ウエッブサイトへの掲載を了承頂きましたので、随時画像の方をアップさせて頂きます。
いつもLamborghini ガヤルド メンテナンス御依頼誠に有り難う御座います。
弊社4t積載車が、お引取りさせて頂きましたLamborghini ガヤルドを積んでファクトリーに戻って参りました。
只今よりご入庫時のエクステリア&インテリアの傷などのチェックに入らせて頂きます。
今回も、ご期待にお答えする各部のチェック及びメンテナンスを実施させて頂きますので宜しくお願い致します。
Lamborghini ガヤルド 車検&オーナーご依頼ポイントチェック開始準備の為、リフトセクションへと…
ランボルギーニ ガヤルド 車検&オーナーご依頼ポイントチェック
まず、第1段階。
Lamborghini 純正テスター LDASを、Lamborghini ガヤルド車輌コントロールユニットに接続。
ECUと交信開始です。
ErrorコードのみのチェックではなくLamborghini 純正テスター LDASで、マシン全体のエレクトロニクス関連の状態や、調整の状態を詳細に把握します。
各部の作動状況や出力波形に至るまで、コンピューター上で、できうる全てのエレクトロニクス関連のチェックを行い現状のマシンの状態を把握します。
ボデープロテクターを装着。
一言でガヤルドといってもバリエーションは数々あり構造も色々。
一般モデルでは
ガヤルド
ガヤルドSE
ガヤルド・スパイダー
ガヤルド・ネラ
ガヤルド・スーパーレジェーラ
ガヤルドLP550-2
ガヤルド・LP550-2 バレンティーノ・バルボーニ
ガヤルドLP560-4
ガヤルドLP560-4スパイダー
ガヤルドLP570-4スーパーレジェーラ
ガヤルドLP570-4 ブランパン・エディション
ガヤルドLP 570-4スパイダー・ペルフォルマンテ
ガヤルドLP560-4ビコローレ
コンペティションでは
スーパートロフィオ
RG-3
こちらのガヤルドは、ユニットバンク角90°を持つ水冷V型10気筒。
アルミ鋳造シリンダーは、アウディ製のものとベースは同じです。
Lamborghini 純正テスター LDASで取得した各部のデーター。
現状のLamborghini ガヤルド マシン全体のエレクトロニクスパーツの作動状況。
また、メカニカルの作動状況。
各部のデーターを取得。
最新のデーターとも比較します。
マシンのエレクトロニクス関連の状態を全て把握しました。
これより、LDASで取得したデーターは、あくまでもデーターとし受け止めます。
データー全てを鵜呑みにせず、基本作動が適正値内で確実に作動しているかを専用機器を使用し単体点検を実施。
更に奥深くまで、独自のチェックを進めます。
等間隔燃焼を実現するためにクランクピンを18°にオフセット。
ロングストローク仕様で低速のトルクが優れているユニット。
500psバージョン。
06年モデルより排気系の見直しで520psバージョンへと…
エレクトロニクス作動機構やユニット メカニカル機構を独自の項目別に的確なチェックを進めます。
このマシンの開発コードはL140。
駆動方式は、ムルシエラゴと同じフルタイム4WD。
モデルが進化するにつれサスペンションシステムやフレームまで変更が…
eギヤーは、F1マチック同様に6ヶ月に1度程度の調整でロングライフ化また、基本性能を維持できます。
調整はフェラーリ同様Lamborghini 純正テスター LDASで…
4WDシステムは、シンプルなビスカスカップリング。
この辺りもディアブロに準じる構成です。
フロアーパネルを分解。
マシン全体の構成メカニカル部位のチェック。
年数的、指定交換パーツ。
走行距離的、指定交換パーツ。
ガヤルド モデル別 傾向的不具合発生ポイントのチェック。。
また、マシンの使用状況や、保管状態により、個々のマシンの状態が全く違いますので同時に的確なチェックが行なわれます。
指定交換パーツの中には、色々な素材のパーツが有ります。
代表的な素材の指定交換パーツの1部。
1 ラバーパーツなどは、光やオゾンによる酸化で弾性が失われ、亀裂や溶解がある程度の年数で起こってしまいます。
2 金属製パーツでは、継続的に、また繰り返しマシンより受ける衝撃や、恒に動いている作動パーツに金属材料としての強度が低下し、疲労が発生してしまうパーツ。
3 金属だけではなく樹脂パーツやカーボンパーツでも劣化は発生します。
指定交換に列記されているパーツでも必ず交換しないといけないと言うわけでは有りません。
的確なチェックで判断します。
構成メカニカル部位を独自の項目別に的確なチェックを進めます。
続いてオーナーご依頼ポイントのトラブルシューティング。
トラブルポイントの主原因をピンポイントで確定します。
近年のマシンは非常にエレクトロニクス化が進んでいます。
