ウエッブサイトへの掲載を了承頂きましたので、随時画像の方をアップさせて頂きます。
今回、 Ferrari 360 モデナ メンテナンス御依頼誠に有り難う御座います。
弊社4t積載車が、お引取りさせて頂きましたFerrari 360 モデナを積んでファクトリーに戻って参りました。
只今よりご入庫時のエクステリア&インテリアの傷などのチェックに入らせて頂きます。
ご期待にお答えする各部のチェック及びメンテナンスを実施させて頂きますので宜しくお願い致します。
Ferrari 360 モデナ マイスターチェック&オーナーご依頼ポイント チェック開始準備の為、リフトセクションへと…
マイスターチェック&オーナーご依頼ポイント チェック開始です。
まず、第1段階。
Ferrari純正車両診断テスター SD2を、Ferrari 360 モデナ 車輌コントロールユニットに接続。
ECUと交信開始です。
ErrorコードのみのチェックではなくFerrari純正車両診断テスター SD2で、マシン全体のエレクトロニクス関連の状態や、調整の状態を詳細に把握します。
各部の作動状況や出力波形に至るまで、コンピューター上で、できうる全てのエレクトロニクス関連のチェックを行い現状のマシンの状態を把握します。
Ferrari純正 車両診断テスターSD2で取得した各部のデーター。
現状の360 モデナ マシン全体のエレクトロニクスパーツの作動状況。
また、メカニカルの作動状況。
各部のデーターを取得。
最新のデーターとも比較します。
マシンのエレクトロニクス関連の状態を全て把握しました。
これより、SD2で取得したデーターは、あくまでもデーターとし受け止めます。
データー全てを鵜呑みにせず、基本作動が適正値内で確実に作動しているかを専用機器を使用し単体点検を実施。
更に奥深くまで、独自のチェックを進めます。
エレクトロニクス関連ポイント。
大きく分別すると下記の3項目が代表的な項目です。
1 入力: 電子的・機械的なセンサ(または変換器)で、温度、圧力、電磁場等の物理量をシステムの外部から取得して、電流信号や電圧信号に変換するあらゆるチェック。
2 信号処理回路: 組み合わされた電子素子により信号を操作し、解釈したり、変換したりする個所のチェック。
3 出力: アクチュエータや他の素子(変換器も含む)により、電流・電圧信号をマシン システムにとって有用な形態に再変換されているかなどのチェック。
この3項目から更に分別し、各項目別にチェックします。
電脳化が進んだマシンをメンテナンスするファクトリースキルとして、上記の項目などなど……..を、完全に熟知し、あやつり切る能力が無ければ、近年のマシンを的確にトラブルシューティングまた、リペア&セットアップする事は困難ですね。
あやつり切るには、非常に高度な知識がファクトリー側に必要です。
マシンはさまざまなパーツや機構で構成されていますね。
メカニカルまた、エレクトロニクス ボディー構成などなど…..書ききれない複雑な機構を組み合わせ1台のマシンとして構築されています。
マシン毎に傾向的不具合も存在し、指定交換が促されているパーツが有ります。
ただ、これまでマシンがどの様な方法でリペア&メンテナンスを受けてきたか?
オーナーがどの様に使用してきたか?
どの様な保管をされてきたか?
色々な状況でメンテナンス個所が違ってきます。
指定交換に入っていないパーツでも使用状況によって寿命が長くもなりまた、短くもなります。
マシン内部の隠れた部分まで、的確なチェックが行われます。
常に定期的なマシンのチェックによりベストなマシンの維持が可能となります。
近年のマシンは、電脳化が非常に進んでいます。
続いて、メカニカル関連のチェック。
年数的、指定交換パーツ。
走行距離的、指定交換パーツ。
360 モデナ 前期 中期 後期 各モデル毎に傾向的不具合発生ポイントが存在します。
また、マシンの使用状況や、保管状態により、個々のマシンの状態が全く違いますので同時に的確なチェックが行なわれます。
指定交換パーツの中には、色々な素材のパーツが有ります。
代表的な素材の指定交換パーツの1部。
1 ラバーパーツなどは、光やオゾンによる酸化で弾性が失われ、亀裂や溶解がある程度の年数で起こってしまいます。
2 金属製パーツでは、継続的に、また繰り返しマシンより受ける衝撃や、恒に動いている作動パーツに金属材料としての強度が低下し、疲労が発生してしまうパーツ。
3 金属だけではなく樹脂パーツやカーボンパーツでも劣化は発生します。
指定交換に列記されているパーツでも必ず交換しないといけないと言うわけでは有りません。
的確なチェックで判断します。
マシン毎の特性や、個々のパーツの構造及び、作動原理を知り尽くしたエンジニアが的確なチェックを行ないます。
全てのチェックが終了した360 モデナ。
担当エンジニアが、確実に現状のマシンの状態を把握し切らせて頂きました。
