ウエッブサイトへの掲載を了承頂きましたので、随時画像の方をアップさせて頂きます。
いつもFerrari 328 GTS メンテナンス御依頼有り難う御座います。
只今よりご入庫時のエクステリア&インテリアの傷などのチェックに入らせて頂きます。
今回も、ご期待にお答えする各部のチェック及びメンテナンスを実施させて頂きますので宜しくお願い致します。
Ferrari 328 GTS 定期チェック 開始準備の為、リフトセクションへと…
リフトUP。
ボデープロテクターの装着。
328の心臓部は、3,2ℓ 90度 V8DOHC 32バルブ F105Cユニット。
圧縮比 9.8:1 最大出力 270PS/7,000rpm、最大トルク31.0kg·m/5,500rpmを発揮。
328のティーポF105Cユニットは、前期 後期 また、仕様によって排気量の変更 圧縮比の変更 カムフィールの変更。
それに伴い最大出力の違いもあります。
インジェクションも年代で3種類。
前期のインジェクションシステムは、ボッシュ製 Kジェトロ。
後期のインジェクションシステムは、ボッシュ製 KAジェトロ。
最後期には、ボッシュ製 KEジェトロのインジェクションシステムも存在します。
K KA KE ジェトロ。
フラップが噴射量を制御するシステム。
全ての気筒に連続的に燃料噴射を行います。
システムに異常が無くてもセットアップで性能が大きく変わります。
機械的作動部分が多いので、経年劣化などでセッティングが変化するので、定期的な基本セットアップが性能を保ちます。
メカニカル系統、エレクトロニクス系統、全て基本作動また、基本セットのチェックを行います。
F105C ユニットまた、マレリ製マイクロプレックス メカニカルのチェック。
全ての構造や基本原理を熟知したエンジニアが各項目、全て個別にチェックします。
定期チェックや、リペア&メンテナンスを承らせて頂いている車輌。
良いコンディションを保っています。
更に車輌を向上させるメニューをご提案させて頂きます。
続いて、メカニカル関連のチェック。
年数的、指定交換パーツ。
走行距離的、指定交換パーツ。
328 各モデル毎の傾向的不具合発生ポイントのチェック。
また、車輌の使用状況や、保管状態で車輌の状態が全く違う為、的確なチェックを行ないます。
指定交換パーツの中には、色々な素材のパーツが有ります。
代表的な素材の指定交換パーツの1部。
1 ラバーパーツなどは、光やオゾンによる酸化で弾性が失われ、亀裂や溶解がある程度の年数で起こってしまいます。
2 金属製パーツでは、継続的に、また繰り返しマシンより受ける衝撃や、常に動いている作動パーツに金属材料としての強度が低下し、疲労が発生してしまうパーツ。
3 金属だけではなく樹脂パーツやカーボンパーツでも劣化は発生します。
指定交換に列記されているパーツでも必ず交換しないといけないと言うわけでは有りません。
的確なチェックで判断します。
車輌はさまざまなパーツや機構で構成されていますね。
メカニカルまた、エレクトロニクス ボディー構成などなど…..書ききれない複雑な機構を組み合わせ1台の車輌として構築されています。
モデル毎の傾向的不具合も存在し、指定交換が促されているパーツが有ります。
ただ、これまで車輌がどの様な方法でリペア&メンテナンスを受けてきたか?
オーナーがどの様に使用してきたか?
どの様な保管をされてきたか?
色々な状況でメンテナンス個所が違ってきます。
指定交換に入っていないパーツでも使用状況によって寿命が長くもなりまた、短くもなります。
車輌内部の隠れた部分まで、的確なチェックを行ないます。
常に定期的なマシンのチェックでベストな車輌の維持が可能になります。
328では、2種類のフレームが存在します。
2種類のフレームの違いから、基本アライメント等、色々な違いがあります。
鋼管チューブラー フレームのメインフレームの前後にサブフレームを接合させたモデル。
走行中の応力負担もフレームだけでなくボディパネルにも依存する設計。
常に車輌を向上させていく為のチェックを行います。
オイル漏れポイントのトラブルシューティングへと…
オイル漏れは二次的不具合を誘発させる場合が多々あります。
全く問題の無いパーツまで攻撃し始めます。
オイル漏れによる他の部位への影響も考慮しトラブルシューティングします。
また、個所によっては車輌火災につながるオイル漏れ。
ピンポイントでオイル漏れ発生個所を特定します。
次に、なぜオイル漏れが発生してしまったか?
オイル漏れを引き起こしている主原因は?
