ウェブサイトへの掲載を了承頂きましたので、随時画像の方をアップさせて頂きます。
今回、フェラーリ F360 スパイダー メンテナンスご依頼誠に有り難う御座います。
弊社4t積載車が、お引取りさせて頂きましたフェラーリ F360 スパイダーを積んでファクトリーに戻って参りました。
只今よりご入庫時のエクステリア&インテリアの傷などのチェックに入らせて頂きます。
ご期待にお答えする各部のチェック及びメンテナンスを実施させて頂きますので、宜しくお願い申し上げます。
フェラーリ F360 スパイダー チェック開始準備の為、リフトセクションへと…
チェック開始です。
Ferrari純正車輌診断テスター SD2を、フェラーリ F360 スパイダー コントロールユニットに接続。
ECUと交信開始です。
Errorコードのみのチェックではなく、各部の作動状況や出力波形に至るまで、SD2で出来うる全てのエレクトロニクス関連のチェック。
現状の車輌の状態を詳細に把握します。
ただ、コントロールメインユニットが車輌全てを網羅している訳ではありません。
SD2でモニタリングしても、ERRORコードが入力されない部分も多々存在します。
ボデープロテクターの装着。
Ferrari純正 車両診断テスターSD2で取得した各部のデータ。
現状のF360 スパイダー 車輌全体のエレクトロニクスパーツの作動状況。
また、メカニカルの作動また、セット状況。
各部のデータを取得。
最新のFerrariアップデートデータとの比較も行います。
現状の電子制御部位データを全て詳細に把握します。
SD2で取得したデータは、あくまでもデータとし受け止めます。
データ全てを鵜呑みにせず、基本作動が適正値内で確実に作動しているかを、専用機器を使用し単体点検を実施。
更に奥深くまで、独自のチェックを進めます。
エレクトロニクス関連ポイント。
大きく分別すると下記の3項目が代表的な項目です。
1 入力: 電子的・機械的なセンサー(または変換器)で、温度、圧力、電磁場等の物理量をシステムの外部から取得して、電流信号や電圧信号に変換するあらゆるチェック。
2 信号処理回路: 組み合わされた電子素子により信号を操作し、解釈したり、変換したりする個所のチェック。
3 出力: アクチュエータや他の素子(変換器も含む)により、電流・電圧信号を車輌システムにとって有用な形態に再変換されているかなどのチェック。
この3項目から更に分別し、独自の項目別にチェックします。
TipoF131Bのメカニカルチェック。
F360 モデナの心臓部は、3.6L V8気筒40バルブ。
355譲りの1気筒5バルブは、バルブリフト量が少なく高回転化が可能になるTipoF131B。
TipoF131Bの5バルブは、燃焼室の形状が偏平で表面積の広い多球状になる為、熱損失が大きくなり、燃焼効率が良くないなどの問題点も有り。
F430では、4バルブに変更されています。
高回転化すると低 中速トルクが痩せる為、それを回避する様々な可変機構が加えられピークパワーは、400PSに。
パワーユニット内部はシリンダーブロックとヘッド、サンプに軽合金、コンロッドにチタン、ピストンに鋳造アルミニウムを採用し、圧縮比も11.0:1 にまで高められたTipoF131B型。
マネージメントシステムは ボッシュ製モトロニック7.3までアップ。
TipoF131B 型パワーユニット、モトロニックM7.3の基本原理や構造を熟知したエンジニアが細部までチェックします。
近年の車輌は、エアロダイナミクスが非常に進んでいます。
たとえば、車輌下部のアンダーカウル。
ベンチュリートンネルにダウンフォースの多くを獲得するグランドエフェクト・カーとして設計され、エアロダイナミクスをさらに追求。
ベルヌーイの定理により、ベンチュリーの流速が速くなり空気圧が大きく下がり、下向きの揚力を発生させるダウンフォースを作り出します。
車輌下部全面にアンダーカウルが装備されています。
ダウンフォースを得る反面、オイル漏れ等発生しても中々オーナーには判りづらい部分です。
ダウンフォースを作り出すフロアーカウル現状の画像。
フロアカウルにヒットした痕跡が見られます。
衝撃で破損してしまっています。
この状態では、折角ダウンフォース効果を発揮する設計が、かえってドラッグ(乱気流)を発生させてしまいます。
全て現品修復可能と判断。
メンテナンスメニューでご提案させて頂きます。
独自の項目毎 車輌チェック。
年数的、指定交換パーツ。
走行距離的、指定交換パーツ。
フェラーリ F360 スパイダーの傾向的不具合発生ポイントのチェック。
また車輌のコンディションを整える為の独自のチェックへと。
指定交換パーツの中には、色々な素材のパーツが有ります。
代表的な素材の指定交換パーツの一部。
1 ラバーパーツなどは、光やオゾンによる酸化で弾性が失われ、亀裂や溶解が、ある程度の年数で起こってしまいます。
2 金属製パーツでは、継続的に、また繰り返し車輌より受ける衝撃や、常に動いている作動パーツに金属材料としての強度が低下し、疲労が発生してしまうパーツ。
3 金属だけではなく樹脂パーツやカーボンパーツでも劣化は発生します。
指定交換に列記されているパーツでも、必ず交換しないといけない訳ではありません。
素材や構造を知り尽くしたエンジニアが、的確にチェックし判断します。
車輌はさまざまなパーツや機構で構成されていますね。
メカニカルまた、エレクトロニクス ボディー構成などなど…
書ききれない複雑な機構を組み合わせ、1台の車輌として構築されています。
車輌毎に傾向的不具合も存在し、指定交換が促されているパーツも存在します。
車輌の使用状況や用途、保管状態で車輌のコンディションは千差万別です。
また、これまで車輌がどの様な考え方でチェックされてきていたか、どのような工法でリペア&メンテナンスを受けてきたか?
壊れた箇所のリペアだけではなく、車輌のコンディションを整えていくというメンテナンスが的確に行われてきた車両か否か?
