ウェブサイトへの掲載を了承頂きましたので、随時画像の方をアップさせて頂きます。
いつもフェラーリ 599GTB Fioranoメンテナンス御依頼誠に有り難う御座います。
弊社4t積載車が、お引取りさせて頂きましたフェラーリ 599GTB Fioranoを積んでファクトリーに戻って参りました。
只今よりご入庫時のエクステリア&インテリアの傷などのチェックに入らせて頂きます。
今回も、ご期待にお答えする各部のチェック及びメンテナンスを実施させて頂きますので宜しくお願い致します。
フェラーリ 599GTB Fiorano チェック開始準備の為、クリーンなリフトセクションへと…
リフトUP。
フェラーリ 599GTB Fiorano 定期チェック開始です。
ナカムラエンジニアリングならではの緻密な定期チェック開始です。
Ferrari 純正 車両診断テスター SD3を、フェラーリ 599GTB Fiorano コントロールユニットに接続。
車両側、ECUと交信開始です。
Errorコードのみのチェックではなく、各部の作動状況や出力波形に至るまで、SD3で出来うる全てのエレクトロニクス関連をチェック。
現状の車両の状態を詳細に把握します。
ただ、Ferrari 純正 車両診断テスター SD3が車両全てを網羅している訳ではありません。
SD3でモニタリングしても、ERRORコードが入力されない部分も多々存在します。
データ全てを鵜呑みにせず、完備する各種専用機器で更に独自の解析を行います。
Ferrari 純正 車両診断テスターSD3で取得した各部のデータ。
現状のフェラーリ 599GTB Fiorano 車両全体のエレクトロニクスパーツの作動状況。
また、メカニカルの作動また、セット状況。
各部のデータを取得。
最新のFerrariアップデートデータとの比較も行います。
現状の電子制御部位データを全て詳細に把握します。
SD3で取得したデータは、あくまでもデータとし受け止めます。
データ全てを鵜呑みにせず、基本作動が適正値内で確実に作動しているかを、完備する各種専用機器で単体点検を実施。
更に奥深くまで、独自の解析を進めます。
エレクトロニクス系統のチェック工程へと進みます。
大きく分別すると下記の3項目が代表的な項目です。
1 入力: 電子的・機械的なセンサー(または変換器)で、温度、圧力、電磁場等の物理量をシステムの外部から取得して、電流信号や電圧信号に変換するあらゆるチェック。
2 信号処理回路: 組み合わされた電子素子により信号を操作し、解釈したり、変換したりする個所のチェック。
3 出力: アクチュエータや他の素子(変換器も含む)により、電流・電圧信号を車輌システムにとって有用な形態に再変換されているかなどのチェック。
この3項目から更に分別し、独自のシステムチェックを行い車両のエレクトロニクス系統に異常が無いかを見極めます。
ボディープロテクターの装着。
TipoF 140C型エンジンのメカニカルチェック工程へと進みます。
2006年のジュネーヴショーで披露された599は、575M の後継車種であり、フェラーリのフラグシップを担うFRの2シーターグランツーリスモ。
5,999ccのエンジンを搭載することから599の名称が付けられた599GTB Fiorano。
スタイリングは、かつてピニンファリーナに在籍していたJason Castriotaが担当しています。
