ウェブサイトへの掲載を了承頂きましたので、随時画像の方をアップさせて頂きます。
今回、フェラーリ 575M マラネロ メンテナンス御依頼誠に有り難う御座います。
弊社4t積載車が、お引取りさせて頂きましたフェラーリ 575M マラネロを積んでファクトリーに戻って参りました。
只今よりご入庫時のエクステリア&インテリアの傷などのチェックに入らせて頂きます。
ご期待にお答えする各部のチェック及びメンテナンスを実施させて頂きますので宜しくお願い致します。
フェラーリ 575M マラネロ チェック開始準備の為、リフトセクションへと…
チェック開始です。
Ferrari純正車輌診断テスター SD3を、フェラーリ 575M マラネロ コントロールユニットに接続。
車両側、ECUと交信開始です。
Errorコードのみのチェックではなく、各部の作動状況や出力波形に至るまで、SD3で出来うる全てのエレクトロニクス関連をチェック。
データを下に、現状の車両の状態を詳細に解析します。
ただ、Ferrari 純正 車両診断テスター SD3が車両全てを網羅している訳ではありません。
SD3でモニタリングしても、ERRORコードが入力されない部分も多々存在します。
フェラーリ 575M マラネロ ボデープロテクターの装着。
Ferrari 純正 車両診断テスターSD3で取得した各部のデータ。
現状のフェラーリ 575M マラネロ 車両全体のエレクトロニクスパーツの作動状況。
また、メカニカルの作動また、セット状況。
各部のデータを取得。
最新のFerrariアップデートデータとの比較も行います。
現状の電子制御部位データを全て詳細に把握、解析します。
私たちは、SD3で取得したデータは、あくまでもデータとし受け止めます。
データ全てを鵜呑みにせず、基本作動が適正値内で確実に作動しているかを、エンジンアナライザー等、専用機器を使用し単体点検を実施していきます。
更に奥深くまで、独自のチェックを進めます。
エレクトロニクス関連ポイント。
大きく分別すると下記の3項目が代表的な項目です。
1 入力: 電子的・機械的なセンサー(または変換器)で、温度、圧力、電磁場等の物理量をシステムの外部から取得して、電流信号や電圧信号に変換するあらゆるチェック。
2 信号処理回路: 組み合わされた電子素子により信号を操作し、解釈したり、変換したりする個所のチェック。
3 出力: アクチュエータや他の素子(変換器も含む)により、電流・電圧信号を車輌システムにとって有用な形態に再変換されているかなどのチェック。
この3項目から更に分別し、独自のチェックを項目別に実施していきます。
TipoF133Eのメカニカルチェック。
フェラーリ 575M マラネロのパワーユニットは、 550 マラネロのTipoF133 5.5ℓ V12パワーユニットを、5.75Lにボアアップした進化版。
550マラネロのTipoF133パワーユニットのストロークを2mm延長。
圧縮比も10.8:1から11.o:1にアップ。
エンジンマネージメントシステムは550マラネロからアップデートし、ボッシュモトロニックM7.3 .2でコントロール。
最高出力は515bhpを搾り出します。
TipoF133Eパワーユニットのメカニカルまた、モトロニックM7.3.2 の基本原理や構造を熟知したエンジニアが細部までチェックします。
フェラーリ 575M マラネロ 車両全体の詳細なチェックを行います。
年数的、指定交換パーツ。
走行距離的、指定交換パーツ。
フェラーリ 575M マラネロの傾向的不具合発生ポイントのチェック。
また車両のコンディションを整える為の独自のチェックへと。
指定交換パーツの中には、色々な素材のパーツが有ります。
代表的な素材の指定交換パーツの一部。
1 ラバーパーツなどは、光やオゾンによる酸化で弾性が失われ、亀裂や溶解が、ある程度の年数で起こってしまいます。
2 金属製パーツでは、継続的に、また繰り返し車両より受ける衝撃や、常に動いている作動パーツに金属材料としての強度が低下し、疲労が発生してしまうパーツ。
3 金属だけではなく樹脂パーツやカーボンパーツでも劣化は発生します。
指定交換に列記されているパーツでも必ず交換しないといけない訳ではありません。
素材や構造を知り尽くしたエンジニアが、的確にチェックし判断します。
近年の車両は、エアロダイナミクスが非常に進んでいます。
たとえば、車両下部のアンダーカウル。
ベンチュリートンネルにダウンフォースの多くを獲得するグランドエフェクト・カーとして設計され、エアロダイナミクスをさらに追求。
ベルヌーイの定理により、ベンチュリーの流速が速くなり空気圧が大きく下がり、下向きの揚力を発生させるダウンフォースを作り出します。
車両下部全面にアンダーカウルが装備されています。
ダウンフォースを得る為、カウルで覆われているのですが、オイル漏れ等発生してもオーナーには分りにくい反面もあります。
フェラーリ 575M マラネロ メカニカルチェック。
車両はさまざまなパーツや機構で構成されていますね。
メカニカルまた、エレクトロニクス ボディー構成などなど…
書ききれない複雑な機構を組み合わせ1台の車両として構築されています。
車両毎に傾向的不具合も存在し、指定交換が促されているパーツも有ります。
これまで車両がどの様な考え方でチェックされてきていたか、どのような工法で整備&メンテナンスを受けてきたか?
