ウェブサイトへの掲載を了承頂きましたので、随時画像の方をアップさせて頂きます。
いつもフェラーリ ケーニッヒ テスタロッサ メンテナンス御依頼有り難う御座います。
只今よりご入庫時のエクステリア&インテリアの傷などのチェックに入らせて頂きます。
今回も、ご期待にお答えする各部のチェック及びメンテナンスを実施させて頂きますので宜しくお願い致します。
フェラーリ ケーニッヒ テスタロッサ チェック開始準備の為、クリーンなリフトセクションへと…
リフトUP。
ボデープロテクターの装着。
TipoF113A型 エンジンのメカニカルチェックを行っていきます。
DOHC4バルブ ボア×ストローク 82mm×78mmのF113Aユニットのエンジンマネジメントシステムは、前期がボッシュ社のKジェトロニック。
後期がKEジェトロニックで左右バンクを個々に制御。
フラップが噴射量を制御するシステムに若干の電子制御が組み合わされています。
Kまた、KEジェトロは、全ての気筒に連続的に燃料噴射を行います。
システムに異常が無くてもセットアップで性能が大きく変わります。
機械的作動部分が多いので、経年劣化などでセッティングが変化します。
定期的な基本セットアップを行うことで性能を保ちます。
点火を制御するのは、マニエッティ・マレリ社のマイクロプレックス。
TipoF113Aエンジンは、確実また的確なメンテナンスを行ってあげると非常に不具合の発生が少ないエンジンです。
TipoF113A型 エンジンまた、K・KEジェトロ、マイクロプレックスの基本原理や構造を熟知したエンジニアが細部までチェックします。
フェラーリ ケーニッヒ テスタロッサ 車両全体の詳細なチェックを行います。
年数的、指定交換パーツ。
走行距離的、指定交換パーツ。
フェラーリ ケーニッヒ テスタロッサの傾向的不具合発生ポイントのチェック。
また車両のコンディションを整える為の独自のチェックへと。
指定交換パーツの中には、色々な素材のパーツが有ります。
代表的な素材の指定交換パーツの一部。
1 ラバーパーツなどは、光やオゾンによる酸化で弾性が失われ、亀裂や溶解が、ある程度の年数で起こってしまいます。
2 金属製パーツでは、継続的に、また繰り返し車両より受ける衝撃や、常に動いている作動パーツに金属材料としての強度が低下し、疲労が発生してしまうパーツ。
3 金属だけではなく樹脂パーツやカーボンパーツでも劣化は発生します。
指定交換に列記されているパーツでも必ず交換しないといけない訳ではありません。
素材や構造を知り尽くしたエンジニアが、的確にチェックし判断します。
フェラーリ ケーニッヒ テスタロッサ メカニカルチェックを行っていきます。
車両はさまざまなパーツや機構で構成されていますね。
メカニカルまた、エレクトロニクス ボディー構成などなど…
書ききれない複雑な機構を組み合わせ1台の車両として構築されています。
車両毎に傾向的不具合も存在し、指定交換が促されているパーツも存在します。
車両の使用状況や用途、保管状態で車両のコンディションは千差万別です。
また、これまで車両がどの様な考え方でチェックされてきていたか、どのような工法でリペア&メンテナンスを受けてきたか?
壊れた箇所のリペアだけではなく、車両のコンディションを整えていくというメンテナンスが的確に行われてきた車両か否か?
色々な状況で、リペア、メンテナンスポイントが違ってきます。
状況によってパーツ寿命が長くもなりまた、短くもなります。
今回も、1から独自の思想、理念また目線で、的確なチェックを行います。
エンジン及びミッションからのオイル漏れ。
通常目にする事の無い部分に不具合が発生している場合が多いのは事実です。
オーナーが分からないうちに不具合が進行し、他のパーツに悪影響を及ぼしてしまっている場合が多々あります。
定期チェックで早期に発見し、確実な整備を行うことで多大なダメージを回避することが可能です。
なぜオイル漏れが発生してしまったか?
引き起こしている主原因は?