エンジンは、あのエンツォ フェラーリに搭載されていたTipo F140B型エンジンがべースとなっています。
最高出力620ps/7600rpm 最大トルク 62.0kgm/5600rpmと、エンツォ用 Tipo F140Bと比べるとパワーで6% トルクで7%ほどのディチューン版。
このあたり、スペシャルなエンツォ フェラーリの地位を守るための配慮が伺えますね。
599GTB Fioranoのエンジンは、Tipo F140C型。
水冷65度V型12気筒DOHC 4バルブ。
圧縮比は、11.2:1
ボア×ストロークは、φ92.0×75.2mmから絞り出される最高出力及び最大トルクは、上記の通り。
エンジン マネージメントシステムは、ボッシュ製のモトロニック。
TipoF 140C型エンジン、モトロニックの基本原理や構造を熟知したエンジニアが細部までチェックします。
フェラーリ 599GTB Fiorano 車両全体の詳細なチェック工程へと進みます。
年数的、指定交換パーツ。
走行距離的、指定交換パーツ。
フェラーリ 599GTB Fioranoの傾向的不具合発生ポイントのチェック。
また車両のコンディションを整える為の独自のチェックへと。
指定交換パーツの中には、色々な素材のパーツが有ります。
代表的な素材の指定交換パーツの一部。
1 ラバーパーツなどは、光やオゾンによる酸化で弾性が失われ、亀裂や溶解が、ある程度の年数で起こってしまいます。
2 金属製パーツでは、継続的に、また繰り返し車両より受ける衝撃や、常に動いている作動パーツに金属材料としての強度が低下し、疲労が発生してしまうパーツ。
3 金属だけではなく樹脂パーツやカーボンパーツでも劣化は発生します。
指定交換に列記されているパーツでも必ず交換しないといけない訳ではありません。
素材や構造を知り尽くしたエンジニアが、的確にチェックし判断します。
近年の車両は、エアロダイナミクスが非常に進んでいます。
たとえば、車両下部のアンダーカウル。
ベンチュリートンネルにダウンフォースの多くを獲得するグランドエフェクト・カーとして設計され、エアロダイナミクスをさらに追求。
ベルヌーイの定理により、ベンチュリーの流速が速くなり空気圧が大きく下がり、下向きの揚力を発生させるダウンフォースを作り出します。
車両下部全面にアンダーカウルが装備されています。
ダウンフォースを得る為、カウルで覆われているのですが、オイル漏れ等発生してもオーナーには分りにくい反面もあります。
常にメンテナンスをご依頼頂いているフェラーリ 599GTB Fiorano。
各部、メンテナンス時に行わせて頂くクリーニングアップで非常にクリーンな状態が保たれています。
今回もメンテナンス&クリーニングアップを行いコンディションを整えます。
フェラーリ 599GTB Fiorano メカニカルチェック工程へと進みます。
車両はさまざまなパーツや機構で構成されていますね。
メカニカルまた、エレクトロニクス ボディー構成などなど…
書ききれない複雑な機構を組み合わせ1台の車両として構築されています。
車両毎に傾向的不具合も存在し、指定交換が促されているパーツも存在します。
車両の使用状況や用途、保管状態で車両のコンディションは千差万別です。
また、これまで車両がどの様な考え方でチェックされてきていたか、どのような工法でリペア&メンテナンスを受けてきたか?
壊れた箇所のリペアだけではなく、車両のコンディションを整えていくというメンテナンスが的確に行われてきた車両か否か?