色々な状況で、リペア、メンテナンスポイントが違ってきます。
状況によって、パーツ寿命が長くもなりまた短くもなります。
1から独自の思想また目線で、的確なチェックを行います。
オイルの漏れ。
フロアカウルが装着されている為、中々オーナーは気づかないポイント。
オーナーが通常目にする事の無い部分に不具合が発生している場合が多いのは事実です。
オーナーが分からないうちに不具合が進行し、他のパーツに悪影響を及ぼしてしまっている場合が多々あります。
定期チェックで早期に発見し、確実なリペアを行うことで多大なダメージを回避することが可能です。
タイミングベルトケース内部からのオイル漏れ。
タイミングベルトの指定交換時期は、モデルに関わらず手厚く保管されている車輌でも、3年もしくは2万キロどちらか先に達した時点で交換が必須。
(たとえば3年で0kmの走行でも交換。また6ヶ月で2万キロの走行でもその時点で交換。)
しかしこのような状況の場合、早期のリペアが必須です。
漏れ出したオイルがタイミングベルトに付着し、ベルト本来の強度が奪われバルブクラッシュを引き起こします。
漏れ出したオイルが、エキゾーストマニホールドにも付着。
ガソリンは引火性が強く、オイルは着火性が強い油脂です。
オイル漏れやグリス漏れはエキゾーストマニホールド等、高温な箇所に付着すると発火。
車輌火災に至り人命に関わる非常に危険なポイント。
早期の対応が必須です。
多数の部位からのオイル漏れ。
オイル漏れ発生個所の中には、色々な素材のパーツが有ります。
代表的なガスケットや、ラバー素材パーツ。
ラバーパーツなどは、光やオゾンによる酸化で弾性が失われ、ある程度の年数で亀裂や溶解が起こります。
また特にパワーユニットやパワートレイン関連パーツは、熱による弾性不良また、回転部分の磨耗(エンジンを長期間始動しない車輌は、形成変化を起こします。)などもオイル漏れを発生させてしまいます。
また、構成金属パーツ類では、金属を構成する個々の原子そのものが膨張して、格子間隔が大きくなりその為、弾性変形を生じパーツ接合面に歪が発生し、オイル漏れを発生させている場合も多々見受けられます。
なぜオイル漏れが発生してしまったか?
漏れを引き起こしている主原因は?
これらの要因を特定し、ピンポイントで確実なリペア工法を確定します。
このプロセスが非常に重要です。
漏れ出したオイルが、周りの問題の無いパーツにまで付着している状態。
この状態では漏れ出したオイルが他の問題の無いパーツまで攻撃し悪影響を及ぼし始めます。
分かりやすく言うと、輪ゴムにオイルを付けると、数日でゴムの弾力性が無くなり伸ばすと直に切れてしまいます。
これと同じ事が車輌に生じます。
早期にメンテナンスする事で、2次的トラブルの誘発を防ぐ事が可能です。
フロント / リヤ サスペンションシステム。
各セクション毎に測定。
経年劣化により使用許容範囲を超えたパーツが見受けられます。
使用許容範囲を超えた状態では、フェラーリ本来のシャープなハンドリングが味わえず、ダブルウィッシュボーンのデメリットばかりが大きくなり、ダルな動きをします。
また、使用許容範囲を超え使用し続けると、ボデー全体に振動が直接入力され、常にの衝撃でボデーまた、フレームのねじれや結合部の破損など、車輌の基本骨格へ致命的なダメージを与えます。
各マウント。
エンジンマウント&ミッションマウントが、使用許容範囲を超えてしまっています。
交換するか否かは、厳密な測定また、ドライバビリティーで判断します。
パワーユニット、パワートレインといった機関内部では、部品が回転する事でさまざまな振動が発生します。
その為、こうした機関とフレームとの間にショックアブソーバーのような働きをするマウントを設け、車輌に振動が直接伝わりダメージを与えない働きをするのが、エンジンマウント&ミッションマウントの役割です。
また、特にミッドの場合、パワーユニット&パワートレインが左右に動くことで車輌の動きがピーキーにもなります。
ウォーターサブタンク内部のエンジン冷却水が空の状態。
この状態では、オーバーヒートを引き起こしパワーユニットに多大なダメージを与えてしまいます。
リークポイントのトラブルシューティングを行い、ピンポイントで不具合箇所を特定します。
ブレーキディスクパッド。
ブレーキディスクパッドは、残量だけでなく、劣化の見極めも重要です。
ディスクパッドは、10〜20程度の複数の複合材料で成型されています。
パッド複合材料の経年劣化も進みます。
劣化が進むと本来の制動能力が著しく低下するだけではなく、剥離し危険な場合すらあります。
ブレーキディスクローターの偏磨耗。
タイヤの状態。
トレッドに亀裂が入りバーストの危険性があります。
タイヤ交換には色々なポイントがあります。
単に残り溝が1.6mmに達したスリップサインに近づいた状態。
溝が残っていても長年の装着で硬化し、ひび割れてきた状態。
ただ、タイヤ本来のパフォーマンスを発揮させるには、タイヤによって異なりますが、3年〜5年でタイヤ交換時期の1つの目安といえます。
3年〜5年程度でタイヤのゴムが劣化しコンパウンドが硬くなり、本来のパフォーマンスを発揮出来なくなります。
車輌全体を項目毎にチェックし、問題の所在を的確にピックアップします。
全てのチェック終了後、客観的ではなく主観的に見た、車輌を向上させる為のより良きメンテナンスメニューを組み立てます。
全てのチェックが終了したフェラーリ F360 スパイダー。
確実に現状の車輌の状態を把握し切らせて頂きました。
内容をまとめ、現状の車輌の状態を分かり易く明記し送付させて頂いた上、御連絡させて頂きます。
お打ち合わせさせて頂き決定しました今回のメンテナンスメニュー。
パーツ入荷次第、実作業に入らせて頂きますので宜しくお願い致します。
フェラーリ F360 スパイダー リペア&メンテナンス開始準備の為、リフトセクションへと…
ボデープロテクターの装着。
リペア&メンテナンス開始です。
クリスタルの様な繊細なインテリアの分解前に、クリーニングアップを行います。
通常隠れた場所には、塵や埃、またジュース等こぼれた染み等が隠れています。
そのままでは、塵や埃の汚れ、ジュースの染み等で繊細なインテリアを汚してしまいます。
まず、コックピットの塵や埃、染み等のクリーニングアップを行っていきます。
コックピット クリーニングアップ後の画像。
細部までスッキリ クリーンに。
クリーンな状態から、クリスタルの様な繊細なインテリアを丁寧に分解します。
独自のコックピット プロテクターを装着。