これらの要因を特定することが非常に重要です。
ここで要因を特定できず表面的な修理を行った場合、何度も同じような箇所を修理せざるを得なくなります。
致命的な負の連鎖ですね。
私たちが行うトラブルシューティングは、ピンポイントで確実に発生要因を確定し、確実なリペア工法を確定します。
今回のオイル漏れを緻密に考察すると、主原因はエンジンを長期間始動しなかった事による熱膨張と冷間時の収縮が行わていなかったためと判断しました。
この場合、こまめにエンジンを始動してあげることによりガスケット本来の効果が持ち直す可能性があります。
今回は、クリーニングアップのみ行い、次回の定期点検時に進捗状況を確認していきたいと思います。
ブレーキバキュームポンプからのエンジンオイル漏れ。
こちらは経年劣化による内部の構造体に誤差が発生しているので、交換するのが好ましいでしょう。
同時に劣化しているホースの交換もお勧めします。
最低でも1年に1度の的確な定期点検で、各部のコンディションのチェックを行う事が大切ですね。
そうする事で車両の状態を把握でき、コンディションを整える事が可能です。
非常に重要なことですね。
車両全体を項目毎にチェックし、問題の所在を的確にピックアップします。
また、コンディションをより良き方向に整えるポイントもピックアップ。
全てのチェック終了後、客観的ではなく主観的に見た、車両を向上させる為のメンテナンスメニューを組み立てます。
全てのチェックが終了したフェラーリ ケーニッヒ テスタロッサ。
確実に現状の車両の状態を把握し切らせて頂きました。
現状の車両の状態を分かり易くまとめ、メンテナンスメニューを作成し御連絡させて頂きます。
オーナー様とお打ち合わせさせて頂き決定しました今回のメンテナンスメニュー。
パーツ入荷次第、実作業に入らせて頂きますので宜しくお願い致します。
フェラーリ ケーニッヒ テスタロッサ 整備&メンテナンス開始です。
ブレーキバキュームポンプ及びジョイントホースの交換工程から作業開始です。
ブレーキバキュームポンプが全く機能しておらず本来の機能である負圧が全く発生していない状態です。
また、オイルの漏れも発生しています。
不具合が発生しているバキュームポンプ及びジョイントホースの交換から行っていきます。
分解したブレーキバキュームポンプの画像です。
負圧を発生させる為のインペラーシャフトが折損している状態です。
ブレーキバキュームポンプの主軸はカムシャフトに直結され駆動しています。
この状態ではカムシャフトジャーナルの潤滑用オイル圧力が正規の圧力まで上昇せずカムシャフトが焼き付きを引き起こす可能性すらあります。
カムシャフト潤滑用オイルがブレーキバキュームポンプより漏れ出していた訳です。
ニューパーツのブレーキバキュームポンプの画像です。
経年劣化したバキュームポンプ ジョイントホースの画像です。
【ラバーホース劣化の豆知識】
ホースの素材にもよりますが、ホースの劣化は下記が代表的な要因になります。
外部因子作用による劣化
熱による劣化(熱酸化劣化)
光による劣化(光酸化劣化)
オゾンによる劣化
残留塩素による劣化
金属イオンによる劣化
溶剤膨潤による劣化
大きく分別しましたが、個々の劣化にはさまざまな要因があります。
このような知識も、トラブルシューティングを的確に行うには非常に重要なことですね。
今回換装するニューパーツのブレーキバキュームポンプ ジョイントホースの画像です。
最新の素材を使用したジョイントホース。
純正パーツは、分解したホースと同じ当時の素材や工法のパーツです。
オリジナルにこだわらない場合、私たちが厳選した素材やクオリティーが格段に高いパーツへと換装します。
ブレーキバキュームポンプ及びジョイントホース交換完了です。
分解と同時に周辺部分もクリーニングアップ。
機能性と美しさを両立するメンテナンスを行います。
エンジン冷却水の交換工程へと。
私たちが厳選したフェラーリ ケーニッヒ テスタロッサ に推奨するエンジン冷却水を使用します。
【エンジン冷却水の豆知識】
エンジン冷却水は、エンジンオイルと同様、重要な役割を果たす液体です。
主成分はエチレングリコールという化合物と水で構成されています。
高温なエンジンを常に冷却する役割を果たしています。
また、ラジエーターやエンジンブロックで使用される構成パーツに錆が発生しない様にする役目や、消泡性能などなど…もかね合わせています。
エンジン稼動時には、常に高温にさらされる為、エンジン冷却水も劣化します。
エンジン冷却水には、さまざまな化合物が含まれています。
エンジンオイル同様に長期使用せず、1年に1回、酷使されたエンジン冷却水を交換することにより、本来の性能を発揮させ、エンジンを守ります。