内容をまとめ、現状のマシンの状態を分かり易く明記し送付させて頂いた上、御連絡させて頂きます。
今回のリペア&メンテナンス個所、また今後のメンテナンス個所。
現状のマシンの状態を全て記載した報告書を送付させて頂き、その中で1セクションを確実にメンテナンスする方法で決定しました今回のメンテナンスメニュー。
パーツ入荷次第、実作業に入らせて頂きますので宜しくお願い致します。
エキゾーストの換装開始です。
丁寧な分解作業が進みます。
ノーマルエキゾーストを取り外し。
周辺部分もクリーニングアップ。
ただ単にエキゾースト交換すのででは無く、必要な各部分に熱処理対策を行います。
対策後の1部の画像です。
必要な部位に全て熱処理対策を施し、ホースや、パイピングを整理します。
個体差に合わせ、細部のチリ調整も行ないながらマシンへと…
マシンに合わせ換装終了です。
Ferrari 360 モデナ リペア&メンテナンス開始準備の為、リフトセクションへと…
ユニットより、リペア&メンテナンス開始です。
ボデープロテクターを装着。
室内からも作業を行う為、インテリアの脱着。
インテリアパーツを丁寧に分解。
リペア&メンテナンスに伴い独自のインテリア プロテクションカバーを装着。
一切の汚れの付着などを完璧にシャットアウトします。
各モデル毎に完備しています。
分解と同時に独自の項目もチェック。
単に分解するだけで無く、その過程においても項目毎にチェックします。
続いて分解前のクリーニングアップ。
これより、作業分解前にエンジンやミッションなどに付着している細かな砂や塵を1度、全てクリーニング実施します。
これは、砂や塵が作業中パーツ内部への混入を避ける為、行ないます。
また、見た目にも汚れが落ちスッキリ クリーンな状態を取り戻します。
現状のエンジンフロントからの画像です。
シリンダーの現状の画像。
マシンの価値観を理解し、見える部分は勿論の事、通常見えない箇所の、クリーニングアップを非常に重要視します。
ユニットロアー。
アルコア製フレーム。
上記の状態では、やはりリペア&メンテナンス時に、異物の混入が避けられません。
これより全てクリーニングアップを行ないます。
変化振りを……..乞うご期待!!
クリーニングアップ終了。
クリーニングアップ前と同じ順番でご紹介させて頂きます。
まず、フロントからの画像です。
エンジン シリンダーのクリーニングアップ後です。
隠れたシリンダーもバッチリクリーニングアップ。
ユニットロアー。
ユニット本体、フレームまでクリーンな状態。
また、作動部分に付着した汚れ、古いグリス類も一掃。
これでリペア&メンテナンス中、パーツ内部への砂や埃の混入を完全にシャットアウト!!
全ての部位に対しクリーンな状態からリペア&メンテナンスします。
上記のクリーニングアップは作業の一貫とし行います。
クリーンな状態からリペア&メンテナンス開始です。
Ferrari専用SST(専用工具)を使用し、丁寧なリペア&メンテナンスを行います。
専用SSTを使用し作業する事により、キズや歪みを発生させる事無く分解組み立てが可能です。
また、組み込み精度が飛躍的に向上致します。
弊社では、Ferrariや、Lamborghiniを確実にメンテナンスする事が可能な様に、全ての専用SSTを完備しています。
これらのSSTは、入手不可能なFerrari社Lamborghini社の専用工具です。
弊社は、イタリア モデナに本拠を置くFerrari , Lamborghini のメンテナンス&レーシングマシン メンテナンス ファクトリー ディーラー ROSSO CORSA , SPA より、東洋で初めてFerrari , Lamborghini メンテナンス指定を受けていますので、全てのSSTを完備し、最新のデーターや、情報でマシンを確実にメンテナンスする事が可能なのです。
Ferrariのエンジンはバルブタイミングを色々なバリエーションでセットできます。
現状のバルブタイミングを知るには分解前に必要なチェック。
よく現状のバルブタイミングが数度ズレてしまっているマシンも見かけます。
ただ単にタイミングベルト交換だけでは、100%のポテンシャルは発揮しません。
組み込み時には、バルブタイミングをマシンの1番最適な数値へとセットします。
各気等毎、計算式により現状の数値をチェックします。
タイミングベルト交換には、非常に大切なポイントですね。
バルブタイミングの測定も終了。
同時にウオーターポンプユニット側も加工修正し精度をアップ。
オーバーホール後のウオーターポンプ組み込みに備えます。
L/Hタイミングベルト油圧テンショナーが折損している状態。
通常走行では、3年もしくは2万キロどちらか先に到達した時点で交換が必要なタイミングベルト。
2回に1度は交換が必要な油圧テンショナー。
定期的な交換がされていなかったのでしょう。
危うくバルブクラッシュを引き起こしてしまうところでした。
間一髪!!
