株式会社ナカムラエンジニアリング

フェラーリ 512TR マイスターチェック・突然車が動かなくなった修理・おかしな音がする修理・クラッチがつながらない修理

※ メンテナンスリポートの更新は 2018/10/28 を以て終了いたしました。以下は過去の記事となりますのでご了承ください。

この度は、Ferrari 512TR マイスターチェック 及び走行不能のメンテナンス ご依頼誠に有り難う御座います。

走行不能に関しましては、ミッション メーンシャフトがスプラインの根元でボッキリ折れてしまい、走行不能に陥ってしまっております。

マイスターチェックの為、このままエンジンを始動致しますと、他に多大なダメージを与えてしまいますので、ミッション内部のダメージをキッチリと確認する為、エンジンを下ろしミッションの内部確認に入らせて頂きます。
弊社で、設備させて頂いております、ファイバースコープにて、内部確認は、終わっておりますが、内部に金属片が多々見受けられられましたのでキッチリ確認させて頂き、金属片が他のギヤー類にこれ以上ダメージを与えないように対応させて頂きますので、宜しくお願い申し上げます。

こちらの画像は、ミッション内部を、ファイバースコープにて、メーンシャフトの貫通ホールより、内部確認チェックの為、クラッチケースを降ろした状態です。点検の為、先に降ろさせて頂いております。

エンジン脱着に伴い、各部の補器類の取り外しに入らせて頂いております。

各部のハーネスなど、非常に繊細に出来ておりますので、慎重に取り回して参ります。

ほぼ、各部の補器類の取り外し完了致しました。細部までエンジン脱着に伴い、クリアランスを確保させて頂きエンジンルームなどに接触などを一切避けます。

エンジン脱着 完了です。
只今の現状のエンジン、ミッション単体の画像です。これより分解前に、塵や砂などが現状多々、付着致しておりますので、分解時に、各部に付着し混入を避ける為、一度 簡易的クリーニングを実施させて頂き、各部クリーニング完了後、分解に入らせて頂きます。

こちらはエンジン左バンクからの画像です。

続いて、右バンクの画像です。

車輌搭載時では、各 補器類が装着されており、中々見えにくいと思いますが、エンジン単体で見て見て頂くとお分かり頂けるかと思いますが、この様な状態に、多々の車輌なってしまっているのが現状の状況でしょう!!

こちらは、右フロントカムシャフトオイルシールより、オイル漏れが発生しております。

左バンク タペットカバーのアップの画像です。

結晶塗装にも長年の汚れがこびり付いてしまって変色してしまっております。

エンジン上部の、インテークチャンバーの画像。

続いて、インテークマニホールドの結晶塗装の状態です。汚れがこびり付いてしまって変色してしまっております。

続いて、エンジン フロントからの画像です。

エンジン上から見て頂くと分かります、クランクケース左右のジョイント部です。

エンジン右バンク、カムシャフトオイルシールより、漏れ出したエンジンオイルが、ミッションにまでベットリ付着致しております。

エンジンオイルの漏れは、エンジンマウントなどの対油ゴム製では、御座いませんので、各 オイル類の付着により、ゴムが弾力性が全く無くなり、エンジンマウントの意味をなさなくなってしまいますので、早期発見 早期治療が必須うです。
乗る乗らないに関わらず劣化は進行し続けています。

こちらは、左サイドフランジ0リング及びフランジシールからの、こちらはミッション オイル漏れの状態です。

最後に、エンジンリヤークラッチ側からの画像です。こちらにもかなりのオイルが付着し汚れきってしまっています。

さて、今までこのFerrari 512TR 君 良いファクトリーに恵まれていなかったのが現状でしょう。キッチリとしたメンテナンスを受けさせて頂けなかった様です。
車好きが、メンテナンスを施す作業と、仕事と割り切ってメンテナンスを施されるメンテナンスでは、全く違ったメンテナンスになりますね。