これらの要因も特定します。
このプロセスが非常に重要です。
次のご依頼ポイントへ。
信号処理回路に問題が発生しています。
トラブルシューティングを更に奥深くまで行いピンポイントで不具合ポイントを確定します。
全てのチェックが終了したFerrari 328GTS。
担当エンジニアが確実に現状の車輌コンディションを把握し切らせて頂きました。
現状の車輌コンディションを分かり易くまとめさせて頂いた上、御連絡させて頂きます。
お打ち合わせさせて頂き決定しました今回のメンテナンスメニュー。
パーツ入荷次第、実作業に入らせて頂きますので宜しくお願い致します。
フェラーリ 328 リペア&メンテナンス開始準備の為、リフトセクションへと…
リフトUP。
ボデープロテクタの装着。
リペア&メンテナンス開始です。
パワーユニット&ミッションマウントの交換。
車輌から取り外したパワーユニット&ミッション マウントの画像。
パワーユニット&ミッションマウントは、同年数また、同走行距離の使用なので同時交換がお奨め。
パワーユニット、ミッション、デフといった機関内部では、部品が回転する事でさまざまな振動が発生します。
その為、こうした機関と、ボデーとの間に振動が直接伝わらないようにする働きを持たせるのが、各マウント類。
装着されていたマウント。
漏れ出したオイルで攻撃され、マウントとしての役割を完全に消失してしまっている状態。
分かりやすく言うと、輪ゴムにオイルを付けると、数日でゴムの弾力性が無くなり伸ばすと直に切れてしまいます。
これと同じ事がラバーパーツに生じます。
また、大切に手厚く保管されている車輌でも、常に車重やパワーユニット重量の負荷が掛かるポイント。
オイル漏れ等の発生がなくてもマウントやブッシュ類は、使用用途や、経年劣化で使用許容範囲を超えてしまいます。
マウントや、ブッシュ等、使用許容範囲を超えた場合、ボデー全体に振動が伝わり不快であるばかりか、振動によって結合部やメインフレームにストレスを与え基本骨格でもあるフレームにダメージを与えるポイントです。
事前のチェック&リペアが大切です。
ニューパーツと関連パーツの画像。
リペア&メンテナンスと共にリフレッシュ終了の再使用パーツ。
構造体として100%の機能性を取り戻すと共に機能美まで再現。
単にリペアするだけで無く、その過程において、構造体としての精度も項目毎にチェックします。
リペアと同時に、精度が低下している部位は専用機器で加工修正します。
1つ1つのパーツ精度を格段に向上させ、より精度の高い構造体に仕上げます。
また、見えない箇所もクリーンに。
生産ラインオフ時の装着誤差。
また、永年の使用で発生しているズレ。
組み込みは、基本位置へ修正し組み込み完了。
基本締め付けトルクで確実にロック。
オーナーが大切にされている車輌。
車輌への乗り降りからメンテナンスに至るまで細心の注意を払い独自のサービスをご提供させて頂いています。
機器を握っているエンジニアの手。
手がこんなに綺麗なのは、汚れたらすぐ洗う、と言う当たり前の習慣を日々欠かすことなく行なっているからです。
爪の間に油が染みこんでいたり、作業服の袖口が汚れたままだったとすればオーナーは不安もいだかれる事でしょう。
私たちのサービスはそこから始まります。
続いてエンジンオイルの交換。
エンジンオイルは、ベースオイルで色々と分類されます。
鉱物油
部分合成油
化学合成油
PAO
エステル
植物油
規格で分けると…
API規格
ILSAC規格
SAE規格
ACEA規格
JASO規格
粘度による分類では…
SAE粘度
HTHS粘度
色々と各社ラインナップが有りますが、メリットとデメリットが有ります。
モデル毎また、使用する部位また、車輌の使用用途などを全て加味し、1番ベストなオイルを選択します。
モデル毎にオイルに添加されている成分内容や粘度などなど…を変更しベストなオイルをチョイスし交換する事により、車輌をよりベストな状態へと導きます。
ドレンボルト インナー&アウターもキッチリクリーニング。
ガスケットの再使用はしません。
オイルキャップの交換。
左が装着されていたオイルキャップ。
内側のラバーが経年劣化しオイル漏れを起こしている状態。
右がニューパーツ。
今回交換する、メーカー欠品の純正 308/308QV/328用 オイルキャップ。
こちらのパーツは、ウエッブサイト Premium Parts で紹介しています 『Ferrari 純正 稀少 308/308QV/328用 オイルキャップ』
Premium Partsでご購入して頂けます。