エレクトロニクス系統のトラブルか、メカニカル系統のトラブルかを確実に見極める事が重要です。
全てのチェックが終了したLamborghini ガヤルド。
担当エンジニアが確実に現状のマシンの状態を把握し切らせて頂きました。
内容をまとめ、現状のマシンの状態を分かり易く明記し送付させて頂いた上、御連絡させて頂きます。
お打ち合わせさせて頂き決定しました今回のメンテナンスメニュー。
パーツ入荷次第、実作業に入らせて頂きますので宜しくお願い致します。
Lamborghini ガヤルド リペア&メンテナンス開始準備の為、リフトセクションへと…
リフトUP。
ボデープロテクターを装着。
油脂類よりメンテナンス開始です。
まず油脂類の交換から…
一言で油脂類と言っても、マシンには、色々な油脂類で潤滑や、油圧の発生による作動が常に行われています。
エンジンオイル&オイルフィルター ミッションオイル F1マチックオイル ブレーキオイル クラッチオイル パワーステアリングオイル エンジン冷却水などなど…
FerrariやLamborghiniなどのスーパースポーツマシンは高速走行などが多い為、エンジンオイルだけでは無く、他の部位のオイルも頻繁に酷使されるので確実なスパンでの交換が必要です。
各油脂類は、色々と各社ラインナップが有りますが、メリットとデメリットが有り、マシンモデル毎また、使用する部位また、マシンの使用用途などを全て加味し、1番適切なオイルを、弊社では選択します。
メーカー指定純正オイルが1番無難と言えば無難なのですが、全てのモデルに1番適切なオイルかと言えば疑問です。
新車時のエンジンに注入されているオイルは、メーカー指定純正オイルでは無く、初期馴染みなどなどを考慮した、ファクトリー専用の非常に高額なオイルです(一般には流通しない特殊な高性能オイル)。決してメーカー指定純正オイルでは無いんです。
モデル毎にオイルに添加されている成分内容や粘度などなど…を変更しベストなオイルをチョイスし、交換する事により、より一層マシンをベストな状態へと導きます。
エンジンオイルでは、潤滑 冷却 防錆 応力分散 密閉作用 洗浄作用の6つの作用が求められます。
マシンやモデルまた、使用用途に応じてオイル成分や、粘度などなど……選択します。
エンジンオイル&オイルエレメントの交換。
オイルの劣化度は、目で見る 触るなど簡単な方法で判断しにくい物です。
真っ黒になったオイルや、異臭 変色している物は別ですが…..
通常、使用期間や走行距離で判断します。
各オイル類には全て食品と同じ様に賞味期限が有ります。
賞味期限切れでは本来の性能を発揮できずマシンを痛めてしまいます。
劣化の発生は、外気による酸化、メカニカル圧力によるオイル分子のせんだん、熱、、ブローバイガス内のフューエルの混入で劣化していくのが一般的です。
エンジンオイルは、ベースオイルで色々と分類されます。
鉱物油
部分合成油
化学合成油
PAO
エステル
植物油
規格で分けると…
API規格
ILSAC規格
SAE規格
ACEA規格
JASO規格
粘度による分類では…
SAE粘度
HTHS粘度
モデル毎にオイルに添加されている成分内容や粘度などなど…を変更しベストなオイルをチョイスし交換する事により、より一層マシンをベストな状態へと導きます。
現状かなりオイルの劣化が進んでいます。
もう少し早めの交換をお勧めします。
ドレンプラグのクリーニングアップ。
締め付けたガスケットは再使用しません。
続いて、オイルエレメントの交換。
エンジンオイルにはエンジン内部を清浄に保つ為にオイル中の汚れやゴミを取り込むオイルフィルターがありますね。
オイルフィルターがあると、エンジンオイルがそこを通過することにより、オイル内に取り込まれていた金属粉やスラッジ(ホコリや燃焼カスなどの不純物)が濾し取られます。
特に金属粉は、放置すると研磨剤と同様の効果をエンジン内に及ぼしてエンジン損傷の原因になる為、その除去は重要です。
オイルフィルターのろ過能力は上げ過ぎると油圧上昇や目詰まりなどの不具合を引き起こす可能性がある為にその性能はある一定のところで抑えられています。
その為オイルフィルターですべての金属粉やスラッジ等が除去できる訳ではないんです。
また、オイルフィルターの能力が低下し目詰まりを起こした場合を想定してバイパス機構を備えています。
フィルターが目詰まりしてエンジン内各所にオイルが供給できなくなると、エンジンが焼き付く原因となるからです。
ただしこの機構はあくまで非常用であり、的確なスパンでの交換が必要です。
また、交換時は的確なトルク管理の下での交換が必要です。
フランジ内部のメンテナンスを行います。
フランジや、その周辺に付着している砂や埃を取り除きクリーンな状態に…
周辺部分もクリーニングアップ。
交換終了。
続いてブレーキオイルの交換へ...