R/H L/H 共に交換です。
続いてオイル漏れのリペア&メンテナンス。
オイル漏れポイントの1部。
カムシャフト フロントオイルシール。
カムシャフト フロントオイルシールはタイミングベルトの真後ろの直近パーツ。
漏れ出したオイルがタイミングベルトに付着しています。
ベルト本来の強度が奪われバルブクラッシュを引き起こします。
通常オーナーが、目にする事の無い部分に不具合が発生している場合が多いのは事実です。
オーナーが分からないうちに不具合が進行し他のパーツに悪影響を及ぼしてしまっている場合が多々あります。
確実なチェックで、マシンに2次的ダメージを与える前にリペアします。
SST(専用工具)で、丁寧なリペア&メンテナンスが進みます。
ユニット本体も微調整し精度をアップ。他の部位も同様にリペア&メンテナンスを行います。
クリーンな状態で組み込みに備えます。
今回のエンジンオイル漏れ主原因に伴い分解された各ギヤーの現状。
Ferrariのタイミングベルトケースは密閉が甘い為、錆が発生してしまっています。
これはどのマシンにも共通して言えることです。
この状態では、新品のタイミングベルトが紙やすりで削られる様な作用が発生します。
その為、タイミングベルトが攻撃され指定交換時期まで、タイミングベルトが持たない可能性があります。
各ギヤーのメンテナンスも同時に行います。
左は、メンテナンス前のギヤー。
右が、専用機器を使用しメンテナンス後のギヤー。
左のメンテナンス前のギヤーには、劣化したタイミングベルトラバーも...
この状態ではタイミングベルトの噛み込みも浅く、また確実なバルブタイミングのセットアップも出来ません。
全てのギヤーも加工修正&クリーニングアップも終了。
他のパーツも同様に、1つ1つのパーツを確実にリセットします。
これで、シッカリとタイミングベルトが噛み込み、またキッチリとしたバルブタイミングのセットアップも可能になりました。
また、タイミングベルトを攻撃する脅威も完全になくなりました。
1つ1つの細かな作業には、全て理由が有ります。
問題の発生しているパーツに関しては、現品で的確に修正し確実な精度を取り戻します。
今回のオイル漏れ個所のリペアーに伴う分解パーツ。
1つ1つのパーツ精度を格段に向上させ、より精度の高いエンジンに仕上げます。
この修正作業など、追加作業と思われがちですが、追加費用は頂きません。
これは、私共のクラフトマンシップで、より良いマシンに仕上げる為のメンテナンスだからです。
リペアと同時にチェック項目の微調整も行います。
単にパーツ交換するだけで無く、丁寧なメンテナンスを実施。
微調整したユニット フロントセクションの組み込み。
上が取り外したタイミングベルトテンショナーベアリングの現状。
下が今回装着するオリジナル タイミングベルトテンショナーベアリング。
直接タイミングベルトを押す、重要なベアリングです。
タイミングベルト交換と同時に交換が必要なベアリング。
こちらも定期的な交換が行われていなかったのでしょう。
錆の発生と、発熱したベアリング内部の潤滑用グリスが飛散している状態。
この状態では、ベアリング潤滑グリス切れを起こし、スムーズな回転が出来ないどころか最悪焼きつきを引き起こしベルト切れを誘発します。
近年、安いOEMが色々と出ていますが、粗悪なものも多数有ります。良いものも有りますが…
精度が確実な物で無いと、使用しない方が賢明でしょう。
今回組み込むオリジナル タイミングベルトテンショナーベアリングは、アウターケースは無垢材より削り出し製作。
錆の発生を完 全にシャットアウトする亜鉛メッキ処理を施工。
ベアリング本体には、国産最高級ベアリング NTN製のベアリングを使用。
国産最高級ベアリングを使用する事により、回転負荷の著しい軽減が可能。
作動が非常にスムーズになりタイミングベルトへの負担も著しく軽減。
全ての問題をクリアし、またエンジンレスポンスの向上も狙ったオリジナル ベアリング。
折損していたタイミングベルトテンショナーR/H L/H もニューパーツへ。
ベアリングはオリジナル。
精度を取り戻したパーツ群を丁寧に組み込み。
各部の組み込み。
基本締め付けトルクで確実にロックします。
締め過ぎてしまうと、各ボルト類に伸びが発生し基本締め付けトルクでロック出来なくなります。
緩めでは、エンジンの振動でボルトが緩み出し、各部位にストレスを与え不具合を発生させてしまいます。