続いてエンジン冷却水。
エンジン冷却水は、エンジンオイルと同様、重要な役割を果たす液体です。
主成分はエチレングリコールという化合物と水で構成されています。
高温なエンジンを常に冷却する役割を果たしています。
また、ラジエーターやエンジンブロックで使用される構成パーツに錆が発生しない様にする役目や、消泡性能などなど…もかね合わせています。
エンジン稼動時には、常に高温にさらされる為、エンジン冷却水も劣化します。
エンジン冷却水には、さまざまな化合物が含まれています。
エンジンオイル同様に長期使用せず、1年に1回酷使されたエンジン冷却水を交換することにより、本来の性能を発揮させ、エンジンを守ります。
現状のエキスパンションタンク。
常にのチェックで滲みの程度を確認していましたが、今回のチェックでは滲みが漏れに変化しています。
今回は、弊社オリジナルのエキスパンションタンクへと換装します。
左が装着されていたエキスパンションタンク。
右が今回換装するナカムラエンジニアリング オリジナル 308 328用 アルミ製スペシャルサブタンク。
ナカムラエンジニアリング オリジナル 308 328用 アルミ製スペシャルサブタンクです。
全て強化アルミにて、純正品の弱点を全てクリアーする様に設計 製作。
Ferrariの純正サブタンクの致命傷と言えるラジエターキャップを装着する口金の変形&ラジ エターキャップからのエンジン冷却水漏れ。
弊社 オリジナル アルミ製スペシャルサブタンクでは、肉厚の非常に厚い強化アルミを使用し製作。
純正サブタンクの致命傷と言えるラジエターキャップ 口金の変形を完璧に改善。
ラジエターキャップなどは、国産最高級のパーツを使用。ラジエターキャップ交換の、ロングライフ化を実現。
各配管接続部分は、ホース抜け防止 加工を全て装備。
各溶接部分も、熟練エンジニアによる完璧かつスタイリッシュな仕上げ。
エンジンルームのインパクトもスッキリ スタイリッシュになります。
ウェブサイト Original Parts で紹介しています 『ナカムラエンジニアリング オリジナル 308 328用 アルミ製スペシャルサブタンク 』
こちらの商品も、ウェブサイトOriginal Partsでご購入して頂けます。
ナカムラエンジニアリング オリジナル 308 328用 アルミ製スペシャルサブタンクへと換装完了。
同時にパイピング類もアジャスト。
スッキリ。
続いてフロント、リヤ サスペンションシステムのリペア&リフレッシュへと...
フロント、リヤ サスペンションシステム。
今回サスペンションシステムのフルブッシュまた、関連部分を1セクションと考え完璧にリペア&リフレッシュしていきます。
まず、フロントセクションから。
リペア&メンテナンスの為、車輌から取外したフロント サスペンションシステム。
分解と同時に独自の項目をチェック。
単に分解するだけで無く、その過程においても項目毎にチェックします。
再使用パーツはチェック後、徹底したクオリティーでメンテナンス&リフレッシュを行います。
サスペンションブッシュの現状。
外部からの要因また、対応年数の超過で完全に劣化し切っているサスペンションブッシュ。
サスペンションブッシュとしての役割を完全に消失してしまっている状態です。
マウントや、ホースに使用される代表的なラバーパーツの劣化は、酸素、オゾン、光、放射線、薬品、オイル、高温にさらされる事などなど………によって引き起こされゴムの物性は低下してしまいます。
特に、二重結合を主鎖に持つゴムは劣化しやすく、亀裂を生じたり、分解して粘着性を示すようになります。
いろいろな部位に用いられているラバーパーツは種々の配合剤を用い、更に架橋反応を行うため、劣化反応は非常に複雑です。
ラバーパーツの劣化は、ゴム材料が持っている機能が許容限界以下に低下することにより発生してしまいます。
パーツ構造体として機能が使用に耐えられなくなる状態が発生し車輌にダメージを与えています。
サスペンションブッシュの役目は、路面からの凹凸の衝撃を、タイヤやサスペンションで吸収できなかった残りの衝撃や入力を、車体の基本骨格であるフレームに入力されることを防ぐ役割。
衝撃からフレームや、ボデーを守る非常に重要な役割を担うのがサスペンションブッシュ。
また、ステアリング特性では、前後左右に荷重が掛かったときアームが簡単にヨジレ、ロールしやすくなります。
しかも急激に車体がロールしアライメントが崩れダブルウィッシュボーンのメリットが崩れデメリットばかりが大きくなります。