ブレーキオイルの交換時期はオイルの色などでも簡単な判断はできますが、交換基準はあくまで使用期間、水分吸収量、劣化で判断します。
サーキット走行後は、ブレーキに与える熱量が非常に大きい為、熱によるブレーキオイルの膨張などが繰り返され劣化が急激に進みます。
通常のストリートでの使用また、乗らなくても1年毎の交換をお奨めします。
ブレーキオイルは吸湿性が高く大気中の水分を吸収する為、期間の経過と共にブレーキオイル内の水分量が多くなり沸点が下がってしまいます。
そのまま使用し続けるとハードブレーキを繰り返したときにブレーキオイルが沸騰し気泡が発生し、踏力によって発生した圧力は気泡を圧縮するだけで制動力を発生させることができず、ブレーキが効かなくなります。
これをベーパーロック現象と言い、大変危険な現象の一つです。
ハードブレーキはしないから…と思うオーナーも多いでしょうが、発生する不具合はこれだけでは無く色々な不具合を発生させます。
ブレーキオイルの水分吸収量が多くなると、キャリパーピストンに錆が発生しピストン固着やブレーキの引きずり、片効き等々を引き起こします。
一般的なブレーキオイルは、ポリエチレングリコールモノエーテルが主成分で構成されています。
これに酸化防止剤 防錆剤等が添加されています。
グリコール系は吸湿性が高く、湿気を吸うと沸点が下がってしまいます。
ただ、吸湿しても沸点を比較的高く維持できるようにホウ酸でエステル化してあります。
水分があってもエステル結合で加水分解されますが、定期スパンで交換しないと加水分解が飽和状態になります。
Lamborghini ガヤルドのマシンスペックまた、使用用途に適したオイルで交換。
他の油脂類も多々存在しますが、定期的にチェックをご依頼頂いているマシン。
他の油脂類は前回の定期チェック時に交換していますので今回交換の必要はありません。
続いてフューエル系統のリペアへと...