壊れた箇所の修理だけではなく、車両のコンディションを整えていくというメンテナンスが的確に行われてきた車両か否か?
車両のコンディションは千差万別です。
1から独自の思想、理念また目線で的確なチェックを行います。
エンジン冷却水の温度が異常に上昇する状態。
トラブルシューティングを行いピンポイントで不具合箇所を特定します。
オイルの漏れ。
通常目にする事の無い部分に不具合が発生している場合が多いのは事実です。
オーナーが分からないうちに不具合が進行し、悪影響を及ぼしてしまっている場合が多々あります。
定期チェックでトラブルポイントを早期に発見し、確実な修理を行うことで多大なダメージを回避することが重要です。
オイル漏れ発生個所の中には、色々な素材のパーツが有ります。
代表的なガスケットや、ラバー素材パーツ。
ラバーパーツなどは、光やオゾンによる酸化で弾性が失われ、ある程度の年数で亀裂や溶解が起こります。
また特にエンジンやミッション関連パーツは、熱による弾性不良また、回転部分の磨耗(エンジンを長期間始動しない車輌は、形成変化を起こします。)などもオイル漏れを発生させてしまいます。
また、構成金属パーツ類では、金属を構成する個々の原子そのものが膨張して、格子間隔が大きくなりその為、弾性変形を生じパーツ接合面に歪が発生し、オイル漏れを発生させている場合も多々見受けられます。
なぜオイル漏れが発生してしまったか?
漏れを引き起こしている主原因は?
これらの要因を特定し、ピンポイントで確実なリペア工法を確定します。
このプロセスが非常に重要です。
フロント / リヤ サスペンションシステム。
サスペンションブッシュ各部のアップ画像。
外部からの要因また、対応年数の超過で完全に劣化し切っているサスペンションブッシュ。
サスペンションブッシュとしての役割を完全に消失してしまっている状態です。
欠損している部分もあるサスペンションブッシュの現状。
サスペンションブッシュが劣化し機能を消失している場合、車両の基本骨格でもあるフレームに多大なダメージを与えます。
サスペンションブッシュの役目は、路面からの凹凸の衝撃を、タイヤやサスペンションで吸収できなかった残りの衝撃や入力を、車体の基本骨格であるフレームに入力されることを防ぐ役割。
衝撃からフレームやボデーを守る、非常に重要な役割を担うのがサスペンションブッシュ。
また、ステアリング特性では、前後左右に荷重が掛かったときアームが簡単にヨジレ、ロールしやすくなります。
しかも急激に車体がロールしアライメントが崩れ、ダブルウィッシュボーンのメリットが崩れ、デメリットばかりが大きくなります。
経年劣化によるヘタリが、許容範囲を超えて落ち込んだり、亀裂が入ってしまうとボデー全体に振動が直接入力され、常にの衝撃で、ボデーまたフレームのねじれや結合部の破損など、車両の基本骨格へ致命的なダメージを与えます。
見逃されがちなサスペンションブッシュ。
車両にとって非常に重要な個所ですし、交換する事でフレームを確実に守り、またドライバビリティーも格段にアップします。
エンジンマウント現在の状態。
エンジンマウントが、使用許容範囲を大幅に超過しています。
交換するか否かは、厳密な測定またドライバビリティーで判断します。
エンジンまたミッションといった機関内部では、部品が回転する事でさまざまな振動が発生します。
その為、こうした機関とフレームとの間にショックアブソーバーのような働きをするマウントを設け、車両に振動が直接伝わりダメージを与えない働きをするのが、エンジンマウント&ミッションマウントの役割です。
現時点での交換が必須です。
ブレーキクーリングダクトの切損。
R/H側ドアガラスの現在の状態。
センターピラーのウェザーストリップとドアガラスの間に、かなりの隙間が開いている状態。
トラブルシューティングを行い、ピンポイントで不具合箇所を特定します。
最低でも1年に1度の的確な定期点検で、各部のコンディションのチェックを行う事が大切ですね。