トルク管理が確実に出来るトルクレンチで、的確なトルクでの締め付けが必要です。
他の部位も同様です。
独自のノウハウでセットアップ開始のバルブタイミング。
バルブタイミングとは、簡単に言えばピストンの位置に対して、どのタイミングでIN&OUT側バルブを開け閉めするか、その位置を決定する事です。
独自のノウハウの数値でバルブタイミングをセットする狙い。
1つに、エンジン吸気側への燃焼ガス吹き返しを減少させる。
これにより、アイドル域での回転数を安定させ、燃料消費率を向上させる。
また、軽負荷領域ではエンジンの安定性を確保する。
2に、 高負荷低中速回転領域で低中速トルクを向上させる。
3に、高負荷高速回転領域で、最高出力を向上させる。
また、吸気側への燃焼ガス吹き返しを防ぎ、燃料消費率を向上させながら、ファースト・アイドル回転数を安定させます。
マシンのポテンシャル アップを実現すると共に、エンジンにも優しい数値にセットします。
エンジンは、奥深い面白い生き物の様なものです。
バルブタイミングもセットアップ完了。
続いてスパークプラグの交換です。
下がニューパーツ。
点火プラグはシェル 碍子および中心導体(中心電極及びターミナル)で構成されています。
点火プラグは燃焼室を貫く形で配置される為、シリンダーで発生する圧縮圧力や熱が外部に漏れないような密閉構造を持ち合わせているパーツ。
モータースポーツの世界ではエンジンのセッティングに応じて適切なプラグ熱価を選択する事が必要になります。
点火プラグの電極と碍子脚部は燃焼室の内部で大きな影響を受けています。
極 と碍子脚部の焼け具合は燃焼室内部の燃焼環境を直接示す目安となる為、点火プラグを取り外した際には電極と碍子脚部の焼け具合を目視する事で、その点火プ ラグがそのエンジンのセッティングに対して適切か否かの判断を下す事が可能となり、セッティングに応じて選択し直す場合も有ります。
新品のプラグであっても製造誤差などにより必ずしもギャップが全数一定に揃っているとは限りません。
エンジンの種類によってはプラグの熱価などは全気筒同じであっても、気筒毎に異なる電極隙間を要求するものも存在する為、装着の前に電極隙間を測定して調整します。
現状のバルブカバー。
結晶塗装の隙間に汚れが入り込み、完全に汚れてしまっている現状。
独自のクリーニングアップでクリーンな状態を取り戻します。
また、内部のスラッジや、ユニットとの接触部分の修正も行います。
バルブカバー結晶塗装クリーニングアップ完了です。
独自のクリーニングアップ方法により、完璧なクリーニングアップを実施。
結晶塗装の隅々に付着していた汚れも細部までクリーニングアップ。
本来の発色を取り戻した結晶塗装。
内部もクリーンな状態に。
各パーツとの接触部分の修正も完了。
1つ1つのパーツ精度を取り戻します。
組み込みに備えます。
リヤーユニットから組み込み開始です。
精度を取り戻したパーツ群を丁寧に組み込みます。
ダイレクトイグニション。
規定電圧が確実にスパークプラグに伝達出来るようチェック&メンテナンス完了。
同時にクリーニングアップ。
ハーネスやパイピングも整理整頓。
クランプ角度にもこだわり組み込みます。
ボルト ナット類も、すべて専用機器でリフレッシュ済み。
新車時以上の精度で組み込み。
個々のパーツの構造及び、作動原理を知り尽くしたエンジニアが、的確な作業を進める事により、精度の非常に高いメンテナンスが可能となります。
その結果は確実に現れます。
組み込みと同時にエンジンルームのクリーニングアップも同時に行い作業が進みます。
続いて、他のリペア&メンテナンスの為、脱着されているアルコア製サブフレーム。
同時にチェック&メンテナンスを行い組み込みに備えます。
ミッドシップの車輌では、非常にストレスのかかる部分。
現状の状態です。
リペア&メンテナンスまた、クリーニングアップ実施後のアルコア製サブフレーム。
生産ラインオフ時の装着誤差。
また、永年の使用で発生しているズレ。
組み込みは、基本位置へ修正し組み込み完了。
この様な、メンテナンスの積み重ねでマシンの基本ベースを復元します。
換装されたエキゾースト周辺のハーネスまた、パイピングを断熱プロテクターやバンテージを取り付け熱害から守ります。
また、取り回しも見直し対策します。
リペア&メンテナンスに伴う分解パーツまた、周辺部分も全てクリーニングアップし組み込み。
スッキリ!!