フューエル蒸散ガス系統のリペア&メンテナンス。
気化したフューエルガスが常に滞留するポイント。
左がニューパーツ。
右が裂けているフューエルガスホース。
この状態では気化したフューエルガスが漏れ、ユニット内のセンサーや、スイッチのON/OFFの圧電素子で発火し車輌火災を引き起こす非常に危険なポイント。
同系統には異なる構造体が多々付属します。
独自の項目別チェック時に全てがチェックされています。
リペアと同時に周辺部分のクリーニングアップも実施。
クリーンな状態からサイドカバーを組み込んでいきます。
カバーリングも組み込み前に表裏クリーニングアップ。
クリーンな状態から組み込み。
組み込みは細部のチリ合わせを行い組み込み。
フューエルフィラーキャップの交換。
左がニューパーツ。
右が不具合の発生しているキャップ。
近年のマシンは各部に装着されているセンサーの監視下におかれています。
Lamborghini 純正テスター 車輌診断テスター LDASで細部の状態のチェック&セットが可能です。
ただ、車輌診断テスター LDASに入力されない不具合ポイントも多々存在します。
300k近くで走るロードゴーイングマシン。
定期的なマシン全体の締め付けトルク チェックまた、同時に各部の調整を行います。
また、サスペンションシステムが本来のパフォーマンスを発揮出来るようメンテナンスも実施します。
同時に分解時にしか出来ないフェンダー内部の隅々まで、クリーンニグアップします。
中々オーナーが目にする事の無い部分。
また、雨天使用しなくてもダストや、砂などが付着してしまう部分。
現状のフロントフェンダー内部の画像です。
リヤーフェンダー内部です。
フロント同様にメンテナンス&クリーニングアップ開始です。
サスペンションシステムも本来のパフォーマンスを発揮出来るようメンテナンス完了。
ダストや、砂などをクリーニングアップする事により、本来の機能がより機敏になると共にクリーンな状態を取り戻しました。
きめ細やかなメンテナンス&クリーニングアップが、担当エンジニアにより随所に施されています。
同じくリヤーサスペンションシステム。
各部の仕上げは、レザーの素材、ペイントの素材、各部の構成パーツなどなど… 素材を熟知したエンジニアにより、部位部位に1番適した、本来の素材を蘇らす意味での仕上げが行われます。
ケミカル用品で一時的に艶を出す様な安易仕上げは、一切行われません。
各部のクリーニングアップは全て作業の一貫と考え行います。
続いてホイールのクリーニングアップ&メンテナンスへと...
ホイールの現状の画像です。
ブレーキダストなどの汚れが付着してしまっているホイール。
4輪全てクリーニングアップ開始です。
ホイール クリーニングアップ終了後の画像です。
4輪全てホイール内側&表側共に、本来の発色を取り戻し組み込みます。
続いて、測定前にタイヤエアーを窒素ガスへ変更し適正値へセット。
弊社では、タイヤエアーを窒素ガスへ変更するメニューをご提案しています。
窒素ガスは、ジェット機や、F1また、レーシングカーのタイヤに純粋な窒素ガスを充填したタイヤが使われています。
窒素ガスをロードカーに入れた場合、色々な有効な効果が発生します。
多々有る有効な効果の中でも下記の事を重んじ窒素ガスをお奨めします。
① 通常のエアーでは、高速走行時にタイヤの温度が上昇するにつれ、タイヤエアーの圧力も上昇し操舵性に不安定感が生じます。
② 通常行われる従来の空気充填では、タイヤに2気圧の空気を入れると約20ccの水分が混じります。
そのうち10ccが水の状態・10ccが気化した状態で注入されます。
10ccの水が温度変化により気化すると1250倍の水蒸気容積になり、2気圧のタイヤの場合2.3〜2.4気圧までになってしまいます。
通常のエアー充填を繰り返せば、その傾向は更にひどくなります。
③ 窒素ガスへと交換する事により、タイヤ温度が上昇しても、タイヤ内圧の上昇が非常に少ない効果をもたらします。
結果、高速コーナーで安定した操舵性を得る事が可能となります。
④ タイヤとホイール間にエアーが充填されていると、10ccの水分が混入する為、ホイール内部にサビの発生原因となります。
このサビの発生を防ぐ為にも使用します。
続いて、全てのメンテナンス終了後の最終セットアップ。
入力されていたERRORコードなども、全てリセット。
また、センサー&アクチュエーターのアダプティブ。
電子制御部位は、Lamborghini 純正テスター LDASで最終チェックまた、セットアップを実施します。
よくセットアップしましたと言う言葉は聞きますが、トラブルコードの消去だけではセットアップとは言えません。
メカニカル面も担当エンジニアにより的確な最終チェックまた、セットアップを実施。
独自のセットアップも完了。
最終クリーニングアップ実施後のエンジン&エンジンルーム。
エクステリア&インテリアも最終仕上げ終了です。
全てのメンテナンス終了のLamborghini ガヤルド 。
こちらのMaintenance Reportには作業内容の1部のみを抜粋し掲載させて頂いています。
実施した全てのメンテナンス中の分解写真。
全て担当エンジニアが撮影致しております。
詳細な写真 177枚 (CD-Rに落として有ります)及び、今回のメンテナンス内容、また今後のメンテナンスメニュー書類も分かり易く作成していますのでマシンと一緒にお持ちいたします。
いつもメンテナンス御依頼有り難う御座います。
今後とも末永い御付き合いの程、宜しくお願い致します。