そうする事で車両の状態を把握でき、コンディションを整える事が可能です。
非常に重要なことですね。
車両全体を項目毎にチェックし、問題の所在を的確にピックアップします。
また、コンディションをより良き方向に整えるポイントもピックアップ。
全てのチェック終了後、客観的ではなく主観的に見た、車両を向上させる為のメンテナンスメニューを組み立てます。
全てのチェックが終了したフェラーリ 575M マラネロ。
確実に現状の車両の状態を把握し切らせて頂きました。
現状の車両の状態を分かり易くまとめ御連絡させて頂きます。
お打ち合わせさせて頂き決定しました今回のメンテナンスメニュー。
パーツ入荷次第、実作業に入らせて頂きますので宜しくお願い致します。
フェラーリ 575M マラネロ 整備&メンテナンス開始準備の為、リフトセクションへと…
ボデープロテクターの装着。
整備&メンテナンス開始です。
ドアガラスの隙間の整備から開始です。
現状センターピラーのウェザーストリップとドアガラスの間に、かなりの隙間が開いている状態。
ドアガラス整備後の画像です。
安易にパーツを交換する事無く現品で復元。
リヤのクオーターガラスとのチリ合わせも行い組み込み。
機能性と美しさを両立させるメンテナンスを行います。
エンジンオイルの交換。
潤滑系のオイル交換の目安として、使用期間また、使用許容限度が設定されています。
使用期間また、使用許容限度を1度でも超えたオイルは、本来の性能を発揮できずメカニカルを痛めてしまいます。
また、車両のポテンシャルに十二分に対応できるオイルをチョイスするノウハウも重要です。
私たちは、添加されている成分内容や粘度など、車輌のモデル・使用する部位に適した厳選したオイルを使用し、より一層車輌をベストなコンディションへと導きます。
オイルの管理は非常に大切なポイントですね。
使用するオイルは、私たちが厳選したフェラーリ 575M マラネロに推奨するエンジンオイルを使用します。
ドレンボルトをクリーニングアップ。
1度締め付けられたガスケットの再使用はしません。
オイルフィルターの交換。
フランジ内部のクリーニングアップを行います。
フランジ内部のクリーニングアップ後の画像です。
クリーンな状態からオイルフィルターを、基本締め付けトルクで確実にロックします。
エンジン冷却水の交換。
私たちが厳選したフェラーリ 575M マラネロに推奨するエンジン冷却水を使用します。
エンジン冷却水は、エンジンオイルと同様、重要な役割を果たす液体です。
主成分はエチレングリコールという化合物と水で構成されています。
高温なエンジンを常に冷却する役割を果たしています。
また、ラジエーターやエンジンブロックで使用される構成パーツに錆が発生しない様にする役目や、消泡性能などなど…もかね合わせています。
エンジン稼動時には、常に高温にさらされる為、エンジン冷却水も劣化します。
エンジン冷却水には、さまざまな化合物が含まれています。
エンジンオイル同様に長期使用せず、1年に1回、酷使されたエンジン冷却水を交換することにより、本来の性能を発揮させ、エンジンを守ります。
1度締め付けられたドレンプラグの再使用はしません。
ブレーキオイルの交換。
使用限度を超過し劣化したブレーキオイルの画像です。
この状態ではブレーキシステム構成パーツに悪影響を与えるばかりか、作動不良またオイル漏れを引き起こしてしまいます。
ブレーキオイル交換前にリザーバタンク内部また、アウターケースのクリーニングアップを行います。
リザーバタンク内部また、アウターケースをスッキリ クリーニングアップ。
クリーンな状態からブレーキオイルを交換していきます。
ブレーキオイルを専用機器で交換。
ブレーキオイルは、私たちが厳選したフェラーリ 575M マラネロのブレーキシステムに推奨するオイルを使用します。
ブレーキオイル。