一切の汚れの付着を完璧にシャットアウトします。
各モデル、部分毎に完備しているプロテクター。
F360 モデナと、F360 チャレンジストラダーレでも変更します。
これは、内装の素地の違いからです。
車輌に1番ベストなプロテクターを装備します。
私たちの車輌に対するこだわりは、このようなポイントから始まります。
TipoF131B パワーユニット リペア&メンテナンス開始です。
現状のパワーユニット フロントからの画像です。
リペアポイント分解前に、パワーユニットやパワートレインなどに付着している細かな砂や塵を、一度全てクリーニングアップします。
これは、作業中に砂や塵がパーツ内部へ混入することを避ける為。
また、分解するボルト、ナットetc.再使用パーツ保護の為に行います。
また、見た目にも汚れが落ちスッキリ クリーンな状態を取り戻します。
パワーユニット後方からの現状の画像です。
通常オーナーが目にする事のない部分には汚れが蓄積しています。
汚れたバルブカバーの結晶塗装。
独自のクリーニングアップ工法でクリーンな状態を取り戻します。
ボルト、ナット1本までクリーンな状態を取り戻していきます。
パワートレイン現状の画像。
エンジンルーム フレーム現状の画像。
隅々までクリーンな状態を取り戻していきます。
パワーユニット ロアーセクションからの画像。
こちらもまずオーナーは目にする事のない部分です。
車輌の価値観を理解し、見える部分は勿論の事、通常見えない箇所のクリーニングアップを非常に重要視します。
リペア&メンテナンス前に、独自のクリーニングアップ方法で一掃し、クリーンな状態を取り戻します。
変化振りを…乞うご期待。
クリーニングアップ終了のTipoF131B パワーユニット。
クリーニングアップ前と同じ順番でご紹介させて頂きます。
フロントからの画像です。
クリーニングアップ後のパワーユニット後方からの画像です。
バルブカバー結晶塗装クリーニングアップ後の画像です。
独自のクリーニングアップ方法で、完璧なクリーニングアップを実施。
結晶塗装の隅々に付着していた汚れも細部までクリーニングアップ。
ボルト、ナット1本までクリーンに。
こだわったクリーニングアップを行います。
クリーニングアップ後のパワートレインの画像。
私たちは、通常見えないポイントまで徹底したクリーニングアップを行います。
エンジンルームのフレームを隅々までクリーニングアップ。
きめ細やかなクリーニングアップを随所に施します。
パワーユニット ロアーセクション クリーニングアップ後の画像。
まずオーナーは目にする事のない部分を細部までクリーニングアップ。
車輌の価値観を理解し、見える部分は勿論の事、通常見えない箇所のクリーニングアップを非常に重要視します。
細部まで徹底したクリーニングアップを実施。
リペア&メンテナンス中、パーツ内部への砂や埃の混入を完全にシャットアウト。
また、クリーンな状態からリペアポイントを分解することで、ボルト、ナットまた、再使用パーツにダメージや、ストレスを与えません。
全ての部位に対しクリーンな状態から分解します。
これが私たちのリペア&メンテナンスに取り掛かる第一工程のクリーニングアップです。
私達メンテナンスする側も気持ち良くリペア&メンテナンスに掛かれます。
各部のクリーニングアップの特別な費用は必要ありません。
私たちのごく通常のメンテナンス工程の一貫だからです。
タイミングベルト交換に伴うバルブタイミングの測定。
ただ単にタイミングベルト交換のみの作業では、パワーユニット本来のポテンシャルは発揮されません。
バルブタイミングが数度ずれ、パワーロスしてしまっている車輌すら見受けられます。
タイミングベルト交換に伴い、各気筒毎 計算式によるバルブタイミングの測定が必須です。
タイミングベルト組み込み時には、独自の数値でバルブタイミングをセットし、高負荷高速回転領域で最高出力を向上させ、また低中速回転領域で低中速トルクも向上させます。
このプロセスが非常に重要です。
バルブタイミングとは?
簡単に言えば、ピストンの位置に対して、どのタイミングでIN&OUT側バルブを開け閉めするか、その位置を決定する事です。
エンジンは、ピストンの上下によって混合気を吸って排気ガスを吐き出しています。
ピストンが降りる時に吸気バルブを開けてやり、上がる時に吸気側を閉じて排気バルブを開ける工程の事です。
10000回転/分では、一秒間に80回もこの工程を繰り返します。
このスピードでは、混合気にも重さや粘度が発生し、蜂蜜の様な粘度と考えてもらっても良いでしょう。
ピストンが下がり粘度が発生している混合気が燃焼室に入ります。
ピストンは下がりきって圧縮工程に入りますが、やっと流れる勢いの混合気はシリンダーに自ら入ってくるので、吸気バルブを今閉めるのはもったいない、遅らせようというのが吸気側タイミング。
続いて、爆発燃焼エネルギーでピストンが下がりますが、まだ膨張エネルギーが残っている状態で、早く排気バルブを開けて排気を早く排出し、次の吸入時の為に負圧を発生させ、混合気を吸い込むようにするのが排気側タイミング。
簡単に書きましたが、これら一連の工程のタイミングを変化させる事で、よりスムーズに吸入・排気させ、なおかつ爆発工程でのパワーを限りなく使い切る。
これが独自のバルブタイミングになる訳です。
細部までクリーンな状態からリペア&メンテナンス工程を進めていきます。
クリーンな状態から作業を行う事で、ボルト、ナットまた、再使用パーツにダメージを与える事の無いリペア&メンテナンスが行えます。
再使用パーツの保護と美しさを両立させるメンテナンスを行います。
オイルシールの交換。
パワーユニット側オイルシール装着部分のクリーニングアップ&メンテナンスを行っていきます。
クリーニングアップ&メンテナンス後の画像です。
クリーンな状態から、独自のチェックポイントを測定。
各部の精度計測を行い、誤差の発生している部分を私たち独自の厳密な数値に復元。
この積み重ねが、独自の高精度の構造体に仕上げます。
メンテナンス後のパワーユニットに、Ferrari専用SST(専用工具)を使用し、丁寧にオイルシールを組込み。
確実なメンテナンスを行い組み込む事で、同じ箇所を何度もリペアする事無く、確実に次のメニューへとステップアップできるメンテナンスを行います。
シリンダーヘッド 締結面 現状の画像。
更にパワーユニット内部のクリーニングアップを行っていきます。
クリーンな状態から、私たちが独自に設定している厳密な数値に適合しているか否かを、全て測定チェックします。