色々な状況で、リペア、メンテナンスポイントが違ってきます。
状況によってパーツ寿命が長くもなりまた、短くもなります。
今回も1から独自の思想、理念また目線で、的確なチェックを行います。
ナカムラエンジニアリングが行う定期点検は、テスターを接続しリフトUPで主たる箇所のみチェックする一般的な定期点検ではなく、隠れた内部にまで緻密なチェックは及びます。
不具合箇所の特定だけではなく、新車時のコンディションに回復させるという観点から車両を綿密にチェックします。
エンジン R/H L/H に装備されるエンジンマウントの状態。
トランスミッション R/H L/H に装備されるトランスミッションマウントの状態。
エンジンマウント及びトランスミッションマウントが、使用許容限度を超過している状態です。
エンジンまたミッションといった機関内部では、部品が回転する事でさまざまな振動が発生します。
その為、こうした機関とフレームとの間にショックアブソーバーのような働きをするマウントを設け、車両に振動が直接伝わりダメージを与えない働きをするのが、エンジンマウント及びミッションマウントの役割です。
現時点での交換が好ましいでしょう。
フェラーリ傾向的不具合の代表的なポイントの1つ。
インテリアの樹脂パーツの溶解が起こっています。
トランクオープナースイッチ及びフューエルリッドスイッチのみ溶解が起こっています。
他の樹脂パーツは、全く溶解が無く問題がない状態。
現品をリペアするよりニューパーツの方が安価なので、スイッチ交換のメンテナンスメニューをご提案させて頂きます。
最低でも1年に1度の的確な定期点検で、各部のコンディションのチェックを行う事が大切ですね。
そうする事で車両の状態を把握でき、コンディションを整える事が可能です。
非常に重要なことですね。
車両全体を項目毎にチェックし、問題の所在を的確にピックアップします。
また、コンディションをより良き方向に整えるポイントもピックアップ。
全てのチェック終了後、客観的ではなく主観的に見た、車両を向上させる為のメンテナンスメニューを組み立てます。
全てのチェックが終了したフェラーリ 599GTB Fiorano。
車両全体にわたり非常に良いコンディションが保たれています。
私たちが定める定期交換パーツをメンテナンスしていくメニューを組み立てさせて頂きます。
そのメニューを1セクションずつ的確にメンテナンスしていくことで、車両を更に新車時のコンディションへと導きます。
今回のメンテナンスメニューを分かり易くまとめ御連絡させて頂きます。
お打ち合わせさせて頂き決定しました今回のメンテナンスメニュー。
パーツ入荷次第、実作業に入らせて頂きますので宜しくお願い致します。
フェラーリ 599GTB Fiorano 整備&メンテナンス開始準備の為、クリーンなリフトセクションへと…
トランスミッションマウントの交換工程からメンテナンスを進めます。
フェラーリ 599GTB Fiorano トランスミッションマウントの交換工程開始です。
私たちナカムラエンジニアリングが行う丁寧な作業と、1セクションを確実にリセットさせ、また美しさをも追求するメンテナンスをご覧下さい。
トランスミッションマウント交換に伴いフルエキゾーストシステムを車両より分離後の画像です。
トランスミッション及び周辺部分のクリーニングアップ後の画像です。
分解時のみ可能な細部までのクリーニングアップ。
細部まで丁寧に仕上げます。
トランスミッション マウント交換に伴うトランスミッションのクリーニングアップ。
特別な費用は必要ありません。
整備前のクリーニングアップ。 ナカムラエンジニアリングクオリティーの特徴の1つです。
細部までクリーンな状態からトランスミッション マウント交換工程へと進みます。
車両より分離後のトランスミッション マウントの画像です。
マウント内部にはシリコンオイルが注入され、シリコンオイルがショックアブソーバーと同じ役割を果たしています。
このようにマウントラバーが劣化し内部のシリコンオイルが漏れ出してきている状態では、マウントとしての機能が全く果たせていません。
ニューパーツのトランスミッション マウントの画像です。