ブレーキオイルの交換時期は、オイルの色などでも簡単な判断はできますが、交換基準はあくまで使用期間、水分吸収量、劣化で判断します。
サーキット走行後は、ブレーキに与える熱量が非常に大きい為、熱によるブレーキオイルの膨張などが繰り返され劣化が急激に進みます。
ブレーキオイルは吸湿性が高く、大気中の水分を吸収する為、期間の経過と共にブレーキオイル内の水分量が多くなり、沸点が下がってしまいます。
そのまま使用し続けると、ハードブレーキを繰り返したときにブレーキオイルが沸騰し気泡が発生し、踏力によって発生した圧力は、気泡を圧縮するだけで制動力を発生させることができず、ブレーキが効かなくなります。
これをペーパーロック現象と言い、大変危険な現象の一つです。
ハードブレーキはしないから…と思うオーナーも多いでしょうが、発生する不具合はこれだけでは無く色々な不具合を発生させます。
ブレーキオイルの水分吸収量が多くなると、キャリパーピストンに錆が発生し、ピストン固着やブレーキの引きずり、片効き等々を引き起こします。
通常のストリートでの使用、また、乗らなくても1年毎の交換が必須。
サーモスタットの交換。
画像右がニューパーツ。
画像左が破損してしまっているサーモスタット。
見た目では全く分からないものです。
サーモスタット。
サーモスタットは、エンジン 冷却系の内部に流入、あるいは外部に放散される熱エネルギーの流れを制御します。
サーモスタットは冷却水の温度を適切な温度に維持する為、必要に応じて、加熱あるいは冷却の作動および停止の切り替えを行うパーツ。
サーモスタットは様々な方法で構築でき、温度の測定にも様々な検知器が使用されている場合があります。
大きく分別すると、バイメタルや形状記憶合金によるメカニカルタイプ。
ワックス粒の膨張タイプ。
サーミスタによる電気式タイプ。
熱電対による電気式タイプ。
フェラーリ 575M マラネロのサーモスタットは、ワックス粒の膨張タイプ。
サーモスタットが破損すると、エンジンに多大な2次的ダメージを与えます。
定期的な交換が必要なパーツの1つでもあります。
エンジンマウントの交換工程を行います。
画像左が使用許容範囲を超過したエンジンマウント。
画像右がニューパーツ。
左右で比較してみると、左の劣化しているマウントが1.5cm落ち込んでいる状態。
この状態ではエンジンの振動が車両の基本骨格であるフレームに直接入力しダメージを与えます。
エンジンの機関内部では、部品が回転する事でさまざまな振動が発生します。
その為、こうした機関とフレームとの間にショックアブソーバーのような働きをするマウントを設け、車両に振動が直接伝わりダメージを与えない働きをするのがマウントの役割です。
その役割は重要です。
的確な定期チェックで車両のコンディションを整える事が重要です。
構成パーツのメンテナンス&クリーニングアップを行います。
現状の画像です。
メンテナンス&クリーニングアップ開始です。
メンテナンス&クリーニングアップ後の画像。
車両の構成パーツには色々な処理が行われています。
ボルト、ナット、ギヤ、テンショナーアームやクランクプーリーは、ごく一般的なメッキ クロメート処理、いわゆるユニクロ処理が行われています。
以前は六価クロムが主流でしたが、発がん性物質を含む為、現在の主流は三価クロムへ。
六価クロムと三価クロムでは処理方法が異なります。
また、三価クロムメッキと三価クロメートも、まったく異なるメッキ方法です。
色々と違いが有りますが、個々の素材や処理方法を熟知してこそ、1番適切なメンテナンスやクリーニングアップにつながります。
整備に伴い分解したボルト&ナット現状の画像。
ボルト&ナット1つに至っても全てメンテナンス&クリーニングアップを行います。
ボルト&ナットのメンテナンス&クリーニングアップ後の画像です。
整備に伴い取外したボルト&ナットを全てメンテナンス&クリーニングアップし組み込みます。
汚れたままでは気持ちも悪いですし、確実な規定トルクでの締め付けを行うことができません。