独自の数値に適合しない場合、専用機器で加工修正を行っていきます。
クリーニングアップ&メンテナンス開始です。
クリーニングアップ&メンテナンス後のシリンダーヘッドの画像です。
クリーンな状態から、チェック&メンテナンス。
項目毎に回転部分、接合部分、軸受けetc.の加工修正を行い、精度を確実に取り戻すメンテナンスを実施。
独自に設定している厳密な数値に修正。
高次元の構造体に仕上げます。
カムシャフトギヤ現状の画像です。
各ギヤが錆で侵食されている状態。
錆の発生で、タイミングベルトが紙やすりで削られる作用が発生しています。
その為タイミングベルトが攻撃され、指定交換時期までタイミングベルトがもたない状態。
錆は、腐食生成物です。
少しでも残っていればその部分から錆は加速度的に侵攻します。
完璧に錆を除去し、再発を完全にシャットアウトしていきます。
クリーニングアップ&メンテナンスを行っていきます。
クリーニングアップ&メンテナンス後のカムシャフトギヤの画像です。
1つ1つのパーツを確実にリセットします。
これでタイミングベルトを攻撃する脅威もなくなり、キッチリとしたバルブタイミングのセットアップが可能になりました。
また、ギヤを錆させていた主原因ポイントも根本からリペア。
このようなメンテナンスの積み重ねで、より高いパフォーマンスを引き出します。
再使用パーツを、独自のクオリティーで格段に向上させ、より高い精度の構造体に仕上げます。
また、徹底した美しさにもこだわります。
リペアに伴い分解した再使用パーツのメンテナンス&クリーニングアップを行います。
問題の無い再使用パーツを独自のクオリティーで仕上げます。
クランクプーリー現状の画像。
メンテナンス&クリーニングアップを行います。
クランクプーリー メンテナンス&クリーニングアップ後の画像。
リブベルト装着部分メンテナンス後の状態。
スッキリ クリーンな状態。
装着するリブベルトにダメージを与えません。
回転部分、接合部分、軸受けetc.部分のメンテナンスも完了。
単体で細部まで完璧なメンテナンス&クリーニングアップを実施。
画像右がタイミングベルトのニューパーツ。
画像左が使用許容範囲を超過したタイミングベルト。
タイミングベルトの指定交換時期は、モデルに関わらず手厚く保管されている車輌でも3年 (3年で0kmの走行でも交換)
また3年経過しなくても、前回の交換から2万キロ走行した場合。
どちらか先に達した時点で交換が必須です。
ただし、油脂の漏れや他の諸問題がおこっている場合は別です。
画像左が使用許容範囲を超過したタイミングベルト。
劣化が促進し非常に危険な状態。
画像右がニューパーツ。
私たちは、純正の新品であっても長期に在庫されていたタイミングベルトは使用しません。
また、低価格のOEMパーツも使用しません。
私たちは、パーツ管理の行き届いたタイミングベルトのみ使用します。
画像左が、装着されていたタイミングベルトテンショナーベアリング。
画像右が、ナカムラエンジニアリング オリジナル タイミングベルトテンショナーベアリング。
画像左の装着されていたベアリングのアウターケースに発生している錆。
また、ベアリングシールも劣化し、内部のグリス漏れが発生しています。
このような状態では、タイミングベルトの寿命を縮めてしまいます。
ロックしてしまうと、タイミングベルトに急激に負担が掛かり、最悪、バルブクラッシュを引き起こしてしまいます。
近年、安いOEMが色々と出ていますが、粗悪なものも多数有ります。
逆に良いものも有りますが、粗悪なパーツと良質なパーツの見極めが非常に重要ですね。
ナカムラエンジニアリング オリジナル テンショナーベアリングset。
オリジナルで製作しているタイミングベルトテンショナーベアリングは、アウターケースは無垢材より削り出し製作。
錆の発生を完全にシャットアウトする亜鉛メッキ処理を施工。
ベアリング本体には、国産最高級ベアリング NTN製のベアリングを使用。
国産最高級ベアリングを使用する事により、回転負荷の著しい軽減が可能。
タイミングベルトへの負担を最小限に抑えます。
オリジナルのタイミングベルトテンショナーベアリングを使用する事により、エンジン回転も非常にスムーズになり、タイミングベルトへの負担も著しく軽減。
全ての問題を完全にクリアした、オリジナルのタイミングベルト テンショナーベアリングです。
ナカムラエンジニアリング タイミングベルトテンショナーベアリングset&油圧テンショナー。
アップデートパーツを使用し諸問題を完全にリセットします。
ボルト&ナットのロック。
トルクレンチで確実に規定トルクでロックします。
トルクレンチを使用する事により、規定トルクによる締め付け管理が確実に行えます。
通常のレンチでは、締め付け不足による緩みや、締め過ぎによる破損、あるいは締め付けの個人差によるばらつきが発生します。
これを防ぎ、規定トルクでシッカリとしたトルク管理を行う為、全てトルクレンチを使用し各部を組み込んでいきます。
他の部位も同様です。
ボルトやナットの締め付けトルクは材質や処理の方法また、長さ等々でISO規格が設けられているほど重要なポイント。
私たちのファクトリーでは、エアーツールなど一切使用しません。
全てメカニックの手と、磨き上げられた工具によって行います。
全ての下準備が整ったパワーユニットに、個々のパーツ精度を確実に取り戻したパーツを、独自のノウハウを盛り込み組み込み。
1台1台手作業で、どれだけ効率的に動力性能を発揮できるかにこだわり組上げます。
機能性や、精度を完璧に仕上げたパワーユニット。
また、徹底して美しい仕上がりを追求します。
バルブタイミングのセットアップ。
独自のノウハウを盛り込み、バルブタイミングをセットアップします。
バルブタイミングを変更すると、エンジンの特性を変えることが出来ます。
同一カム角であれば、バルタイを変化させても、バルブを開く時間は同じです。
その時間を、どのタイミングで作動させるかをセットアップする訳です。
独自のバルブタイミングのセットアップでのメリットは、アイドリング領域と軽負荷領域でオーバーラップ量を小さくし、インテーク側の燃焼ガス吹き返しを減少させます。
これにより、アイドル域での回転数を安定させ、燃料消費率を向上させる。また、軽負荷領域ではエンジンの安定性を確保する。
中負荷領域では、オーバーラップ量を大きくし、燃焼温度を下げ、排出ガス中のNOxを低減させる。また、未燃焼ガスを再燃焼させ、HCも低減させる。
高負荷低中速回転領域では、吸気バルブの閉じるタイミングを早くし、低中速トルクを向上させる。