経年劣化によるヘタリが、許容範囲を超えて落ち込んだり、亀裂が入ってしまうと、ボデー全体に振動が直接入力され、常にの衝撃で、ボデーまた、フレームのねじれや、結合部の破損など、車輌の基本骨格へ致命的なダメージを与えます。
見逃されがちなサスペンションブッシュ。
車輌にとって非常に重要な個所ですし、交換する事で、フレームを確実に守り、またドライバビリティも格段にアップします。
今まで何だったんだろうと言うぐらい、驚くほど体感出来る部位の1つです。
独自のクオリティーで完全にリセットしていきます。
Ferrari専用SST(専用工具)を使用し、丁寧なリペア&メンテナンスを進めます。
専用SSTを使用する事で、キズや歪みを発生させる事無く分解組み立てが可能です。
また、分解&組み込み精度が飛躍的に向上致します。
イタリア モデナに本拠を置くFerrari , Lamborghini のメンテナンスと、レーシングマシンのメンテナンス ディーラーである
ROSSO CORSA , SPA の指定を東洋で初めて受けています。
全てのSSTを完備し、最新のデーターや、情報で車輌を確実にリペア&メンテナンスする事が出来ます。
Ferrari専用SST(専用工具)を使用し、アームに傷や歪みを発生させる事無く、確実にブッシュを分解。
続いて、再使用パーツはボルト、ナット1本まで、機能性だけでは無く見た目にも、新車時の輝きを取り戻すリフレッシュ工程へと。
再使用パーツは通常問題が無いので、そのまま組み込まれるのが一般的です。
弊社では単にブッシュ交換だけに留まらず、再使用パーツ全て独自のクオリティーで徹底したメンテナンス&リフレッシュを実施し再使用します。
まず、アーム類のメンテナンス&リフレッシュから。
第1段階 アームに発生している錆を除去。
錆は、腐食生成物です。
少しでも残っていればその部分から錆は加速度的に侵攻します。
完璧に錆を除去し、再発を完全にシャットアウトします。
メンテナンス&リフレッシュは、第1段階〜第5段階へと最新の工法で進めます。
メンテナンス&リフレッシュの第1段階。
アームの素地を出しクラックチェック。
細部まで錆を完璧に除去。
フロントセクションに使用するサスペンションシステムのニューパーツ。
第1段階、古いペイントの除去
第2段階、錆を完全に除去
第3段階サフェーサー処理
最終、第4段階〜第5段階の工程を経て蘇ったアッパーアーム&ロアアーム。
リフレッシュしたアームにFerrari専用SST(専用工具)でニューパーツを組み込み。
安易な交換方法ではニューパーツのポテンシャルが引き出せない場合もあります。
Ferrari Lamborghiniに精通したエンジニアが確実な作業を行ないます。
ニューパーツを組み込むアーム内部とでは処理工法が異なります。
全ての過程において、本来のポテンシャルを発揮させる工法でリペア、メンテナンスを行います。
独自のクオリティーで細部まで仕上げた、フロントアッパーアーム&ロアアーム。
フロントサスペンションシステムの構成パーツの1部分の画像。
現状の画像。
汚れの上から安易なシャシペイントがなされています。
構成パーツとして全くメリハリのない状態。
再使用パーツ全てメンテナンス&クリーニングアップし再使用します。
独自のクオリティーで徹底したメンテナンス&クリーニングアップ実施後の再使用パーツ。
滑らかな素地。
続いてボルト&ナットのメンテナンス&クリーニングアップへと,,,
ボルトや、ナットのピッチに汚れが付着していると締め付けトルクが変化します。
確実に規定トルクでロックできる様に、メンテナンス&クリーニングアップ開始です。
徹底した独自のクリーニングアップ。
三価クロメート処理されているボルト&ナット。
ここ数年自動車関連・弱電関連を中心に「三価クロメート」という言葉が多く聞かれるようになりました。
従来のクロメート処理は六価クロムを使用するため、その毒性(主に発ガン性)について欧州の自動車メーカーから指摘があり、その後RoHS指令によ り環境負荷物質として六価クロムが指定され、この代替メッキとして六価に近い三価クロメート処理が近年の車輌には使用されています。
三価クロメートは、亜鉛メッキ後の後処理として耐食性付与のため、三価クロムのクロメートの薄い皮膜を付けます。
外観色調はユニクロームに近いものとなります。
三価クロムメッキと、三価クロメートはまったく異なるメッキです。
全てのクリーニングアップは、使用されている素材や手法を熟知した上で1番適切な方法で行っています。
アップライトのメンテナンス&クリーニングアップへと...