パーツクオリティーにこだわり仕上げたパーツを組み込み。
規定締め付けトルクで確実にロックします。
的確なトルク管理での締め付けが必要不可欠です。
他の部位も同様にロック。
続いて、ノーマルリヤーグリルを、チャレンジグリルへと換装開始です。
ランプ類また、エンブレムをクリーニングアップし組み替え。
Ferrari ワンメイク レーシングマシン 360チャレンジに純正装着されているチャレンジグリル。
エンジンルームの放熱効果を抜群に向上させ、エンジンへの負担を著しく軽減出来ます。
夏場は当然の事、冬場でもエンジンルームの放熱効果を向上させる事は必要です。
メッシュのチャレンジグリルを装着する事により、機能性は勿論の事、見た目にもリヤーが、グッと引き締まります。
細部のチリも調整。
リヤーセクション組み込み完了。
続いてフロントセクションのリペア&メンテナンスに入ります。
右がニューパーツ。
サーモスタットは適切なエンジン温度を維持する為、必要に応じてエンジン冷却水の作動また、停止の切り替えを行う役割を果たしています。
Ferrari 360 モデナのサーモスタットは、ワックス粒の膨張 によりエンジン冷却水の作動また、停止の切り替えを行うタイプ。
続いてウオーターポンプの現品フルオーバホールに入ります。
内部のオーバホールまた、チェック項目の加工修正。
構成パーツ1つ1つのチェックを行い修正が必要な場合即座に加工修正し精度を確実に出し組み込みます。
精度を取り戻さないと、どうしても数ヶ月また、数年経過すると滲みや漏れが発生してしまいます。
これら細かな1つ1つのチェック&修正により格段に精度の良いマシンへと変化します。
フル オーバホール&リフレッシュ終了。
ユニット側のチェック項目も、加工修正。
組み込みに備えます。
タイミングベルトカバー現状の画像です。
各ギヤーまた、テンショナーベアリングの錆で削られたタイミングベルトのラバー粉また、オイル漏れによる油分。
新しいタイミングベルトに付着しない様、クリーニングアップします。
タイミングベルトケース クリーニングアップ後の画像です。
クリーンな状態から組み込みに入ります。
タイミングベルト交換と同時のメンテナンスが好ましいウオータポンプ。
フルオーバーホールし組み込み。
ユニット フロントセクション リペアー&メンテナンスまた、セットアップも終了。
1つ1つのパーツ精度を復元し、クリーニングアップ。
機能性と美観を取り戻したフロントセクション。
ウオーターラインの交換に伴い分解したパーツ群、1部分の現状です。
ホースは、交換。
パイピングは再使用。
単にホース交換だけでなく、再使用パーツをリフレッシュし組み込みに備えます。
リフレッシュ終了のパーツ。
ホースは、ニューパーツ。
パイピングは、細部までチェック&リフレッシュ。
関連各部のチェックまた、クリアランスも見直し、組み込み終了。
全ての作業に時間を惜しまず徹底したメンテナンスを行います。
Maintenance Reportでは全ての画像をアッブ出来ませんが、ポイントをオーナーに見て頂ける様、かいつまんでアップしています。
リペア&メンテナンスの新旧パーツ 対比画像また、セットアップ中の画像 製作過程や交換過程の画像。
また、分解工程も詳細に撮影していますのでDVD-Rで、お渡しします。
続いて油脂類の交換。
一言で油脂類と言っても、マシンには、色々な油脂類で潤滑や、油圧の発生による作動が常に行われています。
エンジンオイル&オイルフィルター ミッションオイル F1マチックオイル ブレーキオイル クラッチオイル パワーステアリングオイル エンジン冷却水などなど…
FerrariやLamborghiniなどのスーパースポーツマシンは高速走行などが多い為、エンジンオイルだけでは無く、他の部位のオイルも頻繁に酷使されるので確実なスパンでの交換が必要です。
各油脂類は、色々と各社ラインナップが有りますが、メリットとデメリットが有り、マシンモデル毎また、使用する部位また、マシンの使用用途などを全て加味し、1番適切なオイルを、弊社では選択します。
メーカー指定純正オイルが1番無難と言えば無難なのですが、全てのモデルに1番適切なオイルかと言えば疑問です。
新車時のエンジンに注入されているオイルは、メーカー指定純正オイルでは無く、初期馴染みなどなどを考慮した、ファクトリー専用の非常に高額なオイルです(一般には流通しない特殊な高性能オイル)。決してメーカー指定純正オイルでは無いんです。
モデル毎にオイルに添加されている成分内容や粘度などなど…を変更しベストなオイルをチョイスし、交換する事により、より一層マシンをベストな状態へと導きます。