高負荷高速回転領域では、吸気バルブの閉じるタイミングを遅くし、最高出力を向上させる。
低温時は、オーバーラップ量を最小とし、吸気側への燃焼ガス吹き返しを防ぎます。これにより、燃料消費率を向上させながら、ファースト・アイドル回転数を安定させる。
エンジン始動時、およびエンジン停止時オーバーラップ量を最小とし、吸気側への燃焼ガス吹き返しを防ぎます。これにより、始動性を向上させます。
可変バルブ・タイミング機構は大変複雑な作動をします。
そのセッティングについては、膨大なデータの中から各気筒毎、計算式により独自の数値へセットアップしポテンシャルを引き出します。
安易なノウハウでのセットは、メリットよりデメリットばかりが大きくなり、パワーユニットにダメージを与えてしまったり、即エンジンブローへと直結します。
リペア&メンテナンスに伴い分解した構成パーツ 現状の画像。
1つ1つ、単品のクリーニングアップ&メンテナンスを行っていきます。
クリーンな状態から、私たちが独自に設定している厳密な数値に適合しているか否かを、全て測定チェックします。
独自の数値に適合しない場合、専用機器で加工修正を行っていきます。
クリーニングアップ&メンテナンス後の画像です。
クリーンな状態から各部をチェック&メンテナンス。
項目毎に加工修正を行い、精度を確実に取り戻すメンテナンスを実施。
独自に設定している厳密な数値に修正。
私たちのリペア工程は、分解した再使用パーツを独自のクオリティーで仕上げます。
機能性、また美しさを徹底して追求するメンテナンスを行います。
バルブカバーを単品から更にメンテナンス&クリーニングアップしていきます。
独自の工法で更に結晶塗装の奥までクリーニングアップを行っていきます。
クリーニングアップを行い、分解時のチェック項目の1つでもあるパーツ精度を、個々に測定します。
1つ1つのパーツを、私たち独自の厳密な精度に加工修正していきます。
バルブカバー メンテナンス&クリーニングアップ後の画像です。
結晶塗装の隅々まで更にクリーンに仕上げます。
項目毎に回転部分、接合部分、軸受けetc.の加工修正を行い、精度を確実に取り戻すメンテナンスを実施。
独自に設定している厳密な数値に修正。
1つ1つの下準備を整えます。
私たちの行う作業工程は、どの部位においても効率化を求めず、こだわったメンテナンスをご提供します。
スパークプラグの交換。
画像上が、使用限度を超過したスパークプラグ。
画像下が、燃焼を更に促進させるため、蓄積したデータから選択したスパークプラグ。
フルインジェクション化に伴い、今では余り気を使わなくなったスパークプラグ。
3年以内、または走行2万キロを目安にパーツそのものを一新する事が必須。
スパークプラグは、点火プラグはシェル 碍子および中心導体(中心電極及びターミナル)で構成されています。
点火プラグは燃焼室を貫く形で配置される為、シリンダーで発生する圧縮圧力や熱が外部に漏れないような密閉構造を持ち合わせているパーツ。
モータースポーツの世界では、エンジンのセッティングに応じて適切なプラグ熱価を選択する事が必要になります。
点火プラグの電極と碍子脚部は、燃焼室の内部で大きな影響を受けています。
極と碍子脚部の焼け具合は、燃焼室内部の燃焼環境を直接示す目安となる為、点火プラグを取り外した際には電極と碍子脚部の焼け具合を目視する事で、 その点火プラグがそのエンジンのセッティングに対して適切か否かの判断を下す事が可能となり、セッティングに応じて選択し直す場合も有ります。
新品のプラグであっても、製造誤差などにより必ずしもギャップが全数一定に揃っているとは限りません。
エンジンの種類によっては、プラグの熱価などは全気筒同じであっても、気筒毎に異なる電極隙間を要求するものも存在する為、装着の前に電極隙間を測定して調整します。
電極隙間の測定及び調整後のスパークプラグ。
ニューパーツは、燃焼を更に促進させるため、蓄積したデータから選択したスパークプラグです。
組込みに備えます。
ダイレクトイグニッション現状の画像。
ダイレクトイグニッションのメンテナンス&クリーニングアップを行います。
ダイレクトイグニッションとは。
性能向上が限界に達していた従来のディストリビュータータイプの点火システムに代わって開発された、電気式の点火システムがダイレクトイグニッションシステム。
従来の点火システムは、ひとつの点火コイルで発生させた点火信号を、カムシャフトと直結したロータリースイッチで、各気筒の点火プラグに点火信号を分配するアナログなタイプでした。
機械的なロータリースイッチは、接点の磨耗や接触不良の発生、さらには接点間スパークの発生で電波ノイズの発生が避けられず、エンジンの高回転化に対応できない等の問題がありました。
ダイレクトイグニッションの最大の特徴として、プラグコードを必要とせず、電圧のロスを最小限に抑える事が可能。
機械式点火システムと比較して非常に燃焼効率が良く、より強大なトルクが得られ、燃費性能も高いダイレクトイグニッション。
センサーで点火時期を算出し、インジェクションもECUが包括制御を行う事で、全回転域において安定した点火と電カ供給が可能。
小型化された点火コイルを点火プラグのソケットに内蔵し、コントロールユニットから各気筒のダイレクトイグニッションに電気信号を送り、スパークプラグに安定した電カ供給を行うのがダイレクトイグニッションシステム。
メンテナンス&クリーニングアップを行います。
メンテナンス&クリーニングアップ後のダイレクトイグニッションの画像です。
イグニッションやハーネス等々に至るまで、丁寧にメンテナンス&クリーニングを実施。
ハーネス接続部分もリフレッシュを行い、パワーユニットへの供給電圧を復帰させます。
私たちのリペア&メンテナンス工程は、分解したパーツを1つ1つ独自のクオリティーで仕上げ組上げます。
アイドラプーリーのリペア&メンテナンス。
現状の画像です。
隠れた作動部分。
メンテナンス&クリーニングアップを行います。
メンテナンス&クリーニングアップ後の画像。
私たちは、通常見えないポイントまで独自のクオリティーで徹底したメンテナンス&クリーニングアップを行います。
下準備を整えニューパーツを組み込み。
メンテナンスでリアルでスムーズな動き、クリーニングアップで美しさも追求します。
どの部位においても効率化を求めず、こだわったメンテナンスをご提供します。
ウォーターポンプの現品フルオーバーホール開始です。
フルオーバーホール&リフレッシュ終了のウォーターポンプ。