まず、クリーニングアップ。
クリーンな状態からSSTを使用し分解工程へ。
徹底した管理の下、メンテナンス&クリーニングアップ完了のアップライト。
組み込みに備えます。
続いてブレーキロータのメンテナンス&リフレッシュへと。
使用許容範囲に十二分な機能を持っているパーツは安易に交換する事無く、完璧にメンテナンスし再使用します。
メンテナンス&リフレッシュ後のブレーキロータ。
徹底的にメンテナンス&リフレッシュし完璧な状態で再使用します。
1つ1つのパーツ精度を格段に向上させ、より精度の高い構造体に仕上げます。
メンテナンスやリフレッシュなど、追加作業と思われがちですが、追加費用は頂きません。
これは、私たちのクラフトマンシップで、より良い車輌に仕上げる為のメンテナンスだからです。
キャリパーブラケットもメンテナンス&リフレッシュ済み。
組み込みに備えます。
スタビライザを固定するマウント。
左が使用許容範囲を超え機能が完全に消失してしまっているマウント。
右がニューパーツ。
スタビライザの役割は、コーナーにおいて車体のロールを抑えることにあります。
車体のロールを規制することにより左右方向への荷重移動を早める為、ハンドリングのレスポンスが高まります。
また、ロール時アライメント変化を抑え、必要以上のロールを低減させ、コーナリング時車輌の安定をはかります。
このスタビライザをシャシにガッチリ固定する役割がスタビライザマウント。
劣化が促進し使用許容範囲を超えているマウント。
この状態ではスタビライザ効果が全く得られない状態ですね。
現状のメインフレーム側。
サスペンション取り付け部位のチェック&メンテナンスを行い組み込み精度の向上を図ります。
メンテナンス部分のキャラクターを存分に発揮出来るように、車輌側取り付け部位のチェック&メンテナンス完了。
同時に細部までクリーニングアップ。
クリーンな状態から、リペア&メンテナンスを実施したパーツを仮組み。
仮組みでフィッティングの確認。
より精度を高め、リペアポイントのキャラクターを存分に発揮させます。
独自のノウハウを注ぎ込み、車輌のキャラクターを十二分に発揮するよう組み込んだ、フロント R/H L/H 。
分解パーツを1つ1つリフレッシュ。
機能性はもちろん、機能美まで新車時のコンディションへと復元します。
続いて、リヤサスペンションシステムへと。
汚れているリヤセクション。
分解前に簡易クリーニングアップを行います。
ボルトやナット山に付着している砂や埃をクリーンな状態から分解し、再使用パーツを守るためです。
同時に変色しきったエキゾーストもリフレッシュしていきます。
分解前の簡易クリーニングアップ終了。
エキゾーストもリフレッシュ。 スッキリ
クリーンな状態から分解開始です。
リペア&メンテナンスの為、車輌から取外したリヤ サスペンションシステム アップ側。
クリーンな状態から、Ferrari専用SST(専用工具)を使用し、アームに傷や歪みを発生させる事無く、確実にブッシュを分解。
まず、アーム類のメンテナンス&リフレッシュから。
第1段階 アームに発生している錆を除去。
錆は、腐食生成物です。
少しでも残っていればその部分から錆は加速度的に侵攻します。
完璧に錆を除去し、再発を完全にシャットアウトします。
アーム素地のコンディションを整えます。
メンテナンス&リフレッシュは、第1段階〜第5段階へと最新の工法で進めます。
リヤセクションに使用するサスペンションシステムのニューパーツ。
リヤ アップ側アーム、メンテナンス&リフレッシュ完了です。
メンテナンス、リフレッシュ後のアームに、ニューパーツを組み込みます。
リフレッシュしたアームにFerrari専用SST(専用工具)でニューパーツを組み込み。
ボルト、ナットまでリフレッシュ。
同じく、リペア&メンテナンスの為、取外したリヤ ロアアーム。
他の部位同様、分解と同時に独自の項目をチェック。
単に分解するだけで無く、その過程においても項目毎にチェックします。
再使用パーツはチェック後、徹底したクオリティーでメンテナンス&リフレッシュを行います。
外部からの要因また、対応年数の超過で完全に劣化し切っているサスペンションブッシュ。
サスペンションブッシュとしての役割を完全に消失してしまっている状態です。
マウントや、ホースに使用される代表的なラバーパーツの劣化は、酸素、オゾン、光、放射線、薬品、オイル、高温にさらされる事などなど………によって引き起こされゴムの物性は低下してしまいます。
特に、二重結合を主鎖に持つゴムは劣化しやすく、亀裂を生じたり、分解して粘着性を示すようになります。
いろいろな部位に用いられているラバーパーツは種々の配合剤を用い、更に架橋反応を行うため、劣化反応は非常に複雑です。
ラバーパーツの劣化は、ゴム材料が持っている機能が許容限界以下に低下することにより発生してしまいます。
パーツ構造体として機能が消失している場合、車輌にダメージを与えます。