トランスミッション内部では、部品が回転する事でさまざまな振動が発生します。
その為、トランスミッションとフレームとの間にショックアブソーバーのような働きをするマウントを設け、車両の基本骨格のフレームに振動が直接伝わりダメージを与えない働きをするのがマウントの役割です。
その役割は重要です。
的確な定期点検を行う事により、車両をベストコンディションに整える事が可能となります。
更に単品からトランスミッション側マウント装着部分のクリーニングアップ及びメンテナンスを行っていきます。
数年経過すると装着面の誤差も発生してきます。
まずクリーニングアップを行い、クリーンな状態からその誤差を修正し、基本精度を回復させます。
トランスミッション側マウント装着部分メンテナンス後の画像です。
項目毎に接合部分、軸受けetc.のメンテナンスを実施。
接合する面を綿密に整えて初めて、トランスミッションマウントが装着されるのです。
私たちの行う整備は、単に不具合の発生しているマウントを交換し組み立てるだけの簡単な整備ではありません。
ナカムラエンジニアリングの行う整備は、装着する部位や周辺部分に至るまで、担当メカニックが気持ちを込めて丁寧に仕上げニューパーツを組み上げます。
私たちが行わせて頂く整備の基本方針です。
全てのボルト&ナットのロック。
トルクレンチを使用し最終ロックします。
トルクレンチを使用する事により、規定トルクによる締め付け管理が確実に行えます。
通常のレンチでは、締め付け不足による緩みや、締め過ぎによる破損、あるいは締め付けの個人差によるばらつきが発生します。
私たちは規定トルクでシッカリとしたトルク管理を行う為、全てトルクレンチを使用し各部を組み込みます。
全てを規定トルクにそろえる。
とても重要なことなんです。
整備に伴い分解した再使用パーツのクリーニングアップ及びメンテナンス工程へと進みます。
クリーニングアップ及びメンテナンス後の画像です。
私たちは、全ての過程において徹底した機能性と美しさにこだわります。
本来そういう整備が基本と私たちは考えます。
整備に伴う再使用パーツのメンテナンスやクリーニングアップ。
特別な費用は必要ありません。
これがナカムラエンジニアリングが行うメンテナンスなんです。
メンテナンス及びクリーニングアップ済みのパーツを組込み後の画像です。
エアーツールなど一切使用せず、全てメカニックの綺麗な手と磨き上げられた工具によって行われます。
自動車工場で連想しがちな機械音など全くない。
このような環境のもと一切妥協なく完璧に仕上げられていくのです。
常にメンテナンスをご依頼頂いているフェラーリ 599GTB Fiorano。
各部、メンテナンス時に行わせて頂くクリーニングアップで非常にクリーンな状態が保たれています。
今回も分解時のみ可能な細部までのクリーニングアップを行い、メンテナンスで機能性を、クリーニングアップで美しさまで追求する、ナカムラエンジニアリングならではのメンテナンスを行い車両のコンディションを整えます。
フェラーリ 599GTB Fiorano エンジンマウントの交換工程開始です。
私たちナカムラエンジニアリングが行う丁寧な作業と、1セクションを確実にリセットさせ、また美しさをも追求するメンテナンスをご覧下さい。
使用許容限度を超過し、マウントラバーに亀裂が入り膨張している状態。
マウント交換を行う場合、エンジンマウントと関連するミッションマウントの同時交換がセオリー。
どちらか片方のみの交換では、車両のバランスが崩れ、交換したメリットよりデメリットの方が際立ちます。
ナカムラエンジニアリングでは常に1セクションを確実にリセットするメンテナンスメニューを作成します。
そのメニューを1セクションずつこなしていく事で、車両のコンディションを確実に整えます。
エンジンマウント R/H L/Hの交換工程へと進みます。
オーナーが大切にされている車両。
車両への乗り降りからメンテナンスに至るまで、細心の注意を払い独自のサービスをご提供させて頂いています。
分解中のエンジニアの手。
手がこんなに綺麗なのは、汚れたらすぐ洗う、という当たり前の習慣を日々欠かすことなく行っているからです。