項目毎に回転部分、接合部分、軸受けetc.の加工修正を行い、精度を確実に取り戻すメンテナンスを行いオーバーホール完了です。
機能性また、美観まで新品同様に仕上げます。
パワーユニット側ウォーターポンプ締結部分の画像。
ユニット等の構成パーツは、熱膨張と冷間時の収縮の連鎖が常に繰り返されます。
数年経過すると誤差も発生してきます。
分解時のチェック項目の1つでもあるパーツ精度を1つ1つ個々に測定。
単体から、私たち独自の厳密な精度に確実に加工修正していきます。
メンテナンス後の画像。
パワーユニット側、締結部分を厳密な数値に修正。
シール剤を塗らなくてもよい精度に仕上げます。
ウォーターポンプ組込みの下準備を整えます。
フルオーバーホール&リフレッシュ終了のウォーターポンプをパワーユニットに組込み。
機能性と美しさを追求したメンテナンスを行います。
リペアに伴い分解したタイミングベルトカバーを、単品からメンテナンス&クリーニングアップしていきます。
通常オーナーが目にする事のない部分には汚れが蓄積しています。
使用許容範囲を超過したタイミングベルトのラバー粉、また漏れ出していたオイルが、タイミングベルトの駆動と同じ形状で随所に付着しています。
ニューパーツに付着しない様、クリーニングアップを行います。
同時に、クリーンな状態からクラックチェック&メンテナンスも行っていきます。
タイミングベルトケース メンテナンス&クリーニングアップ後の画像です。
効率にとらわれる事なく、1つ1つのパーツを独自のクオリティーで仕上げます。
クリーンな状態で組み込みに備えます。
構成パーツ 一部 現状の画像です。
同様に単品からメンテナンス&クリーニングアップしていきます。
メンテナンス&クリーニングアップ後の画像。
全ての構成パーツを単品からメンテナンス&クリーニングアップを実施。
機能性また、美しさに徹底してこだわります。
全ての下準備が整ったパワーユニットに、独自のクオリティーで仕上げた個々のパーツを組み込み。
1台1台手作業で、どれだけ効率的に動力性能を発揮できるかにこだわり組上げます。
私たちが行うリペア&メンテナンスは、クルマではなく芸術作品を生み出すという意識で、丹念に仕上げます。
油脂類の交換。
一言で油脂類と言っても、車輌は色々な油脂類で、潤滑や油圧の発生による作動が常に行われています。
エンジンオイル&オイルフィルター ミッションオイル F1マチックオイル ブレーキオイル クラッチオイル パワーステアリングオイル エンジン冷却水などなど…
エンジンオイルだけでは無く他の部位のオイルも確実なスパンでの交換が必要です。
各油脂類は、色々と各社ラインナップが有りますが、メリットとデメリットが有り、モデル毎また使用する部位また、車輌の使用用途などを全て加味し、1番適切なオイルを私たちは選択し使用します。
メーカー指定純正オイルが1番無難と言えば無難なのですが、全てのモデルに1番適切なオイルかと言えば疑問です。
新車時のエンジンに注入されているオイルは、メーカー指定純正オイルでは無く、初期馴染みなどなどを考慮した、ファクトリー専用の非常に高額なオイルです(一般には流通しない特殊な高性能オイル)。決してメーカー指定純正オイルでは無いんです。
モデル毎に、オイルに添加されている成分内容や粘度などなど…を変更し、ベストなオイルをチョイスし交換する事で、より一層車輌をベストな状態へと導きます。
油脂類の交換。
オイルの劣化度は、目で見る 触るなど簡単な方法で判断しにくいものです。
真っ黒になったオイルや、異臭 変色している物は別ですが…..
通常、使用期間や走行距離で判断します。
各オイル類には全て食品と同じ様に賞味期限が有ります。
賞味期限切れでは本来の性能を発揮できず車輌を痛めてしまいます。
劣化の発生は、外気による酸化、メカニカル圧力によるオイル分子のせんだん、熱、ブローバイガス内のフューエルの混入で劣化していくのが一般的です。
エンジンオイルは、ベースオイルで色々と分類されます。
鉱物油
部分合成油
化学合成油
PAO
エステル
植物油
規格で分けると…
API規格
ILSAC規格
SAE規格
ACEA規格
JASO規格
粘度による分類では…
SAE粘度
HTHS粘度
エンジンオイルでは、潤滑 冷却 防錆 応力分散 密閉作用 洗浄作用の6つの作用が求められます。
色々と各社ラインナップが有りますが、メリットとデメリットが有ります。
私たちは、モデル毎また、使用する部位また、車輌の使用用途などを全て加味し、1番ベストなオイルを選択します。
ドレンボルト及びガスケット現状の画像。
ドレンボルトをクリーニングアップ。
1度締め付けられたガスケットの再使用はしません。
クリーンな状態から規定トルクでロックします。
エンジンオイル交換と同時に、周辺部分もクリーニングアップ。
エンジンオイル交換終了です。
オイルフィルターの交換。
フランジ内部のクリーニングアップを行います。
フランジ内部のクリーニングアップ後の画像です。
クリーンな状態からオイルフィルターを、基本締め付けトルクで確実にロックします。
ミッションオイル。
エンジンオイルの交換はオーナーが1番気にし交換されますが、ミッションオイルも忘れてはいけない油脂類の1つ。
ギヤーの焼き付きを避け、またシフトフィーリングまでよくなるミッションオイル。
シフト操作をするとミッション内部で、大きなギヤーが噛み合ったり外れたりしますよね。
ギヤーオイルには、潤滑 冷却 防錆 応力分散の4つの作用が求められます。
エンジンオイルでは、これに加えて密閉作用や洗浄作用が要求されますが、ギヤーオイルの場合、この効果はほとんど必要が無いでしょう。
それよりも重視されるのが応力分散作用ですね。 この作用がしっかりと発揮できるミッションオイルを使用しないと、ギヤーの焼き付きなどのダメージに繋がったり、シフトフィールの悪化に直結します。
私たちは、モデル毎また、使用する部位また、車輌の使用用途などを全て加味し、1番ベストなオイルを選択します。
ドレンボルトに金属粉がかなり付着しています。
金属粉等放置すると研磨剤と同様の効果を及ぼします。
ミッション損傷の原因になる為、その除去は重要です。
他の部位同様にミッションも破損すると非常に高額なリペアになるので、オイルの選択また使用期限の管理は非常に重要です。
ドレンプラグをスッキリ クリーニングアップ。
1度締め付けられたガスケットの再使用はしません。
クリーンな状態から規定トルクでロックします。
ミッションオイル交換と同時に、周辺部分もクリーニングアップ。
ミッションオイル交換終了です。
