今日の工場では 328の故障診断が始まっています。
フルインスペクションで各部のチェックを進めてみると、どうもエンジンのレスポンスと加速がよくない。
お客様に連絡しお伺いしてみると、、中古車を購入し楽しんでいたので “こんなもの” かと思っていた。
そういうフィーリングもフルインスペクションでチェックして欲しかったとのことです。
旧いフェラーリ、こう言うところも腕の見せ所です。
どうやらエンジンの燃焼室に入るガソリンと空気の割合、そう空燃比が制御しきれていません。
この部分はKジェトロと言い 70年後半から90年前半までのフェラーリはすべてこのシステムでエンジンに送り込むガソリンの混合比が制御されています。
フェラーリからは分解しないように、そう非分解のアナウンスが出ている部分ですが、今まで数えきれない程修理してきたので大丈夫。
専用の工具も作ってあります。
さらに分解してみると、、
ありました。
非分解なので部品の供給もなく。でもオリジナルを知っているので部品をつくり正確な測定を繰り返しながら組み上げます。
締め付け角度が数度ちがうだけでも最適な混合比は作れません。
それほど精密な部分。
仕上げたKジェトロをとりつけエンジンをかけてみると、、流石フェラーリ 素晴らしいレスポンスです。
さらにセッティングを詰めると排気音さえ透明感あるエキゾーストノートに。
復活した328のパワーとトルクに負けないよう他の部分も点検に入ります。
この続きは次回Factory Newsで
【328メンテナンス作業 参考価格 132,000円 Kジェトロ脱着・オーバーホール・エンジン調整・クリーニングアップ を含みます】