絶対にNG。

その影響は決して無視できません。

 

 

私たちは、全ての素材を熟知した上で、分解パーツの適切なメンテナンス及びクリーニングアップを行います。

メンテナンス及びクリーニングアップ済みのアンダーカウルを、クリーンなシャシーに組み込み完了後の画像です。

基本装着位置の見直しも図り、1つ1つ丁寧に組み込みます。

点検をご依頼頂いた車両全てに実施させて頂く。

 

私たちは、全ての過程において徹底した精度と美しさにこだわります。

本来そういう整備が基本と私たちは考えます。

 

機能性と精度、美しさまでの追及。

これらの工程を終えて初めて、フロアーカウルが装着されるのです。

 

私たちが行わせて頂く点検の基本方針です。

全ての整備&メンテナンス完了のフェラーリ 612 スカリエッティ。

最終チェック及びセットアップ工程へと進みます。

Ferrari 純正テスターSD3で、整備&メンテナンスに伴うECUのセットアップ。
まず、以前の車両セットをセットダウン。

続いて整備&メンテナンス後の車両に合わせセットアップを行います。

この工程が仕上がりを大きく左右します。

最終セットアップを行っていきます。

 

Ferrari 純正車両診断テスター SD3で、612 スカリエッティの基本原理や構造を熟知したエンジニアが独自のセットアップを実施。

フェラーリ 612 スカリエッティのポテンシャルを余す事無く引き出します。

最終の詰めです。

このプロセスが重要です。

最終チェック及びセットアップ工程も終了。

最終クリーニングアップ実施後のフェラーリ 612 スカリエッティのエンジン及びエンジンルームです。

 

1つ1つ独自のクオリティーで仕上げたパーツを組み込んだエンジンは、非常に綺麗ですね。
ご入庫時のエンジンと比べると、機能性は当然のこと、見た目にも非常に綺麗に仕上がりました。

 

ナカムラエンジニアリングでは、このような整備を行わせて頂いております。

問われるのはリペア技能だけではないと思います。

メンテナンスに対する品質へのこだわり、テクニック、センスなど、すべての要素が高次元でなければなりません。

各部のクリーニングアップや、精度を取り戻すメンテナンス等、特別な費用は必要ありません。

 

機能性と見た目が大切なフェラーリやランボルギーニには、それ相応の対応が必要と私たちは考えます。

私たちは、全ての過程において本来のポテンシャルを発揮させるメンテナンスを行い、また仕上がりの美しさにもこだわります。

 

私たちが行わせて頂く整備の基本方針です。

 

私たちは、大人の趣味をサポートするメンテナンス ファクトリーです。

エクステリア、インテリアの最終仕上げも、メンテナンス同様こだわります。

ナカムラエンジニアリングが行う定期点検終了のフェラーリ 612 スカリエッティ。

 

実施した全てのリペア及びメンテナンス中の分解写真、また新旧のパーツ画像。

全ての点検工程及び整備工程を担当エンジニアが撮影しています。

 

詳細な写真 348枚(DVD-R 1枚に落としてあります)及び、今回のメンテナンス内容また、今後のメンテナンスメニューも分かり易く作成していますので、車両と一緒にお渡しします。

 

いつもメンテナンス御依頼有り難う御座います。

今後とも末永い御付き合いの程、宜しくお願い致します。

ナカムラエンジニアリングの行う整備は、「正しく為されしもの、細やかなれどもすべて尊し」

ナカムラエンジニアリングの企業哲学です。

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