パワーステアリングオイルの交換。
パワーステアリングは、エンジンの出力を利用してポンプを作動させることで高圧な油圧を発生させ、その力でステアリング回転力を軽減する部位。
ラック&ピニオン式とボールネジ式に大別されます。
また、スピードを感知することによりアシスト力を制御するパワーステアリングも有ります。
フェラーリ F360 スパイダーは、油圧式。
油圧式を採用する利点に、自然なステアリングフィーリングが得られると共に、ドライビングプレジャーを追求出来ます。
パワーステアリングオイルの劣化が進んだ場合には、パワーロスによる操作性悪化やポンプからのオイル漏れが発生するなど、2次的不具合を誘発させます。 的確な交換距離及び年数での交換が必要です。
パワーステアリングオイルも、私たちが推奨するベストなオイルを選択します。
F1マチックオイルの交換。
F1マチックオイルの交換は見逃されがちです。
FerrariのF1マチックオイル交換は、Ferrari純正車両診断テスターで通信しながらの交換。
Lamborghini のeギヤーオイル同様、純正テスターを使用せず無理に交換すると、F1マチックポンプや、各ソレノイド機構に負担が掛かり破損します。
破損してしまうと非常に高額なパーツ。
Ferrari純正車両診断テスターでのメンテナンスが必要です。
F1 マチックオイルに至っても、私たちが推奨するベストなオイルを選択します。
油脂の管理や選択は非常に大切なポイントです。
ブレーキオイルの交換。
塵や埃が付着しているリザーバタンクのクリーニングアップから。
クリーニングアップ後のリザーバタンク。
クリーンな状態からリザーバキャップを開け、内部への汚れや埃の混入をシャットアウトします。
全ての下準備を整えます。
使用限度を超過し劣化したブレーキオイルの画像です。
この状態ではブレーキシステム構成パーツに悪影響を与えるばかりか、作動不良またオイル漏れを引き起こしてしまいます。
リザーバタンク内部のクリーニングアップを行います。
クリーニングアップ後の画像です。
新油は、このような透明なブレーキオイル。
クリーンな状態からブレーキオイルの交換を行います。
クリーンな状態から専用機器で交換。
ブレーキオイルも、私たちが推奨するF360のパフォーマンスにベストなオイルをチョイスし交換します。
ブレーキオイル。
ブレーキオイルの交換時期は、オイルの色などでも簡単な判断はできますが、交換基準はあくまで使用期間、水分吸収量、劣化で判断します。
サーキット走行後は、ブレーキに与える熱量が非常に大きい為、熱によるブレーキオイルの膨張などが繰り返され劣化が急激に進みます。
ブレーキオイルは吸湿性が高く、大気中の水分を吸収する為、期間の経過と共にブレーキオイル内の水分量が多くなり、沸点が下がってしまいます。
そのまま使用し続けると、ハードブレーキを繰り返したときにブレーキオイルが沸騰し気泡が発生し、踏力によって発生した圧力は、気泡を圧縮するだけで制動力を発生させることができず、ブレーキが効かなくなります。
これをペーパーロック現象と言い、大変危険な現象の一つです。
ハードブレーキはしないから…と思うオーナーも多いでしょうが、発生する不具合はこれだけでは無く色々な不具合を発生させます。
ブレーキオイルの水分吸収量が多くなると、キャリパーピストンに錆が発生し、ピストン固着やブレーキの引きずり、片効き等々を引き起こします。
通常のストリートでの使用、また、乗らなくても1年毎の交換が必須。
ブレーキオイル交換と同時に、周辺部分もクリーニングアップ。
これら油脂類の交換工程は、私たちが行うごく通常の交換工程です。
リペアに伴い分解したアルコア社リムーバブルフレーム。
組み込み前のメンテナンス&クリーニングアップを行っていきます。
分解時のみ可能な細部のメンテナンス&クリーニングアップを行っていきます。
ミッドシップの車輌では、非常にストレスのかかる部分。
クリーニングアップ後、各部の測定またメンテナンスを行い適正化を図ります。
メンテナンス&クリーニングアップ開始です。
メンテナンス&クリーニングアップ後のリムーバブルフレーム。
クリーンな状態から細部までチェック&メンテナンス。
リペアに伴い分解した再使用パーツを、私たち独自のクオリティーで仕上げます。
適正化を図ったリムーバブルフレーム。
機能性と美しさを両立するメンテナンスを行います。
地味なれど重要なメンテナンスです。
適正化を図ったリムーバブルフレーム。
仮組みでフィッティングの確認。
仮組みから本組みまで独自の精度で組み上げます。
オーナーが大切にされている車輌。
車輌への乗り降りからメンテナンスに至るまで細心の注意を払い独自のサービスをご提供させて頂いています。
トルクレンチを握っているエンジニアの手。
手がこんなに綺麗なのは、汚れたらすぐ洗う、という当たり前の習慣を日々欠かすことなく行っているからです。
爪の間に油が染みこんでいたり、作業服の袖口が汚れたままだったとすればオーナーは不安もいだかれる事でしょう。
私たちのサービスはそこから始まります。
リペアに伴い分解したパーツ 一部の画像。
私たちのリペア&メンテナンス工程は、再使用パーツを徹底的にメンテナンス&クリーニングアップし再使用します。
メンテナンス&クリーニングアップ開始です。
メンテナンス&クリーニングアップ後の画像です。
徹底したメンテナンス&クリーニングアップを実施します。
独自のクリーニングアップ方法で付着した汚れを細部まで一掃し、クリーンな状態を取り戻します。
私たちのリペア工程は、分解した再使用パーツ全てを独自のクオリティーで仕上げます。
機能性、また美しさを徹底して追求するメンテナンスを行います。
全ての下準備が整ったパワーユニットに、独自のクオリティーで仕上げた個々のパーツを組み込み。
私たちのリペア&メンテナンス工程は、どの部位においても効率化を求めず、1つ1つのパーツを丹念に仕上げます。
動力性能と美しさを両立させるリペア&メンテナンスを行います。
エンジンスタート前の最終チェックも完了。
軽いクランキング音と共にスムーズなアイドリング。
各部のチェックを行っていきます。
水温 油温 油圧 電圧 電流等々インスルメントパネルのメーター上でチェック。
メーター上の確認だけでなく、指針と実際のユニットとの誤差が無いかを、フェラーリ純正テスター SD2を車輌コントロールユニットに接続し同時にチェックします。
各回転域でのユニットやセンサーまた、電子制御インジェクションシステムの基本作動。
また、パラメーターチェックも全て行います。