爪の間に油が染みこんでいたり、作業服の袖口が汚れたままだったとすればオーナーは不安もいだかれる事でしょう。
私たちのサービスはそこから始まります。
車両より分離後のエンジン マウントの画像です。
走る・走らないに関係なく、マウントには常にエンジンの自重が掛かっています。
その為マウントラバーが劣化し、内部のシリコンオイルがショックフブソーバーとしての機能を全く果たせていない状態です。
ニューパーツの画像です。
画像右がニューパーツ。
画像左が装着されていたエンジンマウント。
左右で比較してみると一目瞭然。
この状態では、エンジン搭載位置が下がり車両のバランスが崩れ、599GTB Fiorano本来の乗り味が失われていると共に、車両の基本骨格であるフレームにエンジン振動がダイレクトに入力され、フレームにダメージを与えてしまいます。
車両の各部に装着されているマウント。
小さいながら非常に重要な役割を果たしているパーツの1つです。
エンジンマウントをトルクレンチで最終ロックします。
トルクレンチを使用する事により、規定トルクによる締め付け管理が確実に行えます。
通常のレンチでは、締め付け不足による緩みや、締め過ぎによる破損、あるいは締め付けの個人差によるばらつきが発生します。
私たちは規定トルクでシッカリとしたトルク管理を行う為、全てトルクレンチを使用し各部を組み込みます。
全てを規定トルクにそろえる。
とても重要なことなんです。
私たちのファクトリーでは、エアーツールなど一切使用しません。
全てメカニックの手と、磨き上げられた工具によって行います。
エアーツールなど一切使用せず、全てメカニックの綺麗な手と磨き上げられた工具によって行われます。
自動車工場で連想しがちな機械音など全くない。
このような環境のもと、一切妥協なく完璧に仕上げられていくのです。
個々にメンテナンス&クリーニングアップを施したパーツを組込み後の画像です。
私たちの行う整備は、単に不具合箇所の整備を行うだけではなく、手作業で何時間もかけて仕上げられるのです。
ナカムラエンジニアリングの整備は、クルマではなく芸術作品を生み出すという意識で日々作業に取り組んでいます。
オイルの交換工程へと進みます。
車両のオイルは、大きく分けて2種類に分別できます。
ひとつは、エンジンやミッション、デフなどの潤滑を目的としたオイル。
ふたつめは、ブレーキやクラッチ、F1マチック、パワーステアリングなどの油圧システムのオイル。
オイル交換の目安は、『性能が劣化したら…』と、言葉では簡単に言えますが、オーナーはオイル性能が劣化したという自覚症状を感じとることができないので難しいですね。
オイルの性能の劣化はゆっくりと進行するから分かりにくいものです。
オイルの性能劣化は、普通に使用しているだけでも時間の経過とともに劣化してしまいます。
空気と触れることで酸化してしまうのが主な理由。
高温になるとより酸化しやすくなります。
劣化したオイルのまま使用を続けると、エンジンやミッションなどを壊すことになります。
ちなみにスーパーGTなどのレースチームは、予選と決勝レースの間にもオイル交換をするほどオイル管理には気を遣っています。
潤滑系のオイル交換の目安として、使用期間また、使用許容限度が設定されています。
使用期間また、使用許容限度を1度でも超えたオイルは、本来の性能を発揮できずメカニカルを痛めてしまいます。
また、車両ポテンシャルに十二分に対応できるオイルをチョイスするノウハウも重要です。
私たちは、添加されている成分内容や粘度など、車両のモデル・使用する部位に適した厳選したオイルを使用し、より一層車両をベストなコンディションへと導きます。
オイルの管理は非常に大切なポイントですね。
私たちが厳選したフェラーリ 599GTB Fioranoに推奨するエンジンオイルを使用します。
ドレンボルトをスッキリ クリーニングアップ。
一度締め付けたガスケットの再使用は行いません。
クリーンな状態から規定トルクでロックします。
エンジン冷却水の交換工程へと進みます。
私たちが厳選したフェラーリ 599GTB Fioranoに推奨するエンジン冷却水を使用します。