見えない箇所に全てひと手間をかけたメンテナンスを行います。
メンテナンス済みの取り付け部分にニューパーツを組み込み。
エンジンマウント交換完了です。
私たちは独自のクオリティーで機能性と美しさを追求する整備を行います。
フロント / リヤ サスペンションシステムの整備&メンテナンス工程へと。
現状のサスペンションシステム。
分解前のクリーニングアップから行っていきます。
汚れが蓄積した状態。
リヤサスペンションシステム現状の画像。
同じく細部までクリーニングアップを行っていきます。
一般的にはこの状態から分解が行われます。
分解前に、サスペンションシステムに付着している細かな砂や塵を、一度全てクリーニングアップします。
これは、分解するボルト、ナットetc.再使用パーツ保護の為に行います。
クリーニングアップ開始です。
分解前のクリーニングアップ後の画像です。
隅々まで徹底したクリーニングアップを実施。
分解前クリーニングアップ後のリヤサスペンションシステム。
ボルト、ナット1つまでクリーニングアップ。
クリーンな状態から分解することで、ボルト、ナットにストレスを掛けず、ロックを解除しボルト&ナットのピッチまた、再使用パーツを保護します。
隅々までクリーンな状態からフロント / リヤ サスペンションシステムの整備&メンテナンスを行います。
分解前のクリーニングアップ。
ナカムラエンジニアリングクオリティーの特徴の1つでもあります。
サスペンションブッシュ交換の為、車両から取外したフロントアッパーアーム&ロアアーム R/H L/H現状の画像です。
独自の工程でリペアを行っていきます。
また同時に、全ての再使用パーツに細部まで徹底したメンテナンスを施し、新車時同様に復元していきます。
構造体として使用許容範囲が超過したサスペンションブッシュ。
ブッシュラバーがかなりの部分欠損した状態。
この状態では走行中の振動がシャシーに直接入力され、車両の基本骨格であるシャシーにダメージを与えてしまいます。
また、走行中アライメントが常に変化し、本来のシャープな乗り味のフェラーリ 575 マラネロが、非常に乗りにくいダルなハンドリングと不安定な車両の動きを誘発しドライビングが楽しめません。
分解&メンテナンス工程へと進みます。
細部までクリーンな状態からブッシュを分解。
再使用するアーム本体にダメージを与えません。
専用SST(専用工具)を使用し確実に分解します。
SSTを使用する事で、サスペンションアームにキズや歪みを発生させる事無く分解、組み立てが可能です。
サスペンションブッシュのアップ画像。
画像右がニューパーツ。
画像左が使用起用範囲を超過したサスペンションブッシュ。
外部からの要因、また対応年数の超過で完全に劣化し切っているサスペンションブッシュ。
サスペンションブッシュとしての役割を完全に消失してしまっている状態です。
ブッシュ構造体として機能が使用に耐えられなくなる状態が発生し、車両にダメージを与えてしまいます。
サスペンションブッシュの役目は、路面からの凹凸の衝撃を、タイヤやサスペンションで吸収できなかった残りの衝撃や入力を、車体の基本骨格であるフレームに入力されることを防ぐ役割。
衝撃からフレームやボデーを守る、非常に重要な役割を担うのがサスペンションブッシュ。
また、ステアリング特性では、前後左右に荷重が掛かったとき、アームが簡単にヨジレ、ロールしやすくなります。
しかも急激にアライメントが崩れ車体がロールし、ダブルウィッシュボーンのメリットが崩れ、デメリットばかりが大きくなります。
使用許容範囲を超えて亀裂が入ったり欠損してしまうと、ボデー全体に振動が直接入力され、常にの衝撃でボデー、またフレームのねじれや結合部の破損など、車両の基本骨格であるシャシーに致命的なダメージを与えます。
見逃されがちなサスペンションブッシュ。
車両にとって非常に重要な個所ですし、交換する事でフレームを確実に守り、またドライバビリティも格段にアップします。