僕は、根っからのFerrariオタクですので、この様な車輌は、凄く可愛そうで仕方有りません!!オーナーはこの様な状態とは全く思っておられないでしょう。

さて、今回は弊社でバッチリ蘇らせて見せます!!
各 画像クリックして頂くと画像拡大致します。これより分解前の簡易クリーニングの実施作業に入らせて頂き、クリーニング後の画像もアップさせて頂きますので、見比べて頂くと良く分かって頂けると思います。

弊社では、クリーニングし、恒に綺麗な状態が普通なんです。
クリーニンク゛が特に主立って作業しているのではなく、メインは、メンテナンスです。

ただ、多々の車輌この様な状態になっている場合が見受けられますが、骨折している馬の治療中にも、毛並みを整えてあげ、完治したら、元気に走る馬!!
また、誰がみても、あ〜綺麗な馬やな〜と思ってもらえる馬に整えるだけの馬小屋なんです。本当に馬が好きな馬小屋で可愛がってあげるだけ........

分解前に、塵や砂などが現状多々、付着致しておりますので、分解時に、各部に付着し混入を避ける為、一度 簡易的クリーニング完了です。

この簡易クリーニングにより、組み込み時に非常にクリーンに組み込むことが可能になります。
これは、簡易クリーニングですので、これからの分解に辺り、本格的に、個々のパーツのクリーニングを弊社では全て無料にて作業させて頂いております。

さて、この簡易クリーニングのみでも上記クリーニング前のエンジンとは見違えるエンジンになりました!!

メンテナンス内容も同様、見違えるポテンシャル発揮する様に、作業させて頂きます。

さて、上記と同じ位置の各部の画像です!!

エンジン左バンクの画像です。

続いて右バンクの画像です。

右フロントカムシャフトオイルシールより、オイル漏れが発生致しておりました部分。

非常に汚れていましたバルブカバーの結晶塗装もバッチリ男前!!

インテークチャンバーのキャバリーノもお風呂に入ってスッキリ。

インテークマニホールドです。剥がれていなければクリーニングで蘇らせる事が可能です。

エンジン フロントからの画像。

クランクケース左右のジョイント部。

クランクケースは、ほとんどの方が、アルミの地肌そのままと思われているオーナーも多々おられると思いますが、実は新車時にシルバーペイントされているんですよ。

エンジン右バンク、カムシャフトオイルシールより、漏れ出したエンジンオイルが、ミッションにまでベットリ付着致しておりました部分もスッキリ!!

このクリーニングのみではダメです。直にクリーニング前と同じ様にオイルでベトベトになってしまいます。

完璧にオイル漏れを止める為、カムシャフトシールの必須う交換致します。表面上だけ一時的にきれいになってもダメ!!
臭い匂いは、元から絶たなきゃダメ!!(チョット古過ぎたかな〜)

左サイドフランジ0リング及びフランジシールからの、こちらはミッション オイル漏れのクリーニング後です。こちらも、上記同様!!

エンジン リヤーからの画像です。あ〜スッキリした!!

汚れの付着したパーツを持った手で他の部分を持ったら汚れます!! ここまでクリーニングすれば大丈夫。

さてさて、本番はこれから!!
馬小屋で、元気にさせて行きま〜す!!

乞うご期待!!

こちらは、エンジン脱着致しましたボデー側の画像です。こちらは、エンジン搭載前に、今でしたら隅々まで磨き上げられますので、エンジン搭載前にキッチリ裏側まで磨き上げてエンジン搭載いたします。

続いてエンジンルーム左側の現状。

こちらは、エンジンルーム右側の、各フレームのアップの画像です。エンジン程では無いですが、汚れが目立ちます。

続いて左アップ。キッチリ クリーニングしてあげると、つや消しの綺麗なマッドブラックに変身します。

艶出し剤などを塗布するのは、ごまかして綺麗に見せるだけで、直に汚れます。

根本の塗装の汚れを取ってあげなくちゃ!!