【エンジン冷却水の豆知識】
エンジン冷却水は、エンジンオイルと同様、重要な役割を果たす液体です。
主成分はエチレングリコールという化合物と水で構成されています。
高温なエンジンを常に冷却する役割を果たしています。
また、ラジエーターやエンジンブロックで使用される構成パーツに錆が発生しない様にする役目や、消泡性能などなど…もかね合わせています。
エンジン稼動時には、常に高温にさらされる為、エンジン冷却水も劣化します。
エンジン冷却水には、さまざまな化合物が含まれています。
エンジンオイル同様に長期使用せず、1年に1回、酷使されたエンジン冷却水を交換することにより、本来の性能を発揮させ、エンジンを守ります。
ブレーキオイルの交換工程へと進みます。
定期交換時期に近付いたブレーキオイル。
ブレーキオイル交換前に、ブレーキオイルリザーバータンク アウターケース及びリザーバータンク内部のクリーニングアップを行います。
リザーバータンク アウターケース及び内部をスッキリ クリーニングアップ。
クリーンな状態からブレーキオイルの交換を行います。
ブレーキオイルを専用機器で交換していきます。
ブレーキオイルに至っても、私たちが厳選したフェラーリ 599GTB Fioranoのブレーキシステムに推奨するオイルを使用します。
【ブレーキオイルの豆知識】
ブレーキオイルの交換時期は、オイルの色などでも簡単な判断はできますが、交換基準はあくまで使用期間、水分吸収量、劣化で判断します。
サーキット走行後は、ブレーキに与える熱量が非常に大きい為、熱によるブレーキオイルの膨張などが繰り返され劣化が急激に進みます。
ブレーキオイルは吸湿性が高く、大気中の水分を吸収する為、期間の経過と共にブレーキオイル内の水分量が多くなり、沸点が下がってしまいます。
そのまま使用し続けると、ハードブレーキを繰り返したときにブレーキオイルが沸騰し気泡が発生し、踏力によって発生した圧力は、気泡を圧縮するだけで制動力を発生させることができず、ブレーキが効かなくなります。
これをペーパーロック現象と言い、大変危険な現象の一つです。
ハードブレーキはしないから…と思うオーナーも多いでしょうが、これだけでは無く色々な不具合を発生させます。
ブレーキオイルの水分吸収量が多くなると、キャリパーピストンに錆が発生し、ピストン固着やブレーキの引きずり、片効き等々を引き起こします。
通常のストリートでの使用、また乗らなくても1年毎の交換が必要です。
リザーバータンクの外部、更に内部までクリーンな状態からブレーキオイルを交換。
新油はこのように透明なブレーキオイルです。
油脂類の交換に伴い分解したパーツ1つ1つを独自のクオリティーで仕上げます。
ナカムラエンジニアリングでは、重整備であれ、オイル交換であれ、分解したパーツを1点1点クリーニングアップし組み込んでいきます。
この一連の工程が、ナカムラエンジニアリングが行うオイル交換の流れです。
機能性と美しさの追及。
ナカムラエンジニアリングが行うメンテナンスの品質です。
他の油脂類も存在しますが、全てのメンテナンスをご依頼頂いているフェラーリ 599GTB Fiorano。
全てデータ管理をさせて頂いています。
他の油脂類は前回のチェック時に交換していますので、今回交換の必要はありません。
フェラーリ傾向的不具合の代表的なポイントの1つ、インテリアの樹脂パーツ溶解のメンテナンス工程へと進みます。
トランクオープナースイッチ及びフューエルリッドスイッチのみ溶解が起こっています。
他の樹脂パーツは全く溶解が無く、問題がない状態。
ニューパーツが安価なので、トランクオープナースイッチ及びフューエルリッドスイッチの交換を行います。
内部のスイッチ機能がよく不具合を起こすパーツですので、今後のことを考えると現品でのリペアよりニューパーツへと交換する方が得策と判断し、メンテナンスメニューを組み立てさせて頂きました。
樹脂パーツを組上げる上での細かな微調整。
担当メカニックが気持ちを込めて丁寧に組み上げます。
最善のメンテナンスメニューをご提案します。