今まで何だったんだろうというぐらい、驚くほど体感出来る部位の1つです。
完全にリセットしていきます。
交換するスタビライザーブッシュのアップ画像。
画像左が使用許容範囲を超過したブッシュ。
画像右がニューパーツ。
比較すると使用許容範囲を超過したブッシュは外側が経年劣化でやせ細り、内径は拡張しています。
ブッシュが許容範囲外に劣化するとロール時に車両を押え込む機能がなくなり適切にロールを押さえ込めなくなります。
サスペンションなどを高性能なパーツに交換しても、この様な個所の動きを的確に押さえ込まなければ高性能サスペンションの能力を引き出す事が出来ません。
フロントセクションに使用するサスペンションシステムのニューパーツ。
このパーツ群を、独自の精度とノウハウを盛り込み組上げていきます。
フロント アッパーアーム&ロアアームのブッシュ交換、またリフレッシュ後の画像です。
アーム本体のクラックチェック、測定による修正、また細部までメンテナンスも実施。
メンテナンス&リフレッシュ後のアームに、ニューパーツのブッシュをSSTを使用し確実に組み込み。
単にブッシュ交換だけではなく細部まで丹念に独自のクオリティーで仕上げます。
運動性能だけでは無く、徹底した美しさにもこだわるメンテナンスを実施します。
ブッシュ交換&メンテナンスを実施したパーツを仮組み。
仮組みでフィッティングの確認。
より精度を高め、リペアポイントのキャラクターを存分に発揮させます。
このプロセスが、仕上がりを大きく左右します。
1つ1つ丹念に仕上げたフロントセクションのパーツを組み込み。
ブッシュ交換後は、サスペンションの動きがスムーズになり、直進性また乗り味が格段に向上します。
普段は見えない箇所まで徹底して美しい仕上げを追求します。
リヤサスペンションブッシュ交換工程へと。
リヤサスペンションブッシュ交換の為、車両から取外したリヤアッパーアーム&ロアアーム R/H L/H現状の画像です。
フロント同様、独自の工程でリペアを行っていきます。
細部までクリーンな状態からブッシュを分解。
再使用するアーム本体にダメージを与えません。
専用SST(専用工具)を使用し確実に分解します。
SSTを使用する事で、サスペンションアームにキズや歪みを発生させる事無く分解、組み立てが可能です。
リヤセクションに使用するサスペンションシステムのニューパーツ。
このパーツ群を、独自の精度とノウハウを盛り込み組上げていきます。
リヤ アッパーアーム&ロアアームのブッシュ交換、またリフレッシュ後の画像です。
アーム本体のクラックチェック、測定による修正、また細部までメンテナンスも実施。
メンテナンス&リフレッシュ後のアームに、ニューパーツのブッシュをSSTを使用し確実に組み込み。
単にブッシュ交換だけではなく細部まで丹念に独自のクオリティーで仕上げます。
運動性能だけでは無く、徹底した美しさにもこだわるメンテナンスを実施します。
ブッシュ交換&メンテナンスを実施したパーツを仮組み。
仮組みでフィッティングの確認。
より精度を高め、リペアポイントのキャラクターを存分に発揮させます。
このプロセスが、仕上がりを大きく左右します。
オーナーが大切にされている車両。
車両への乗り降りからメンテナンスに至るまで細心の注意を払い独自のサービスをご提供させて頂いています。
トルクレンチを握っているエンジニアの手。
手がこんなに綺麗なのは、汚れたらすぐ洗う、という当たり前の習慣を日々欠かすことなく行っているからです。
爪の間に油が染みこんでいたり、作業服の袖口が汚れたままだったとすればオーナーは不安もいだかれる事でしょう。
私たちのサービスはそこから始まります。
私たちのファクトリーでは、エアーツールなど一切使用しません。
全てメカニックの手と、磨き上げられた工具によって行います。
完璧な下準備。
そこへ独自のノウハウ&工法を織り込み、最高のポテンシャルを発揮できるよう組み込み完了。