サスペンションブッシュの役目は、路面からの凹凸の衝撃を、タイヤやサスペンションで吸収できなかった残りの衝撃や入力を、車体の基本骨格であるフレームに入力されることを防ぐ役割。
衝撃から、フレームやボデーを守る非常に重要な役割を担うのがサスペンションブッシュ。
また、ステアリング特性では、前後左右に荷重が掛かったときアームが簡単にヨジレ、ロールしやすくなります。
しかも急激に車体がロールしアライメントが崩れダブルウィッシュボーンのメリットが崩れデメリットばかりが大きくなります。
経年劣化によるヘタリが、許容範囲を超えて落ち込んだり、亀裂が入ってしまうと、ボデー全体に振動が直接入力され、常にの衝撃で、ボデーまた、フレームのねじれや、結合部の破損など、車輌の基本骨格へ致命的なダメージを与えます。
見逃されがちなサスペンションブッシュ。
車輌にとって非常に重要な個所ですし、交換する事で、フレームを確実に守り、またドライバビリティも格段にアップします。
Ferrari専用SST(専用工具)を使用し、丁寧なリペア&メンテナンスを進めます。
専用SSTを使用する事で、キズや歪みを発生させる事無く分解組み立てが可能です。
また、分解&組み込み精度が飛躍的に向上します。
続いて、再使用パーツはボルト、ナット1本まで、機能性だけでは無く見た目にも、新車時の輝きを取り戻すメンテナンスを行ないます。
メンテナンス&リフレッシュ開始です。
他のアーム同様にメンテナンス&リフレッシュの第1段階。
アームの素地を出しクラックチェック。
また、細部まで錆を完璧に除去。
ここで微量でも錆を残すと後々錆で内部侵食が起こります。
徹底した下処理を行ない、次の工程へと進みます。
第1段階、古いペイントの除去
第2段階、錆を完全に除去
第3段階サフェーサー処理
最終、第4段階〜第5段階の工程で復元させたロアアーム。
独自のクオリティーで細部まで仕上げたロアアームにFerrari専用SST(専用工具)でニューパーツを組み込み。
安易な交換方法ではニューパーツのポテンシャルが引き出せない場合もあります。
素材や構造を熟知したエンジニアが、確実な作業を行います。
リフレッシュしたアームにFerrari専用SST(専用工具)でニューパーツを組み込み。
SSTを使用し独自のテクニックで完璧な精度、工法で仕上げます。
1連の全ての工程、工法でリペアポイントのキャラクターを100%発揮させます。
どれ1つ欠けても、私たちが思い描くポテンシャルや、機能美のクオリティーに達しません。
ボルトや、ナットのピッチに汚れが付着していては締め付けトルクが変化します。
独自のクリーニングアップで組み込み精度を徹底します。
仮組みでフィッティングの確認。
より精度を高め、リペアポイントのキャラクターを存分に発揮させます。
アームと、各連結部分は常に連動して動きます。
連結部分の処理方法はアームとは全く異なる工法で処理。
組み込みに備えます。
スタビライザマウントの交換へと。
現状の状態。
一見スタビライザの錆が気になる程度ですが...
取外すと...
左が装着されていたマウント。
右がニューパーツ。
比べると一目で分かるように、光やオゾンによる酸化で弾性が失われ、亀裂や溶解がある程度の年数で起こっています。
オーナーにご提案する前のチェック段階で、確実な測定やドライバビリティで的確に良否の判断を行っています。
車輌の構造や基本原理を熟知したエンジニアが、全て個別にチェックしメニューとしてご提案します。
スタビライザリンクロッドの現状の画像です。
スタビライザの役割は、コーナーにおいて車体のロールを抑えることにあります。
車体のロールを規制することにより左右方向への荷重移動を早める為、ハンドリングのレスポンスが高まります。
また、ロール時アライメント変化を抑え、必要以上のロールを低減させ、コーナリング時車輌の安定をはかります。
このスタビライザをシャシにガッチリ固定する役割が、スタビライザマウントまた、アームとリンクさせる役割を担うのが、こちらのスタビライザリンク。
リンクに関してもブッシュ交換及び、メンテナンス&リフレッシュを行ってきます。
スタビライザーのメンテナンス&リフレッシュ。
アーム同様にスタビライザー本体もリフレッシュします。
古い塗装を完全剥離したスタビライザーの画像。
細部まで錆の除去処理を行い下地作りを進めます。
第2処理後の画像。
錆を完全に除去。
各アームと同じ工程でリフレッシュを行います。
独自の工程、工法でメンテナンス&リフレッシュ後のスタビライザまた、関連パーツ類の画像。
1つ1つのパーツ精度を限りなくアップデートさせ、機能美まで取り戻し組み込みに備えます。
リヤブレーキロータのメンテナンス&リフレッシュへと。
現状の画像です。
フロントブレーキロータ同様、磨耗も少なく使用許容範囲。
メンテナンス&リフレッシュ工程を行ない再使用します。
メンテナンス&リフレッシュ後のリヤブレーキロータの画像。
使用許容範囲に十二分な機能を持っているパーツは安易に交換する事無く、メンテナンスし再使用します。
ただ再使用するだけでは無く、徹底的にメンテナンス&リフレッシュし完璧な状態で再使用します。