エンジンオイルでは、潤滑 冷却 防錆 応力分散 密閉作用 洗浄作用の6つの作用が求められます。
マシンやモデルまた、使用用途に応じてオイル成分や、粘度などなど……選択します。
現状のオイルは、かなり使い込まれている様です。
もう少し早めのスパンでの交換をお奨めします。
エンジンオイル&オイルフィルターの交換。
オイルフィルター。
エンジンオイルにはエンジン内部を清浄に保つ為にオイル中の汚れやゴミを取り込むオイルフィルターがありますね。
オイルフィルターがあると、エンジンオイルがそこを通過することにより、オイル内に取り込まれていた金属粉やスラッジ(ホコリや燃焼カスなどの不純物)が濾し取られます。
特に金属粉は、放置すると研磨剤と同様の効果をエンジン内に及ぼしてエンジン損傷の原因になる為、その除去は重要です。
オイルフィルターのろ過能力は上げ過ぎると油圧上昇や目詰まりなどの不具合を引き起こす可能性がある為にその性能はある一定のところで抑えられています。
その為オイルフィルターですべての金属粉やスラッジ等が除去できる訳ではないんです。
また、オイルフィルターの能力が低下し目詰まりを起こした場合を想定してバイパス機構を備えています。
フィルターが目詰まりしてエンジン内各所にオイルが供給できなくなると、エンジンが焼き付く原因となるからです。
ただしこの機構はあくまで非常用であり、的確なスパンでの交換が必要です。
また、交換時は的確なトルク管理の下での交換が必要です。
周辺部分もクリーニングアップ。
交換終了。
続いてミッションオイルの交換。
エンジンオイルの交換はオーナーが1番気にし交換されますが、ミッションオイルも忘れてはいけない油脂類の1つ。
ギヤーの焼き付きを避け、またシフトフィーリングまでよくなるミッションオイル。
シフト操作をするとミッション内部で大きなギヤーが噛み合ったり、外れたりしますよね。
ギヤーオイルには、潤滑 冷却 防錆 応力分散の4つの作用が求められます。
エンジンオイルでは、これに加えて密閉作用や洗浄作用が要求されますがギヤーオイルの場合この効果はほとんど必要が無いでしょう。
それよりも重視されるのが応力分散作用ですね。 この作用がしっかりと発揮できるミッションオイルを使用しないと、ギヤーの焼き付きなどのダメージに繋がったり、シフトフィールの悪化に直結します。
マシンやモデルまた、使用用途に応じてオイル成分や、粘度などなど……選択します。
交換サイクルは、ベースオイルの種類で変化します。
同時にF1マチックオイルも交換。
続いてフロントハブベアリングのリペア。
ハブベアリングは、正確かつ滑らかにホイールを回転させるために使用されるパーツ。
摩擦によるエネルギー損失や発熱を減少させ、パーツの焼きつきを防ぐことが目的。
このパーツが使用許容範囲を超え使用し続けるとベアリングが焼き付きを起こし最悪フロントホイールが走行中外れてしまう重要なパートです。
今回チェックの結果、使用許容範囲を超えてしまっている為、フロント R/H L/H共に交換。
フロントアクスルから取り外されたアップライト。
リペアー&メンテナンス開始です。
同時に汚れきってしまっているアップライトをリフレッシュします。
クリーニングアップ完了。
クリーンな状態から各部のチェックまた、メンテナンスを行ったアップライト。
ハブベアリングはニューパーツへと。
ハブベアリングの組み込み。
車軸を支える非常に重要な部位。
基本締め付けトルクで確実にロック。
確実なメンテナンスを行い機能性はもとより新車時の機能美まで復元。
組み込みに入ります。
現状のサスペンションシステム。
単に組み込むのでは無く、共通するサスペンションシステム本来のパフォーマンスを発揮出来るようメンテナンスを行い組み込みます。
すべてはトータルバランス。
同時にリフレッシュも行いクリーンな状態を取り戻します。
メンテナンス&リフレッシュ完了のサスペンションシステムへアップライトを組み込み。
細部まで緻密なメンテナンスと、リフレッシュ。
他の部位同様、基本締め付けトルクで確実にロック。
フロントアクスルR/H L/H リペア&メンテナンス完了です
続いてブレーキオイルの交換。
ブレーキオイルの交換時期はオイルの色などでも簡単な判断はできますが、交換基準はあくまで使用期間、水分吸収量、劣化で判断します。
サーキット走行後は、ブレーキに与える熱量が非常に大きい為、熱によるブレーキオイルの膨張などが繰り返され劣化が急激に進みます。
通常のストリートでの使用また、乗らなくても1年毎の交換をお奨めします。
ブレーキオイルは吸湿性が高く大気中の水分を吸収する為、期間の経過と共にブレーキオイル内の水分量が多くなり沸点が下がってしまいます。