メンテナンス済みのパーツを組上げる上での、細かい微調整。
最終的な合わせこみが重要です。
1つ1つのパーツを、どれだけ効率的に運動性能を発揮できるかにこだわり組上げます。
再使用パーツはボルト1本まで素材や処理工法に1番適した方法でリフレッシュ。
クルマではなく芸術作品を生み出すという意識で、丹念に仕上げます。
整備に伴い取外したホイールのクリーニングアップ&メンテナンスを行います。
ブレーキダストなどの汚れが付着してしまっているホイール。
4輪全てクリーニングアップ&メンテナンスを行っていきます。
ホイール クリーニングアップ&メンテナンス終了後の画像です。
プロのレースチームもホイールの磨きは重要な仕事。
タイヤの状態やホイールの変形、キズやキレツ、そしてホイールナットの座面などもチェック。
ワークスチームでも、メカニックの重要な仕事のひとつ。
整備に伴い脱着したパーツ1つ1つを独自のクオリティーで仕上げます。
フェラーリ 575M マラネロ 車両底、フロア部分シャシー現状の画像。
細部までクリーニングアップを行っていきます。
クリーニングアップ後の車両底、フロア部分シャシーの画像です。
細部までクリーンな状態からコーナーウエイトレシオ&フルアライメントの測定&セットアップを行っていきます。
コーナーウエイトレシオの測定及びセットアップ。
測定前に、以前のセットアップをセットダウンし、クリアな状態に。
リペア&メンテナンスで適正化したサスペンションシステム。
リペア、メンテナンス前は、サスペンションシステムが上下伸縮したり、突起乗り越しや加減速により前後に動いたり。
回転軸となるブッシュの不良でアライメントが動的な変化をし、サスペンション・ジオメトリーが適正に動化していなかった状態。
全てをセットダウンし、適正化したサスペンションシステムに合わせ、1からセットアップします。
コーナーウェイトゲージとは、タイヤ毎に測れる車重計のことです。
個々のタイヤにかかる重量を車高調整などで変え、左右バランスを整えます。
4輪アライメント調整の前に、コーナーウェイト測定・セットアップを行います。
荷重移動がスムーズになり、サスペンションの性能がフルに発揮できます。
又、コーナーウェイトを合計し、(車両重量として軽量化計画を立てたり)パワーチェックを同時に行い、パワーウェイトレシオ・トルクウェイトレシオを計算する事も出来ます。
フルアライメントの測定&セットアップ。
埃一つないクリーンな状態。
アライメントをセットできるポイントは多々存在します。
完璧にクリーンな状態からでなければ、確実なセットアップが行えません。
全てにおいて完璧を追求し続けます。
サスペンションシステムの変更、リペア&メンテナンスまた何らかのセットを変更した場合、フルアライメントの測定&セットアップは必要不可欠な作業。
また、変更点が無くてもアライメントは変化してしまいます。
定期的な測定&セットアップが好ましいポイントです。
アライメントのポイントは、サスペンションシステムや、タイヤのキャラクターをどれだけ活かせるかが最重要ポイント。
ですので、基本アライメントは存在するものの、正解は1つではありません。
車両の仕様はもちろん、使用用途やドライビングテクニックによっても、最適なアライメントにセットします。
1台1台オーダーメイドのアライメントにセットアップします。
タイヤの銘柄、純正でもサスペンションのプリロードの違い、またサスペンションシステムを変更している場合はバンプ、リバンプ、ストロークスピード等々数限りなく違いがあります。
蓄積した膨大なデータで、オーダーメイドのセットアップを行います。
その結果、乗りやすい=リスクを回避できる=積極的にアクセルを踏んでいけドライビングに集中できる。
この法則が大切。
整備に伴い分解したアンダーカウルパーツ。
通常このまま組み込まれるのが一般的です。