フェラーリ 599GTB Fiorano サスペンションシステム ステアリングシステム、またブレーキシステム等のクリーニングアップ工程へと進みます。
私たちが定期点検時に行う、フェンダー内部のクリーニングアップ。
細部まで徹底して行っていきます。
フロントフェンダー内部画像です。
常にメンテナンスをご依頼頂いているフェラーリ 599GTB Fiorano。
非常にクリーンな状態が保たれています。
今回もクリーニングアップを行いコンディションを整えます。
同じくリヤフェンダー内部画像です。
クリーニングアップ工程を行っていきます。
クリーニングアップ工程後のフロントフェンダー内部の画像です。
定期点検に伴うクリーニングアップ。
ナカムラエンジニアリングクオリティーの特徴の1つです。
細部までクリーンな状態に仕上げます。
リヤフェンダー内部クリーニングアップ工程後の画像です。
美しさの追及。
クリーニングアップの特別な費用は必要ありません。
ナカムラエンジニアリングが行う、定期点検の特徴の1つです。
定期点検に伴い、取外したホイールのクリーニングアップを行います。
ブレーキダストなどの汚れが付着してしまっているホイール。
4輪全てクリーニングアップを行っていきます。
ホイール クリーニングアップ後の画像です。
プロのレースチームでもホイールの磨きは重要な仕事の1つです。
タイヤの状態やホイールの変形、キズやキレツ、そしてホイールナットの座面などもチェックします。
ワークスチームでも、メカニックの重要な仕事のひとつなんです。
定期点検に伴い脱着したパーツ1つ1つを独自のクオリティーで仕上げます。
フェラーリ 599GTB Fiorano 車両底、フロア部分シャシー クリーニングアップ工程後の画像です。
ナカムラエンジニアリングでは、定期点検に伴い分解したフロア部分シャシーのクリーニングアップも実施し、機能美を追求するメンテナンスを行います。
私たちが行う整備は、通常見えない箇所の美しさとクオリティーを重要視します。
最善を尽くすメンテナンスをご提供します。
定期点検に伴い分解したアンダーカウルのメンテナンス及びクリーニングアップ工程へと進みます。
ナカムラエンジニアリングでは、定期点検に伴い分解したパーツを1点1点メンテナンス及びクリーニングアップを行い組み込んでいきます。
メンテナンス及びクリーニングアップ工程を行っていきます。
メンテナンス及びクリーニングアップ工程後のアンダーカウルの画像です。
私たちは全ての素材を熟知し分解パーツに最良のメンテナンス及びクリーニングアップを施します。
【アンダーカウル等、樹脂素材に適したメンテナンス】
まず、水洗いで細部まで綺麗に汚れを取り除きます。
ここからがメンテナンス工程になります。
PP及びABS樹脂ともに耐薬品性に優れており、よっぽど変な薬品を使用しない限り、変質しない特性を持っています。
使用する可能性のあるIPAやエタノールも問題なし。
ガソリン・灯油などに関しては影響がありますが浸して放置しなければまず問題は出ません。
危険なのはエーテル系、ケトン系、エステル系などの薬品で、芳香族ベンゼン・キシレン・トルエンは石油系と同じで影響はあるものの常温で短時間なら耐えうる性能を持っています。
アルカリ系の耐性に関しても良好です。
樹脂パーツが劣化する一番の要因は・・・紫外線の吸収による劣化ですが、これは避けきれない問題です。
紫外線透過する製品ではなくコーティング剤が紫外線を吸収する溶剤が最適です。
大抵のケミカルに関して耐性があるため何を使っても大丈夫というニュアンスで書きましたが、僕が書いた中で「短期間なら問題ない」としたものがあります。
石油系です。
石油系の製品は非常に多く、本当の意味で石油系を全く含まないものはないのかもしれませんが、少なくとも「石油のにおい」が分かる製品に関しては避けた方がいい溶剤です。
熱可塑性樹脂自体が石油系の製品でもありますので、長期にさらされると吸って膨潤や白化することがあるからです。この性質は高温ほど起きやすく、エンジンやエンジンルームの高温になる箇所には絶対にNG。
その影響は決して無視できません。