ドレンボルトをスッキリ クリーニングアップ。
一度締め付けたガスケットの再使用は行いません。
クリーンな状態から規定トルクでロックします。
ブレーキオイルの交換工程へと。
ブレーキオイル交換前にアウターケースのクリーニングアップを行っていきます。
アウターケースをスッキリ クリーニングアップしました。
クリーンな状態からブリーダーキャップを開けていきます。
使用許容期限に近付いたブレーキオイルの画像です。
更にリザーバータンク内部のクリーニングアップを行います。
リザーバータンク内部をスッキリ クリーニングアップ。
クリーンな状態からブレーキオイルを交換していきます。
ブレーキオイルを専用機器で交換していきます。
ブレーキオイルに至っても、私たちが厳選したフェラーリ ケーニッヒ テスタロッサのブレーキシステムに推奨するオイルを使用します。
【ブレーキオイルの豆知識】
ブレーキオイルの交換時期は、オイルの色などでも簡単な判断はできますが、交換基準はあくまで使用期間、水分吸収量、劣化で判断します。
サーキット走行後は、ブレーキに与える熱量が非常に大きい為、熱によるブレーキオイルの膨張などが繰り返され劣化が急激に進みます。
ブレーキオイルは吸湿性が高く、大気中の水分を吸収する為、期間の経過と共にブレーキオイル内の水分量が多くなり、沸点が下がってしまいます。
そのまま使用し続けると、ハードブレーキを繰り返したときにブレーキオイルが沸騰し気泡が発生し、踏力によって発生した圧力は、気泡を圧縮するだけで制動力を発生させることができず、ブレーキが効かなくなります。
これをペーパーロック現象と言い、大変危険な現象の一つです。
ハードブレーキはしないから…と思うオーナーも多いでしょうが、これだけでは無く色々な不具合を発生させます。
ブレーキオイルの水分吸収量が多くなると、キャリパーピストンに錆が発生し、ピストン固着やブレーキの引きずり、片効き等々を引き起こします。
通常のストリートでの使用、また乗らなくても1年毎の交換が必要です。
ブレーキリザーバタンクの外部、更に内部までクリーンな状態からブレーキオイルを交換。
新油はこのように透明なブレーキオイルです。
オイル交換と同時に、周辺部分もスッキリ クリーニングアップ。
気持ちよいものですね。
他の油脂類も存在しますが、全てのメンテナンスをご依頼頂いているフェラーリ ケーニッヒ テスタロッサ。
全てデータ管理をさせて頂いています。
他の油脂類は前回のチェック時に交換していますので、今回交換の必要はありません。
この一連の工程が、ナカムラエンジニアリングが行うオイル交換の流れです。
点検時オイル漏れが発生していた箇所のクリーニングアップ後の画像です。
また、エンジン本体も同時にクリーニングアップ。
細部までクリーンに仕上げます。
クリーンな状態から、次回点検時どれだけオイルが漏れ出すかを見極めていきます。
整備に伴い分解したタイヤハウス内部のプロテクター類。
ナカムラエンジニアリングでは、分解したパーツを1点1点メンテナンス、またクリーニングアップを行い組み込んでいきます。
メンテナンス&クリーニングアップを行っていきます。
メンテナンス&クリーニングアップ後のタイヤハウス内部のプロテクター類の画像です。
分解パーツは、1つ1つ細部までこだわったクリーニングアップを実施。
クリーンな状態で組み込みに備えます。
フロントフェンダー内部画像です。
サスペンションシステム ステアリングシステム等のメンテナンス&クリーニングアップを行っていきます。
同時に締め付けトルクのチェックも行います。
また、同時に分解時にしか出来ないフェンダー内部の隅々までクリーニングアップを行っていきます。
雨天使用しなくても、ダストや砂などが付着してしまう部分でもあります。
中々オーナーが磨けない部分ですね。
リヤフェンダー内部画像です。
メンテナンス&クリーニングアップを行っていきます。
メンテナンス&クリーニングアップ後のフロントフェンダー内部の画像です。
サスペンションシステム ステアリングシステムも、本来のパフォーマンスを発揮出来るようメンテナンス完了。
ダストや砂などをクリーニングアップする事により、本来の機能がよりリアルになると共に、クリーンな状態を取り戻しました。
きめ細やかなメンテナンス&クリーニングアップを随所に施しました。
リヤフェンダー内部のメンテナンス&クリーニングアップ後の画像です。
クリーニングアップ後のプロテクターカウルも基本装着位置を見直し組み込みました。
メンテナンスで運動性能を、クリーニングアップで美しさを両立させます。
各部のクリーニングアップやメンテナンス等、特別な費用は必要ありません。