インテリアパーツを組み込み。
私たちは、通常見えないポイントまで独自のクオリティーで徹底したメンテナンス&クリーニングアップを行います。
どの部位においても効率化を求めず、こだわったメンテナンスをご提供します。
フロントサスペンションシステム現状の画像です。
サスペンションシステム ステアリングシステム等のメンテナンス&クリーニングアップを行います。
同時に締め付けトルクのチェックを行います。
また同時に、分解時にしか出来ないフェンダー内部の隅々までクリーニングアップします。
中々オーナーが目にする事の無い部分。
また、雨天使用しなくても、ダストや砂などが付着してしまう部分でもあります。
同じくリヤセクション現状の画像です。
クリーニングアップ開始です。
クリーニングアップ後の画像です。
クリーンな状態から各部のトルクチェックを実施。
きめ細やかなクリーニングアップを随所に施します。
同じくクリーニングアップ後の、リヤサスペンションシステムの画像です。
今回、サスペンションシステム系統のリペア&メンテナンスは行っていません。
使用許容範囲を超過しているサスペンションシステムでは、セットアップを行っても車輌に反映されないばかりか、逆に悪影響を及ぼすからです。
今回はクリーニングアップ&トルクチェックのみの実施。
構造体として、車輌の基本骨格を守る大切な役目と、車輌本来の安定した走行フィールをドライバーに約束してくれる非常に大切な構造体の1つです。
次回のリペア、最重点ポイントです。
ホイールのクリーニングアップ&メンテナンスを行います。
ブレーキダストなどの汚れが付着してしまっているホイール。
クリーニングアップ&メンテナンスを行っていきます。
ホイール クリーニングアップ&メンテナンス終了後の画像です。
表裏共に、本来の発色を取り戻しました。
プロのレースチームもホイールの磨きは重要な仕事。
タイヤの状態やホイールの変形、キズやキレツ、そしてホイールナットの座面などもチェック。
ワークスチームでも、メカニックの重要な仕事のひとつ。
クリーニングアップ&メンテナンス終了のホイール。
組み込みに備えます。
フロアーカウル類、現状の画像です。
オーナーが目にする事の無い部分には汚れが蓄積しています。
カウル類のメンテナンス&クリーニングアップを行います。
チェック&リペアまた、メンテナンスに伴い分解した、フロアーカウルやフェンダーライナー類。
私たちの作業工程は、分解パーツを1点1点クリーニングアップし美観を取り戻します。
また、トラブルを未然に防ぐ事も兼ね、全て組み込み前に表裏共にクリーニングアップします。
メンテナンス&クリーニングアップ後のカウルの画像です。
細部までこだわったクリーニングアップを実施。
リペア&メンテナンス同様に、隠れた箇所ほど重要です。
クリーンな状態で組込みに備えます。
メンテナンスと同時に施工する独自のクリーニングアップ。
クリーニングアップは、本来の素材を熟知し蘇らせる意味で1番適した仕上げを行います。
ケミカル用品で一時的に艶を出す様な安易仕上げは、一切行いません。
フロア部分シャシー現状の画像。
細部までクリーニングアップを行っていきます。
細部までクリーニングアップを行ったシャシーの画像です。
クリーンな状態から、各部のセットアップも行いパフォーマンスのバージョンアップを図ります。
セットアップ済みのシャシーへ、クリーニングアップ済みのクリーンなフロアーカウルを組み込み。
カウルの組み込みは、基本装着位置の見直しも図り、1つ1つ丁寧に組み込みます。
全てのチリ合わせや、左右の均一性、ボルトロック状態の位置にもこだわり組み込み完了です。
全てのリペア&メンテナンス完了。
最終チェック&セットアップへと…
Ferrari 純正テスター SD2でパワーユニットのリペア&メンテナンスに伴うECUのセットアップ。
まず、以前の車輌セットをセットダウン。
続いてリペア&メンテナンス後の車輌に合わせセットアップします。
この工程が仕上がりを大きく左右します。
最終セットアップ。
Ferrari純正車両診断テスターSD2で、TipoF131Bの基本原理や構造を熟知したエンジニアが独自のセットアップを実施。
独自の味付けを行い、F360 スパイダーのポテンシャルを余す事無く引き出します。
メカニカル面も、的確な最終チェックまた、独自の味付けを行います。
最終の詰めです。
このプロセスが重要です。
独自のセットアップも終了。
最終クリーニングアップ実施後のエンジン&エンジンルーム。
分解時、各パーツ単品でクリーニングアップ&メンテナンスを行っているので、隅々までスッキリ クリーンな状態を復元。
各部のクリーニングアップや、精度を取り戻すメンテナンス等、特別な費用は必要ありません。
私たちのごく通常のメンテナンス工程の一貫だからです。
エクステリア、インテリアの最終仕上げも、メンテナンス同様こだわります。
全てのリペア&メンテナンス 終了のフェラーリ F360 スパイダー。
こちらのMaintenance Reportには作業内容の一部のみを抜粋し掲載させて頂いています。
実施した全てのリペア&メンテナンス中の分解写真、また新旧のパーツ画像。
全て担当エンジニアが撮影しています。
詳細な写真 533枚 (DVD-R 1枚に落としてあります)及び、今回のメンテナンス内容また、今後のメンテナンスメニューも分かり易く作成していますので、車輌と一緒にお渡しします。
今回、メンテナンス御依頼有り難う御座います。
今後とも末永い御付き合いの程、宜しくお願い致します。
Ferrariや、Lamborghini は、どのモデルに関わらず工業製品であって美術品でもあります。
この様な車輌をメンテナンスさせて頂くにあたって、車輌に対してのオーナーの思いや、価値観を理解し、常に業務に携らせて頂いています。
車輌を常に向上させ完璧なコンディションに近づけ後世に残していく。
トラブルの解析なども常に的確なトラブルシューティングを行い、根本からトラブルをリペアし、構造を熟知した上でセットアップを行い、100%のポテンシャルを発揮できる車輌に仕上げていく。
独自のノウハウとテクニックまた、専用の最新設備で車輌のポテンシャルを余すことなく発揮させキャラクターを取り戻す。
また、何処を見ても綺麗。
隠れた所にも気遣いをする。
効率にとらわれず、1台1台の車輌を仕上げていく。
もし、僕自身の車輌なら、ここまで徹底的にして欲しい。
そういったメンテナンスを実施する車輌だと僕は思いますし、その思いを皆さんの車輌にも日々向上心を持って実践しています。