ウエッブサイトへの掲載を了承頂きましたので、随時画像の方をアップさせて頂きます。
いつも6.0-4V HAMMER メンテナンス御依頼有り難う御座います。
只今よりご入庫時のエクステリア&インテリアの傷などのチェックに入らせて頂きます。
今回も、ご期待にお答えする各部のチェック及びメンテナンスを実施させて頂きますので宜しくお願い致します。
AMG 300CE 6.0-4V HAMMER WIDE VERSION. チェック開始準備の為、リフトセクションへと.......
チェック開始です。
プロテクターを装着。
AMGは、1967年、レース用エンジンの設計・製作会社として誕生。
創立者のハンス・ヴェルナー・アウフレヒト、エンジニアのエバハルト・メルヒャー、アウフレヒトの故郷のグロース・アスパッハの頭文字を取りAMGと社名を銘銘。
現行販売されているAMGは、メルセデス傘下に入りメルセデス側が新車開発する段階でAMG側に車両情報を送るところからスタート。
そのためメルセデスの新車公開とほぼ同時にAMGを公開出来、メルセデスの生産ラインで大量生産されています。
このAMG 300CE 6.0-4V HAMMER WIDE VERSION.は メルセデスの傘下に入る以前の魂のこもったチューニングを一台一台に施し、理想の車、究極のメルセデスを追い求めたチューニングメーカーだった当時のモンスターマシン。
当時AMGの輸入元だったAMGジャパン(ヤナセの子会社)が数台のみ日本に輸入したマシン。
当時のアウトレヒィト社長の最高傑作といわれる、AMGの代表車・・・ 300CE 6.0-4V HAMMER WIDE VERSION.です。
当時のカタログには“ホイールスピンさせずにスタートするには、あなたの強い自制心が必要”と謳われていた位のハイパワーエンジン。
エンジンは稀少な前期型・・・
メルセデス V8 M117型の腰下ブロックをベースにAMGが6.0Lへとアップデート。
その6.0のブロックにコスワース製のツインカム4バルブを組み込んだ非常にピーキーなモンスターエンジン。
当時色々なエンジンを作ってきたAMGですが、このハンマーだけはW124ボディーを、AMGマイスターがエンジンルーム形状を変更させてまでアップデートしたエンジンを搭載させたモンスターマシン。
また、エンジンパワーに耐えうるボディの補強をはじめ、ありとあらゆる部分が別物のように仕立てられてます。
AMG車の最後を飾る歴史的な一台といっても過言ではないのではと思います。
AMG製のモンスターエンジンの噴射量を制御するシステムはKジェトロ。
フラップが噴射量を制御するシステム。
全ての気筒に連続的に燃料噴射を行います。
6.0Lのブロックに、ハイカムシャフトが組み込まれているツインカム4バルブエンジン。
エレクトロニクス関連また、メカニカルチェックを実施。
続いて、メカニカル関連のチェック。
AMGで仕立て上げられるている各部。
年数的、指定交換パーツ。
走行距離的、指定交換パーツ。
指定交換パーツの中には、色々な素材のパーツが有ります。
代表的な素材の指定交換パーツの1部。
1 ラバーパーツなどは、光やオゾンによる酸化で弾性が失われ、亀裂や溶解がある程度の年数で起こってしまいます。
2 金属製パーツでは、継続的に、また繰り返しマシンより受ける衝撃や、恒に動いている作動パーツに金属材料としての強度が低下し、疲労が発生してしまうパーツ。
3 金属だけではなく樹脂パーツやカーボンパーツでも劣化は発生します。
指定交換に列記されているパーツでも必ず交換しないといけないと言うわけでは有りません。
的確なチェックで判断します。
路面とのヒットで、変形してしまっているオイルパン。
オートマチックからATFが多量に漏れ出してきてしまっています。
経年劣化によるものですね。
経年劣化でVベルト裏面が...
全てのチェックが終了したAMG 300CE 6.0-4V HAMMER WIDE VERSION.
担当エンジニアが、確実に現状のマシンの状態を把握し切らせて頂きました。
内容をまとめ、現状のマシンの状態を分かり易く明記し送付させて頂いた上、御連絡させて頂きます。
今回のリペア&メンテナンス個所、また今後のメンテナンス個所。
現状のマシンの状態を全て記載した報告書を送付させて頂き、その中で1セクションを確実にメンテナンスする方法で決定しました今回のメンテナンスメニュー。
パーツ入荷次第、実作業に入らせて頂きますので宜しくお願い致します。
AMG 300CE 6.0-4V HAMMER WIDE VERSION. リペア&メンテナンス開始準備の為、リフトセクションへと…
リペア&メンテナンス開始です。
ヒットし変形しているオイルパンの交換。
オイルプレッシャースイッチの交換。
カートリッジタイプ オイルフィルターの交換。
単にエレメントの交換だけではなく、カートリッジ内部 外部もクリーニングアップ。
左がオイル漏れが発生していたブレッシャースイッチ。
右がニューパーツ。
オイルパン交換の為分解されたユニット。
ユニット側オイルパン接触面 歪の加工修正を行います。
また、ユニット内部 スラッジのクリーニングアップを同時に実施します。
もう少し早めのオイル交換をお勧めします。
加工修正&スラッジのクリーニングアップ後。
スッキリ。
同時にオイルレベルセンサーも交換。
右がニューパーツ。
ニューパーツも摺り合せし組み込みに備えます。
続いてブレーキのリペアに入ります。
ディスクパッドは、10〜20程度の複数の複合材料で成型されていますね。
パッド複合材料の経年劣化も進みます。
劣化が進むと本来の制動能力が著しく低下してしまいます。
残量だけでなく、劣化の見極めも重要です。
左がニューパーツ。
Vベルト。
右がニューパーツ。
組込み完了。
エキゾーストラバー。
左がニューパーツ。
組込み完了。
続いてディスクジョイントのリペアに入ります。
ディスクジョイントに入った亀裂。
リペア&メンテナンスに入ります。
周辺部分もクリーニングアップ。
リペア&メンテナンス完了のディスクジョイント。
続いて、ジャッキアップポイントラバーの交換に入ります。
こちらも各リペアポイントと同じくラバーパーツ。
左がニューパーツ。
交換終了。
続いてロアーボールジョイントブーツのリペア&メンテナンスに入ります。
ボールジョイントブーツが劣化。
亀裂が入り内部に砂や誇りが混入しボールジョイント自体にガタを発生させます。
今回はまだガタの発生が無い為ボールジョイントのオーバーホールを.......