ナカムラエンジニアリングが行う整備過程の1つだからです。
整備に伴い取外したホイールのクリーニングアップ&メンテナンスを行います。
ブレーキダストなどの汚れが付着してしまっているホイール。
4輪全てクリーニングアップ&メンテナンスを行っていきます。
ホイール クリーニングアップ&メンテナンス終了しました。
プロのレースチームでもホイールの磨きは重要な仕事の1つです。
タイヤの状態やホイールの変形、キズやキレツ、そしてホイールナットの座面などもチェックします。
ワークスチームでも、メカニックの重要な仕事のひとつなんです。
整備に伴い脱着したパーツ1つ1つを独自のクオリティーで仕上げます。
フェラーリ ケーニッヒ テスタロッサ 車両底、フロア部分シャシー現状の画像です。
細部までクリーニングアップを行っていきます。
クリーニングアップ後の車両底、フロア部分シャシーの画像です。
クリーンな状態から各部のセットアップを行い、パフォーマンスのバージョンアップを図ります。
運動性能と機能美を追求するメンテナンスを行います。
整備に伴い分解したアンダーパネル 現状の画像です。
ナカムラエンジニアリングでは、分解したパーツを1点1点クリーニングアップを行い組み込んでいきます。
クリーニングアップを行っていきます。
クリーニングアップ後のアンダーパネルの画像です。
分解パーツは、1つ1つ細部までこだわったクリーニングアップを実施します。
クリーンな状態で組み込みに備えます。
クリーニングアップ済みのアンダーパネルを、セットアップ済みのクリーンなシャシーに組み込みました。
基本装着位置の見直しも図り、1つ1つ丁寧に組み込みます。
各部のクリーニングアップやメンテナンス等、特別な費用は必要ありません。
私たちが行う通常の整備過程の一貫だからです。
ナカムラエンジニアリングが行う整備の特徴の1つです。
オーナーが大切にされている車両。
車両への乗り降りからメンテナンスに至るまで、細心の注意を払い独自のサービスをご提供させて頂いています。
トルクレンチを握っているエンジニアの手。
手がこんなに綺麗なのは、汚れたらすぐ洗う、という当たり前の習慣を日々欠かすことなく行っているからです。
爪の間に油が染みこんでいたり、作業服の袖口が汚れたままだったとすれば、オーナーは不安もいだかれる事でしょう。
私たちのサービスはそこから始まります。
ネジピッチ間がクリーンな状態から専用SSTで確実にセンターロックナットを規定トルクで締め付けます。
私たちのファクトリーでは、エアーツールなど一切使用しません。
全てメカニックの手と、磨き上げられた工具によって行います。
ホイールの組付け1つにも細心の注意を払います。
全ての整備&メンテナンス完了のフェラーリ ケーニッヒ テスタロッサ。
最終チェック&セットアップをエンジンアナライザーで行っていきます。
TipoF113A型 エンジンの基本原理やマイクロプレックス構造を熟知したエンジニアがセットアップします。
また、独自のセットアップを施しフェラーリ ケーニッヒ テスタロッサ のポテンシャルを余す事無く引き出します。
最終の詰めの作業。
このプロセスが重要なんです。
独自のセットアップも終了。
最終クリーニングアップ実施後のフェラーリ ケーニッヒ テスタロッサのエンジン及びエンジンルームです。
1つ1つ独自のクオリティーで仕上げたパーツを組み込んだエンジンは、非常に綺麗ですね。
ご入庫時のエンジンと比べると、機能性は当然のこと、見た目にも非常に綺麗に仕上がりました。
ナカムラエンジニアリングでは、このような整備を行わせて頂いております。
各部のクリーニングアップや、精度を取り戻すメンテナンス等、特別な費用は必要ありません。
私たちのごく通常のメンテナンス工程の一貫だからです。
精度の追求やクリーニングアップ、またセットアップは、ナカムラエンジニアリングが行う整備の特徴の1つでも有ります。
エクステリア、インテリアの最終仕上げも、メンテナンス同様こだわります。
全ての整備&メンテナンス 終了のフェラーリ ケーニッヒ テスタロッサ。
こちらのMaintenance Reportには作業内容の一部のみを抜粋し掲載させて頂いています。
実施した全てのリペア&メンテナンス中の分解写真、また新旧のパーツ画像。
全て担当エンジニアが撮影しています。
詳細な写真 240枚(DVD-R 1枚に落としてあります)及び、今回のメンテナンス内容また、今後のメンテナンスメニューも分かり易く作成していますので、車両と一緒にお渡しします。
いつもメンテナンス御依頼有り難う御座います。
今後とも末永い御付き合いの程、宜しくお願い致します。