1つ1つのパーツ精度を格段に向上させ、より精度の高い構造体に仕上げます。
メンテナンス部分のキャラクターを存分に発揮出来るように、車輌側取り付け部位のチェック&メンテナンス完了。
全ての工程において独自のクオリティーでのリペア&メンテナンスを行います。
リペア&メンテナンスを実施したパーツを車輌に仮組み。
仮組みでフィッティングの確認。
より精度を高め、リペアポイントのキャラクターを存分に発揮させます。
最終ロックは、トルクレンチを使用します。
トルクレンチを使用する事により規定トルクによる締め付け管理が確実に行えます。
通常のレンチでは、締め付け不足による緩みや、締め過ぎによる破損、あるいは締め付けの個人差によるばらつきが発生します。
これを防ぎ、規定トルクでシッカリとしたトルク管理を行う為、全てトルクレンチを使用し各部を組み込んでいきます。
他の部位も同様です。
ボルトやナットの締め付けトルクは材質や処理の方法また、長さ等々でISO規格が設けられているほど重要なポイント。
独自のノウハウを注ぎ込み、車輌のキャラクターを十二分に発揮するよう組み込んだ、リヤR/H L/H 。
私たちが行ったフルブッシュ交換のドライバビリティーをご堪能頂いた上、ショックアブソーバは、後日F/R共に交換させていただきます。
ショックアブソーバ交換時のドライバビリティーもお楽しみに。
機能性また機能美も復元。
独自の工程で仕上げたリヤR/H L/H サスペンションシステム。
一般的には、サスペンションブッシュ交換の際、脱着のみで組み込まれます。
私たちはサスペンションシステムを1セクションと考え、脱着パーツは全てオーバーホールし組み込み。
私たちの、ごく通常の作業の流れです。
メンテナンスやリフレッシュなど、追加作業と思われがちですが、追加費用は頂きません。
これは、私共のクラフトマンシップで、より良いコンディションに車輌を仕上げる為のメンテナンスだからです。
これがナカムラエンジニアリング クオリティーです。
ブレーキオイルの交換へ。
専用機器で交換開始。
ブレーキオイルの交換時期はオイルの色などでも簡単な判断はできますが、交換基準はあくまで使用期間、水分吸収量、劣化で判断します。
サーキット走行後は、ブレーキに与える熱量が非常に大きい為、熱によるブレーキオイルの膨張などが繰り返され劣化が急激に進みます。
ブレーキオイルは吸湿性が高く大気中の水分を吸収する為、期間の経過と共にブレーキオイル内の水分量が多くなり沸点が下がってしまいます。
そのまま使用し続けるとハードブレーキを繰り返したときにブレーキオイルが沸騰し気泡が発生し、踏力によって発生した圧力は気泡を圧縮するだけで制動力を発生させることができず、ブレーキが効かなくなります。
これをペーパーロック現象と言い、大変危険な現象の一つです。
ハードブレーキはしないから…と思うオーナーも多いでしょうが、発生する不具合はこれだけでは無く色々な不具合を発生させます。
ブレーキオイルの水分吸収量が多くなると、キャリパーピストンに錆が発生しピストン固着やブレーキの引きずり、片効き等々を引き起こします。
通常のストリートでの使用また、乗らなくても1年毎の交換をお奨めします。
ブレーキオイル交換と同時に、周辺部分もクリーニングアップ。
328の車輌スペックまた、使用用途に適したオイルで交換完了。
フロアパネルも、細部まで独自のクオリティーでメンテナンス&クリーニングアップ完了。
全て組み込み完了のフロントセクション。
リヤからの画像。
同じくリヤセクション。
続いてホイールのクリーニングアップ&メンテナンスへと。
ブレーキダストなどの汚れが付着してしまっているホイール。
F/R 4本全てホイールリペアが行われています。
ホイール裏側の状態。
表側のみ塗装され、裏側はクリーニングアップされずペイントミストが付着。
汚れの上からペイントが付着してしまっています。
この状態ではペイント内部に汚れが入ってしまっている為、汚れを落としきることは不可能です。
ホイール側、ハブとの接触面に錆が発生しています。
クリーニングアップと同時に加工修正し精度を出します。
また、錆の侵食からもホイールを守るメンテナンス。
4輪全てクリーニングアップ メンテナンス開始です。
ホイール クリーニングアップ&メンテナンス終了後の画像です。
表側からの噴きつけがスポーク間から飛び散って汚れを封じ込めています。
チョットした心遣いと、ひと手間で防げる事なんですが…
出来る限りクリーンに。
ホイールの錆も加工修正。
ハブとの面接触圧力も本来の圧力へ戻すと共に、ホイールを錆から守ります。
メンテナンス終了のホイール。
組み込みに備えます。
コーナーウエイトレシオ&フルアライメントの測定 セットアップに入ります。
まず測定前に、以前のセットアップをセットダウンし、クリアーな状態に。
リペア&メンテナンスで適正化したサスペンションシステム。
リペア、メンテナンス前は、サスペンションシステムが上下伸縮したり、突起乗り越しや加減速により前後に動いたり。