分解したパーツを1点1点メンテナンスを行い組み込みます。
メンテナンス&クリーニングアップ開始です。
メンテナンス&クリーニングアップ後のカウルの画像です。
通常見えない分解パーツも、細部までこだわったクリーニングアップを実施。
クリーンな状態で組み込みに備えます。
クリーニングアップ済みのカウルを、セットアップ済みのクリーンなシャシーに組み込み。
基本装着位置の見直しも図り、1つ1つ丁寧に組み込みます。
全てのチリ合わせや、左右の均一性、ボルトロック状態の位置にもこだわり組み込み。
私たちは妥協しない徹底した整備また、メンテナンスを行います。
これら一連のクリーニングアップやメンテナンス、またセットアップ工程は、ナカムラエンジニアリング クオリティーの特徴の1つです。
全ての整備&メンテナンス完了のフェラーリ 575M マラネロ。
最終チェック&セットアップを行っていきます。
Ferrari 純正テスターSD3で、パワーユニットの整備&メンテナンスに伴うECUのセットアップ。
まず、以前の車両セットをセットダウン。
続いて整備&メンテナンス後の車両に合わせセットアップします。
この工程が仕上がりを大きく左右します。
最終セットアップ。
Ferrari 純正車両診断テスター SD3で、TipoF133Eの基本原理や構造を熟知したエンジニアが独自のセットアップを実施。
独自の味付けを施し、フェラーリ 575M マラネロのポテンシャルを余す事無く引き出します。
メカニカル面も、的確な最終チェックまた、独自の味付けを行います。
最終の詰めです。
このプロセスが重要です。
独自のセットアップも終了。
最終クリーニングアップ実施後のフェラーリ 575M マラネロ のエンジン&エンジンルーム。
分解時、各パーツを単品でクリーニングアップ&メンテナンスを行っているので、隅々までスッキリ クリーンな状態を回復。
各部のクリーニングアップや、精度を取り戻すメンテナンス等、特別な費用は必要ありません。
私たちのごく通常のメンテナンス工程の一貫だからです。
これら全てのメンテナンスや精度の追求、またクリーニングアップやセットアップ工程は、ナカムラエンジニアリングクオリティーの特徴の1つでもあります。
エクステリア、インテリアの最終仕上げも、メンテナンス同様こだわります。
全ての整備&メンテナンス 終了のフェラーリ 575M マラネロ。
こちらのMaintenance Reportには作業内容の一部のみを抜粋し掲載させて頂いています。
実施した全てのリペア&メンテナンス中の分解写真、また新旧のパーツ画像。
全て担当エンジニアが撮影しています。
詳細な写真 396枚 (DVD-R 1枚に落としてあります)及び、今回のメンテナンス内容また、今後のメンテナンスメニューも分かり易く作成していますので、車両と一緒にお渡しします。
今回メンテナンス御依頼有り難う御座います。
今後とも末永い御付き合いの程、宜しくお願い致します。
Ferrariや、Lamborghini は、どのモデルに関わらず工業製品であって美術品でもあります。
この様な車輌をメンテナンスさせて頂くにあたって、車輌に対してのオーナーの思いや、価値観を理解し、常に業務に携らせて頂いています。
車輌を常に向上させ完璧なコンディションに近づけ後世に残していく。
トラブルの解析なども常に的確なトラブルシューティングを行い、根本からトラブルをリペアし、構造を熟知した上でセットアップを行い、100%のポテンシャルを発揮できる車輌に仕上げていく。
独自のノウハウとテクニックまた、専用の最新設備で車輌のポテンシャルを余すことなく発揮させキャラクターを取り戻す。
また、何処を見ても綺麗。
隠れた所にも気遣いをする。
効率にとらわれず、1台1台の車輌を仕上げていく。
もし、僕自身の車輌なら、ここまで徹底的にして欲しい。
そういったメンテナンスを実施する車輌だと僕は思いますし、その思いを皆さんの車輌にも日々向上心を持って実践しています。