私たちは、全ての素材を熟知した上で、分解パーツの適切なメンテナンス及びクリーニングアップを行います。
メンテナンス及びクリーニングアップ済みのアンダーカウルをクリーンなシャシーに組み込み工程完了後の画像です。
基本装着位置の見直しも図り、1つ1つ丁寧に組み込みます。
点検をご依頼頂いた車両全てに実施させて頂く。
私たちは、全ての過程において徹底した精度と美しさにこだわります。
本来そういう整備が基本と私たちは考えます。
機能性と精度、美しさまでの追及。
これらの工程を終えて初めて、フロアーカウルが装着されるのです。
私たちが行わせて頂く点検の基本方針です。
タイヤへの窒素ガスの充填。
私たちナカムラエンジニアリングではタイヤに窒素ガスの充填をお勧めしています。
【窒素ガスの豆知識】
窒素ガスは、ジェット機やF1また、レーシングカーのタイヤに純粋な窒素ガスを充填したタイヤが使われています。
窒素ガスをロードカーに入れた場合、色々な有効な効果が発生します。
多々有る有効な効果の中でも下記の事を重んじ窒素ガスをお奨めしています。
窒素ガスへと交換する事により、タイヤ温度が上昇しても、タイヤ内圧の上昇が非常に少ない効果をもたらします。
結果、高速コーナーで安定した操舵性を得る事が可能となります。
また、タイヤとホイール間にエアーが充填されていると、10ccの水分が混入する為、ホイール内部にサビが発生する原因となります。
このサビの発生を防ぐ為にも使用します。
全ての整備&メンテナンス完了のフェラーリ 599GTB Fiorano。
最終チェック及びセットアップ工程へと進みます。
Ferrari 純正テスターSD3で、整備&メンテナンスに伴うECUのセットアップ。
まず、以前の車両セットをセットダウン。
続いて整備&メンテナンス後の車両に合わせセットアップを行います。
この工程が仕上がりを大きく左右します。
最終セットアップを行っていきます。
Ferrari 純正車両診断テスター SD3で、599GTB Fioranoの基本原理や構造を熟知したエンジニアが独自のセットアップを実施。
フェラーリ 599GTB Fioranoのポテンシャルを余す事無く引き出します。
最終の詰めです。
このプロセスが重要です。
最終チェック及びセットアップも終了。
最終クリーニングアップ実施後のフェラーリ F599GTB Fioranoのエンジン及びエンジンルームです。
1つ1つ独自のクオリティーで仕上げたパーツを組み込んだエンジンは、非常に綺麗ですね。
ご入庫時のエンジンと比べると、機能性は当然のこと、見た目にも非常に綺麗に仕上がりました。
ナカムラエンジニアリングでは、このような整備を行わせて頂いております。
問われるのはリペア技能だけではないと思います。
メンテナンスに対する品質へのこだわり、テクニック、センスなど、すべての要素が高次元でなければなりません。
各部のクリーニングアップや、精度を取り戻すメンテナンス等、特別な費用は必要ありません。
機能性と見た目が大切なフェラーリやランボルギーニには、それ相応の対応が必要と私たちは考えます。
私たちは、全ての過程において本来のポテンシャルを発揮させるメンテナンスを行い、また仕上がりの美しさにもこだわります。
私たちが行わせて頂く整備の基本方針です。
私たちは、大人の趣味をサポートするメンテナンス ファクトリーです。
エクステリア、インテリアの最終仕上げも、メンテナンス同様こだわります。
ナカムラエンジニアリングが行う、綿密な定期点検 終了のフェラーリ 599GTB Fiorano。
実施した全てのリペア及びメンテナンス中の分解写真、また新旧のパーツ画像。
全ての点検及び整備工程を担当エンジニアが撮影しています。
詳細な写真 314枚(DVD-R 1枚に落としてあります)及び、今回のメンテナンス内容また、今後のメンテナンスメニューも分かり易く作成していますので、車両と一緒にお渡しします。
いつもメンテナンス御依頼有り難う御座います。
今後とも末永い御付き合いの程、宜しくお願い致します。
ナカムラエンジニアリングの行う整備は、「正しく為されしもの、細やかなれどもすべて尊し」
ナカムラエンジニアリングの企業哲学です。