回転軸となるブッシュの不良でアライメントが動的な変化をし、サスペンション・ジオメトリーが適正に動化していなかった状態。
全てをセットダウンし、適正化したサスペンションシステムに合わせ1からセットアップします。
セットダウン完了。
コーナーウエイトレシオの測定&セットアップから。
コーナーウェイトゲージに車輌をセット。
セットアップに入っていきます。
コーナーウェイトゲージとは、タイヤ毎に測れる車重計のことです。
個々のタイヤにかかる重量を車高調整などで変え、左右バランスを整えます。
4輪アライメント調整の前にコーナーウェイト測定・セットアップを行います。
荷重移動がスムーズになり、サスペンションの性能がフルに発揮できます。
又、コーナーウェイトを合計(車両重量として軽量化計画を立てたり)パワーチェックを同時に行い、パワーウェイトレシオ・トルクウェイトレシオを計算する事も出来ます。
フルアライメントの測定&セットアップへと。
サスペンションシステムの変更、リペア&メンテナンスまた何らかのセットを変更した場合、フルアライメントの測定&セットアップは必要不可欠な作業。
また、変更点が無くてもアライメントは変化してしまいます。
定期的な測定&セットアップが好ましいポイントです。
アライメントのポイントは、サスペンションシステムや、タイヤのキャラクターをどれだけ活かせるかが最重要ポイント。
ですので、基本アライメントは存在するものの、正解は1つではありません。
車輌の仕様はもちろん、使用用途やドライビングテクニックによっても最適なアライメントは変わってきます。
蓄積した膨大なデータでセットアップ。
乗りやすい=リスクを回避できる=積極的にアクセルを踏んでいけドライビングに集中できる。
この法則が大切。
信号処理回路に問題が発生していたオーナーご依頼ポイント。
ピンポイントで確定している不具合ポイントを確実にリペア完了。
フェラーリ ランボルギーニのエレクトロニクスは非常に繊細です。
間違ったトラブルシューティングでのリペアや、安易なハーネス処理などを行なうと、メインユニット等の高額なパーツを破損さます。
また、使用を継続すると確実に他の関連パーツを破損させる負の連鎖反応を起こします。(2次的不具合)
今回も2次的破損しているパーツがあります。
エレクトロニクス関連箇所に異変を感じた場合は早急な対応が必要不可欠です。
それも確実なトラブルシューティングで主原因を1回で的確に判断しリペアしないと、負の連鎖反応が全く違った系統に飛び火します。
続いて、パワーユニットのリペアメンテナンス後の最終チェック&セットアップ。
ティーポ F105Cの基本原理や構造を熟知したエンジニアがセットアップします。
また、独自のセットアップを施し328のポテンシャルを余す事無く引き出します。
最終の詰めです。
このプロセスが重要です。
独自のセットアップも終了。
最終クリーニングアップ実施後のエンジン&エンジンルーム。
隅々まで独自のクオリティーでスッキリ。
パワーユニット エアーアウトレットフィン。
現状の状態。
私たちのごく通常の仕上げの流れです。
エクステリア&インテリアも最終仕上げ終了です。
最新の技術と設備で常にメンテナンスを実施させて頂いている車輌。
こちらのMaintenance Reportには作業内容の一部のみを抜粋し掲載させて頂いています。
実施した全ての、リペア&メンテナンス中の分解写真、また新旧のパーツ画像。
全て担当エンジニアが撮影しています。
詳細な写真 472枚 (CD-R 3枚に落としてあります)及び、今回のメンテナンス内容また、今後のメンテナンスメニューも分かり易く作成していますので車輌と一緒にお渡しします。
いつもメンテナンス御依頼有り難う御座います。
今後とも末永い御付き合いの程、宜しくお願い致します。
Ferrariや、Lamborghini は、どのモデルに関わらず工業製品であって美術品でもあります。
この様な車輌をメンテナンスさせて頂くにあたって、車輌に対してのオーナーの思いや、価値観を理解し、常に業務に携らせて頂いています。
車輌を常に向上させ完璧なコンディションに近づけ後世に残していく。
トラブルの解析なども常に的確なトラブルシューティングを行い、根本からトラブルをリペアし、構造を熟知した上でセットアップを行い、100%のポテンシャルを発揮できる車輌に仕上げていく。
独自のノウハウとテクニックまた、専用の最新設備で車輌のポテンシャルを余すことなく発揮させキャラクターを取り戻す。
また、何処を見ても綺麗。
隠れた所にも気遣いをする。
効率にとらわれず、1台1台の車輌を仕上げていく。
もし、僕自身の車輌なら、ここまで徹底的にして欲しい。
そういったメンテナンスを実施する車輌だと僕は思いますし、その思いを皆さんの車輌にも日々向上心を持って実践しています。
今回オーナーと御相談の上、決定させて頂きましたメンテナンスメニュー。
今後も、車輌全体のコンディションを把握させて頂きながら良きパートナーとして共に車輌を向上させて頂ければと思います。