そのまま使用し続けるとハードブレーキを繰り返したときにブレーキオイルが沸騰し気泡が発生し、踏力によって発生した圧力は気泡を圧縮するだけで制動力を発生させることができず、ブレーキが効かなくなります。
これをベーパーロック現象と言い、大変危険な現象の一つです。
ハードブレーキはしないから…と思うオーナーも多いでしょうが、発生する不具合はこれだけでは無く色々な不具合を発生させます。
ブレーキオイルの水分吸収量が多くなると、キャリパーピストンに錆が発生しピストン固着やブレーキの引きずり、片効き等々を引き起こします。
ブレーキオイルは、1年毎の交換サイクル。
F360 モデナのポテンシャルに十二分に対応するスペックのオイルを使用します。
専用機器で交換を実施。
リザーバタンク内部また、周辺部分もクリーニングアップ
続いてオルタネーターの現品オーバーホール。
規定基準値を大幅に下回った電圧 電流しか発生しない現状の状態。
オルタネーターは、内部の交流発電を発生させる、代表的なパーツ。
ローターコイル、ステータコイルで、三相交流電力を取り出す回転界磁形を形成。
交流発電機より出力された三相交流電力を直流電力に変換するレクチファイア。
また、発電能力を調整(マシンの電力不足の時には増やし、エンジンが高回転の時に規定電圧よりオーバーしかねない時には減らす)するICレギュレーター。
オルタネーター内部には他にも色々な半導体が詰め込まれた、電子機器。
ニューパーツは高額ですので、フルオーバーホールを行います。
フロント同様にリヤーサスペンションシステムも本来のパフォーマンスを発揮出来るようメンテナンスを行います。
現状の状態。
チェック&リペアまた、メンテナンスに伴い分解した、アンダーカウルやフェンダーライナー類。
分解したパーツは通常問題が無いので、そのまま組み込まれるのが一般的です。
分解パーツを1点1点リフレッシュする事で、見た目にもスッキリし、トラブルを未然に防ぐ事も兼ね全て組み込み前に表裏共にクリーニングアップします。
クリーニングアップ後のカウル。
各部の仕上げは、レザーの素材、ペイントの素材、各部の構成パーツなどなど… 素材を熟知したエンジニアにより、部位部位に1番適した、本来の素材を蘇らす意味での仕上げが行われます。
ケミカル用品で一時的に艶を出す様な安易仕上げは、一切行われません。
各部のクリーニングアップは全て作業の一貫と考え行います。
リヤーサスペンションシステムも本来のパフォーマンスを発揮出来るようメンテナンス完了。
現品でのフルオーバホール完了のオルタネータ。
機能また、美観も新品同様に...
オルタネータ組み込み前に周辺部位のクリーニングアップを行います。
現状の状態。
周辺部位のクリーニングアップも実施。
クリーンな状態から組み込んだオルタネータ。
電圧 電流ともに規定基準値に...
今回換装するNakamura Engineering オリジナル Ferrari F360用 超 軽量 フォージドテクノロジー VR RAYS製ホイール。
現スーパーGTに採用されているタイプの最新RAYS製 超 軽量 レーシングホイール。
鍛造1 ピースホイール(リバースリム)
FORMEC(フォーメック)工法で製作しているホイール。
ディ スク表面とスポークサイド、そしてウエル部からバルブ取り付け面まで、ホイール全面にマシニング加工を施す、
F-1ホイール直系のテクノ ロジー。
FORMECではモールドフォームフォージドを採用しているので、いわゆるビレットタイプ鍛造ホイールの切削とは異なり、鍛 流線に沿って“研ぎ上げる”ようにマシニング加工を行うので、鍛流線は分断されることなく、鍛造本来の強靱さを保ったまま、コンピュー ター・マシニングならではの高い精度だけが得られます。
10,000トン鍛造(X-GIGA FORGED)ライン アルミビレットを単に加圧しただけでは鍛流線は放射状に形成されます。
ホイールに鍛造本来のねばり強さを与えるためには、鍛流線は外部衝撃 に対して垂直方向に切れ目なく、かつ高密度で鍛流線が流れていなければなりません。
レイズのモールドフォーム・フォージ ドは、鍛流線の形成初期段階から金型で鍛流線流れの方向をコントロールし、ホイールデザインに沿った鍛流線を形成させます。鍛流線をしっ かりとコントロールできるのは唯一、モールドフォーム・フォージド(デザイン金型鍛造)のみであり、RAYSフォージドホイールはすべて この工法が採用されている、
Nakamura Engineering オリジナル VR ホイール。
F18 8.5J
R18 11J
F360 / F430では、軽量化と共に、最大のワイドトレッドを実現。