右がニューパーツ。
オーバホール後のボールジョイント。
R/H L/H 組み込み完了です。
エンジンユニット ボデー関連等、マシン各部におびただしい数が使用されているラバーパーツ。
ラバーパーツは、光やオゾンによる酸化で弾性が失われ、亀裂や溶解がある程度の年数で起こってしまいます。
定期的なチェックで2次的不具合発生前にリペア&メンテナンス。
続いて油脂類の交換に入ります。
一言で油脂類と言っても、マシンには、色々な油脂類で潤滑や、油圧の発生による作動が常に行われています。
エンジンオイル&オイルフィルター ミッションオイル F1マチックオイル ブレーキオイル クラッチオイル パワーステアリングオイル エンジン冷却水などなど…
スーパースポーツマシンは高速走行などが多い為、エンジンオイルだけでは無く、他の部位のオイルも頻繁に酷使されるので的確な時期で定期交換が必要です。
まずブレーキオイルの交換。
現状のブレーキオイル&リザーバタンクの状態。
もう少し早めの交換をお勧めします。
ブレーキオイルの交換時期はオイルの色などでも簡単な判断はできますが、交換基準はあくまで使用期間、水分吸収量、劣化で判断します。
サーキット走行後は、ブレーキに与える熱量が非常に大きい為、熱によるブレーキオイルの膨張などが繰り返され劣化が急激に進みます。
通常のストリートでの使用また、乗らなくても1年毎の交換をお奨めします。
ブレーキオイルは吸湿性が高く大気中の水分を吸収する為、期間の経過と共にブレーキオイル内の水分量が多くなり沸点が下がってしまいます。
そのまま使用し続けるとハードブレーキを繰り返したときにブレーキオイルが沸騰し気泡が発生し、踏力によって発生した圧力は気泡を圧縮するだけで制動力を発生させることができず、ブレーキが効かなくなります。
これをベーパーロック現象と言い、大変危険な現象の一つです。
ハードブレーキはしないから…と思うオーナーも多いでしょうが、発生する不具合はこれだけでは無く色々な不具合を発生させます。
ブレーキオイルの水分吸収量が多くなると、キャリパーピストンに錆が発生しピストン固着やブレーキの引きずり、片効き等々を引き起こします。
ブレーキ系統による危険性を良く理解したうえでメンテナンスを行いましょう。
リザーバタンク内部また、周辺部分もクリーニングアップ。
クリーンな状態から交換を実施。
専用機器で交換。
AMG 300CE 6.0-4V HAMMER のマシンスペックまた、使用用途に適したオイルで交換完了。
続いて見逃されがちなパワーステアリングオイルの交換。
リザーバタンク内部また、周辺部分もクリーニングアップ。
クリーンな状態から交換を実施。
パワーステアリングオイル。
パワーステアリングは、エンジンの出力を利用してポンプを作動させることで高圧な油圧発生させ、その力でステアリング回転力を軽減する部位。
ラック&ピニオン式とボールネジ式に大別されます。
パワーステアリングオイルの劣化が進んだ場合には、パワーロスによる操作性悪化やポンプからのオイル漏れが発生するなど、2次的不具合を誘発させます。 的確な交換距離及び年数での交換が必要です。
専用機器を使用しパワーステアリングオイル交換終了。
同時にエンジン冷却水も交換。
続いて、ホイールの現状の画像です。
ブレーキダストなどの汚れが付着してしまっているホイール。
4輪全てクリーニングアップ開始です。
ホイール クリーニングアップ終了後の画像です。
4輪全てホイール内側&表側共に、本来の発色を取り戻しました。
続いて追加ご依頼頂きましたフロントグリルメッシュのリペイント。
パートナーの下で復元されます。
復元されたフロントグリルメッシュ。
ノブはニューパーツにブルーブラックペイント。
グリルに組み込み。
6.0-4V HAMMER WIDE VERSION
独自のセットアップも終了。
最終クリーニングアップ実施後のエンジン&エンジンルーム。
エクステリア&インテリアも最終仕上げ終了です。
全てのリペア&メンテナンス終了のAMG 300CE 6.0-4V HAMMER WIDE VERSION.
こちらのMaintenance Reportには作業内容の1部のみを抜粋し掲載させて頂いています。
実施した全ての、リペア&メンテナンス中の分解写真、また新旧のパーツ画像。
全て担当エンジニアが撮影致しております。
詳細な写真(CD-Rに落として有ります)及び、今回のメンテナンス内容、また今後のメンテナンスメニュー書類も分かり易く作成していますのでマシンと一緒にお持ち致します。
いつもメンテナンス御依頼有り難う御座います。
今後とも末永い御付き合いの程、宜しくお願い致します。