512TR は、エンジン ミッションが2階建ての構造になっています。

まず、ミッションを分解する前に、エンジン本体と、ミッションを分けていきます。

こちらが、エンジン本体をミッションから分離致しました状態です。

こちらの画像は、ミッション上部からの画像です。

ここに、エンジンが載っています。
何箇所かホールが御座いますが、こちらは、オイパンへと通じるオイルラインです。

デファレンシャル バックプレートを取り外した状態です。

完全にミッションオイルを落とし、デファレンシャルを脱着していきます。バックラッシュや、現状のデファレンシャル ギヤーの歯当たりも計測及びチェックしていきながらの分解作業です。

デファレンシャル サイドベアリングやギヤー点検の為、ミッションケースより脱着完了です。

デファレンシャル本体のギヤーには、ほぼメーンシャフトの折れた大きな金属片はかみ込んでいませんのでセーフです!!

上部が今回折れております、ミッション メーンシャフトです。下のピニオン ギヤーも大きな金属片が噛み込んでおらずセーフ!!

さて、メーンシャフト取り外しの為、ミッションの一部分解に入らせて頂いております。

本来ならば、一期にミッション オーバーホールが一番スッキリ作業完了致しますが、ご予算の関係も御座いますので、まず、最低限の分解に留めさせて頂き、各部チェックし内容ご説明させて頂き、最終のメンテナンス箇所 決定させていただく事が先決ですので、只今最低限の分解に留めさせて頂きながらの作業です。

サイドのミッションサービスホールより必要最低限の分解に入らせて頂いております。

こちらが、アップの画像です。

随時分解させて頂いております、パーツ群

随時分解作業進んでおります。基本的にこの掲示板では、Ferrariメンテナンスに精通されておられる方々には、当然と思われる作業に関しましては、細かくはアップ致しておりませんので、ご参考程度とお考え下さい!!

さて、残りメーンシャフトのみとなりました、ミッションです。

各部 Ferrari専用 ミッション分解 工具にて、的確に分解させて頂いております。

こちらは、只今までの分解させて頂きましたパーツを随時カバーリングしていきながら保管させて頂いております。

現状 車輌から降ろさせて頂きましたエンジン ミッションの状態からは、見違える位、綺麗になりました。

ただ、この作業前の簡易 クリーニングは、これまでの作業を見て頂けましたらお分かりのとうり、作業に伴い分解時に塵や砂などが混入するのを防ぐ事を主眼とさせて頂きました、クリーニングです。

各パーツの組み込み時には、本格的に、個々のパーツや、エンジン ミッション全体をもう一度クリーニング実施させて頂きながら組み込みさせて頂きますので、もっと綺麗になります。
さて、メーンシャフトもミッションより脱着完了致しました。

こちらが、主原因のメーンシャフト とインプットシャフトです。他にカウンターシャフトも脱着させて頂いております。

こちらが、メーンシャフトが一期にねじ切れてしまっています画像です。基本的にFerrariは、BBから始まる2階建てのエンジン搭載方法では、ロールセンター位置を下げる為、どうしてもエンジン搭載位置をFerrariを下げたい方向で製作されており、ミッションがエンジンパワーに耐えられないミッションになってしまっています。

こちらが、インプットシャフトです。メーンシャフトの、ねじ切れたスプラインが、インプットシャフト内に残っている画像です。

全てのテスタロッサや512TR 512Mがこの様には、なりません。
使用状況によりこの様にねじ切れてしまいますので、車輌完成時には、2度とこの様な事態が発生しない乗り方をお伝えさせて頂きます。
これより、全てのギヤー類や、ベアリングのチェックに入らせて頂きます。
宜しくお願い申し上げます。

ミッション 各部のチェック完了致しました。

512TR 走行不能になった時点で、エンジンも始動せず御連絡頂いたのが幸い致しました。
ミッション内部 セーフ!!
各 ベアリング類も、エンジンを始動しなかった事が幸いし、セーフ!!

メーンシャフトが折れて、この状態ですと上々!!

ベアリング類のお見積もりだけ一応させて頂き御連絡させて頂きますので宜しくお願い申し上げます。

良かったですね〜!!

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