また、18インチを採用することによりトラクションを稼ぎ想像以上の安定したコーナーリングとクイックなステアリング性能また、加速性能&ブレーキ性能のレンポンスを余す事無く引き出します。
続いてコーナーウエイトレシオ フルアライメントの測定&セットアップに入ります。
コーナーウェイトゲージのセット。
コーナーウェイトゲージとは、タイヤ毎に測れる車重計のことです。
個々のタイヤにかかる重量を車高調整などで変え、左右バランスを整えます。
4輪アライメント調整の前にコーナーウェイト計測・セットアップをお薦めします。
荷重移動がスムーズになりサスペンションの性能がフルに発揮できます。
又、コーナーウェイトを合計(車両重量として軽量化計画を立てたり)パワーチェックを同時に行い、パワーウェイトレシオ・トルクウェイトレシオを計算する事も出来ます。
コーナーウェイト計測&セットアップ開始です。
続いてフルアライメントの測定&セットアップ。
マシンの足回りを変更したり、足回りブッシュ交換また、車高を変更したマシンには、必要不可欠な作業。
また、恒にの走行でアライメントは変化しています。
定期的な測定&セットアップが必要です。
アライメントのポイントは、サスペンションシステムや、タイヤのキャラクターを活かす事が大切。
ですので、基本アライメントは存在するものの正解は1つではありません。
マシンの仕様はもちろん、仕様用途やドライビングテクニックによっても最適なアライメントは変わってきます。
この辺りは、蓄積したノウハウが必要です。
コーナーウェイト測定・セットアップまた、フルアライメントの計測・セットアップもマシンに合わせバッチリ。
フロアー部分も完璧にチェック&メンテナンス終了。
チェック&メンテナンスと同時に関連部分も全てクリーニングアップ。
クリーニングアップ済みのアンダカウルも組み込み。
ケミカル用品で一時的に艶を出す様な安易仕上げは、一切行われません。
各部のクリーニングアップは全て作業の一貫と考え行います。
続いて、CTEKの装着。
CTEKバッテリーチャージャー(充電器)とは。
Ferrari LamborghiniへOEM供給されているCTEKのバッテリ充電器。
昨今のFerrari Lamborghiniはセキュリティなど待機電力が増加しているため、しばらくマシンに乗らないとバッテリー上がりを起こすことも少なくありません。
そんなトラブルも、CTEKバッテリー充電器を常にマシンに接続すれば未然に防ぐことが出来ます。
また、CTEKのバッテリー充電器は充電の際にバッテリーの劣化の最大の要因であるサルフェーション
(= 放電時に発生する硫酸鉛が結晶化してバッテリー内部に固着したもので、バッテリーの蓄電容量を減少させる)の発生も低減させられます。
常時、接続状態で安心して放置出来るのもCTEKのみの特徴。
CTEKに付属するカプラーをマシン側に装着。
オーナーは何も分解する事無く常にカプラーONで充電可能なようにしておきます。
カプラーONでCTEKが、バッテリー電圧を常時監視し、電圧が落ちた場合のみ、断続的に補充電を行います。
これはもっともバッテリーに負担をかけずに、満充電を維持する安全な方法です。
監視期間が数ヶ月間に及んでも、バッテリーに一切負担をかけません。
ETCの装着。
オーナーの使い勝手が良く、また完全に隠れた箇所に装着。
インテリアをスッキリさせます。
続いて、全てのメンテナンス終了後の最終セットアップ。
入力されていたERRORコードなども、全てリセット。
また、センサー&アクチュエーターのアダプティブ。
電子制御部位は、Ferrari純正車両診断テスターSD2で最終チェックまた、セットアップを実施します。
よくセットアップしましたと言う言葉は聞きますが、トラブルコードの消去だけではセットアップとは言えません。
メカニカル面も、担当エンジニアにより的確な最終チェックまた、セットアップが行われます。
独自のセットアップも終了。
最終クリーニングアップ実施後のエンジン&エンジンルーム。
エクステリア&インテリアも最終仕上げ終了です。
全てのリペア&メンテナンス終了のFerrari F360 モデナ。
こちらのMaintenance Reportには作業内容の1部のみを抜粋し掲載させて頂いています。
実施した全ての、リペア&メンテナンス中の分解写真、また新旧のパーツ画像。
全て担当エンジニアが撮影致しております。
メンテナンス工程 新旧パーツ画像も詳細な写真 402枚 (CD-R2枚に落として有ります)
及び、今回のチェツク内容、また今後のメンテナンスメニュー書類も分かり易く作成していますのでマシンと一緒にお渡し致します。
今回メンテナンス御依頼有り難う御座います。
今後とも末永い御付き合いの程、宜しくお願い致します。