ウェブサイトへの掲載を了承頂きましたので、随時画像の方をアップさせて頂きます。
今回 フェラーリ 512TR メンテナンス御依頼有り難う御座います。
早速作業へと入らせて頂きます。
リフトセクションへと。
エンジンオイル&オイルフィルターの交換を行っていきます。
一言でオイルと言っても、車両は色々な油脂で潤滑や油圧の発生による作動が常に行われています。
エンジンオイル・ミッションオイル・F1マチックオイル・ブレーキオイル・クラッチオイル・パワーステアリングオイル・エンジン冷却水など。
代表的なエンジンオイルだけでは無く他のオイルも、使用期間また使用許容限度での交換が必要です。
オイルメーカー各社、色々なオイルのラインナップが有りますが、メリットとデメリットが有ります。
私たちは、車両のモデル・使用する部位・車両の使用用途など考慮し、厳選した油脂を選択し使用します。
メーカー指定純正オイルが1番無難と言えば無難ですが、全てのモデルに1番適切なオイルかと言えば疑問です。
生産ラインで使用されるオイルは、メーカー指定純正オイルでは無く、初期馴染みなどなどを考慮した、一般には流通しない特殊な高性能オイルです。
決してメーカー指定純正オイルでは無いんです。
私たちは、添加されている成分内容や粘度など、車輌のモデル・使用する部位に適した厳選したオイルを使用します。
これにより、より一層車両をベストなコンディションへと導きます。
エンジンオイルの交換。
オイルの劣化度は、目で見る 触るなど簡単な方法で判断しにくいものです。
真っ黒になったオイルや、異臭 変色している物は別ですが…
通常、使用期間や走行距離で判断します。
各オイル類には全て食品と同じ様に賞味期限が有ります。
賞味期限切れでは本来の性能を発揮できず車輌を痛めてしまいます。
劣化の発生は、外気による酸化、メカニカル圧力によるオイル分子のせんだん、熱、ブローバイガス内のフューエルの混入で劣化していくのが一般的です。
エンジンオイルは、ベースオイルで色々と分類されます。
鉱物油
部分合成油
化学合成油
PAO
エステル
植物油
規格で分けると…
API規格
ILSAC規格
SAE規格
ACEA規格
JASO規格
粘度による分類では…
SAE粘度
HTHS粘度
エンジンオイルでは、潤滑 冷却 防錆 応力分散 密閉作用 洗浄作用の6つの作用が求められます。
私たちが厳選した、フェラーリ 512TRのエンジンに推奨するエンジンオイルを使用します。
ドレンボルトをスッキリ クリーニングアップ。
一度締め付けたガスケットの再使用は行いません。
クリーンな状態から規定トルクでロックします。
オイルフィルターの交換。
オイルフィルター。
エンジンオイルにはエンジン内部を清浄に保つ為にオイル中の汚れやゴミを取り込むオイルフィルターがありますね。
オイルフィルターがあると、エンジンオイルがそこを通過することにより、オイル内に取り込まれていた金属粉やスラッジ(ホコリや燃焼カスなどの不純物)が濾し取られます。
特に金属粉は、放置すると研磨剤と同様の効果をエンジン内に及ぼしてエンジン損傷の原因になる為、その除去は重要です。
オイルフィルターのろ過能力は上げ過ぎると油圧上昇や目詰まりなどの不具合を引き起こす可能性がある為にその性能はある一定のところで抑えられています。
その為オイルフィルターですべての金属粉やスラッジ等が除去できる訳ではないんです。
また、オイルフィルターの能力が低下し目詰まりを起こした場合を想定してバイパス機構を備えています。
フィルターが目詰まりしてエンジン内各所にオイルが供給できなくなると、エンジンが焼き付く原因となるからです。
ただしこの機構はあくまで非常用であり、的確なスパンでの交換が必要です。
1つ1つのパーツや組込みには、全てに裏付ける意味があるんです。
オイルフィルター交換と同時に周辺部分をクリーニングアップ。
機能性と美しさを両立させるメンテナンスを行います。
スッキリ気持ちの良いものです。
エンジンオイル&オイルフィルター交換完了のフェラーリ 512TR。
こちらのMaintenance Reportには作業内容の一部のみを抜粋し掲載させて頂いています。
今回メンテナンス御依頼有り難う御座います。
今後とも末永い御付き合いの程、宜しくお願い致します。