ウェブサイトへの掲載を了承頂きましたので、随時画像の方をアップさせて頂きます。
今回、フェラーリ F430 メンテナンスご依頼誠に有り難う御座います。
弊社4t積載車が、お引取りさせて頂きましたフェラーリ F430を積んでファクトリーに戻って参りました。
只今よりご入庫時のエクステリア&インテリアの傷などのチェックに入らせて頂きます。
ご期待にお答えする各部のチェック及びメンテナンスを実施させて頂きますので、宜しくお願い申し上げます。
フェラーリ F430 チェック開始準備の為、リフトセクションへと…
チェック開始です。
Ferrari純正車輌診断テスター SD3を、フェラーリ F430 コントロールユニットに接続。
ECUと交信開始です。
Errorコードのみのチェックではなく、各部の作動状況や出力波形に至るまで、SD3で出来うる全てのエレクトロニクス関連のチェック。
現状の車輌の状態を詳細に把握します。
ただ、コントロールメインユニットが車輌全てを網羅している訳ではありません。
SD3でモニタリングしても、ERRORコードが入力されない部分も多々存在します。
ボデープロテクターの装着。
Ferrari純正 車両診断テスターSD3で取得した各部のデータ。
現状のF430 車輌全体のエレクトロニクスパーツの作動状況。
また、メカニカルの作動また、セット状況。
各部のデータを取得。
最新のFerrariアップデートデータとの比較も行います。
現状の電子制御部位データを全て詳細に把握します。
SD3で取得したデータは、あくまでもデータとし受け止めます。
データ全てを鵜呑みにせず、基本作動が適正値内で確実に作動しているかを、専用機器を使用し単体点検を実施。
更に奥深くまで、独自のチェックを進めます。
エレクトロニクス関連ポイント。
大きく分別すると下記の3項目が代表的な項目です。
1 入力: 電子的・機械的なセンサー(または変換器)で、温度、圧力、電磁場等の物理量をシステムの外部から取得して、電流信号や電圧信号に変換するあらゆるチェック。
2 信号処理回路: 組み合わされた電子素子により信号を操作し、解釈したり、変換したりする個所のチェック。
3 出力: アクチュエータや他の素子(変換器も含む)により、電流・電圧信号を車輌システムにとって有用な形態に再変換されているかなどのチェック。
この3項目から更に分別し、独自の項目別にチェックします。
Tipo F136Eのメカニカルチェック。
F360後継モデルのF430。
心臓部は、4.3L V8気筒32バルブ。
F355~360に採用されていた1気筒5バルブ F131Bの改良版ではなく、マセラティ用にフェラーリのエンジン開発部門が作った4.2Lを大きく改良したユニット。
4バルブをベースに排気量を4308ccに拡大したTipoF136E型。
最高出力はエンツォのために開発された可変式バルブタイミングシステムの採用また、圧縮比を 11.3までに引き上げられ490PSを発揮。
エンジンマネージメントシステム ボッシュ製モトロニックをME7までバージョンアップ。
TipoF136E型 モトロニックME7の基本原理や構造を熟知したエンジニアが細部までチェックします。
近年の車輌は、エアロダイナミクスが非常に進んでいます。
たとえば、車輌下部のアンダーカウル。
ベンチュリートンネルにダウンフォースの多くを獲得するグランドエフェクト・カーとして設計され、エアロダイナミクスをさらに追求。
ベルヌーイの定理により、ベンチュリーの流速が速くなり空気圧が大きく下がり、下向きの揚力を発生させるダウンフォースを作り出します。
車輌下部全面にアンダーカウルが装備されています。
ダウンフォースを得る反面、オイル漏れ等発生しても中々オーナーには判りづらい部分です。
車輌全体の詳細なチェックを行います。
年数的、指定交換パーツ。
走行距離的、指定交換パーツ。
F430 各モデル毎の傾向的不具合発生ポイントのチェック。
また車輌のコンディションを整える為の独自のチェックへと。
指定交換パーツの中には、色々な素材のパーツが有ります。
代表的な素材の指定交換パーツの一部。
1 ラバーパーツなどは、光やオゾンによる酸化で弾性が失われ、亀裂や溶解が、ある程度の年数で起こってしまいます。
2 金属製パーツでは、継続的に、また繰り返し車輌より受ける衝撃や、常に動いている作動パーツに金属材料としての強度が低下し、疲労が発生してしまうパーツ。
3 金属だけではなく樹脂パーツやカーボンパーツでも劣化は発生します。
指定交換に列記されているパーツでも必ず交換しないといけない訳ではありません。
素材や構造を知り尽くしたエンジニアが、的確にチェックし判断します。
車輌はさまざまなパーツや機構で構成されていますね。
メカニカルまた、エレクトロニクス ボディー構成などなど…
書ききれない複雑な機構を組み合わせ1台の車輌として構築されています。
車輌毎に傾向的不具合も存在し、指定交換が促されているパーツも存在します。
車輌の使用状況や用途、保管状態で車輌のコンディションは千差万別です。
また、これまで車輌がどの様な考え方でチェックされてきていたか、どのような工法でリペア&メンテナンスを受けてきたか?
壊れた箇所のリペアだけではなく、車輌のコンディションを整えていくというメンテナンスが的確に行われてきた車両か否か?
色々な状況でリペア、メンテナンスポイントが違ってきます。
状況によってパーツ寿命が長くもなりまた、短くもなります。
全て、1から独自の思想また目線で、的確なチェックを行います。
フロント / リヤ サスペンションシステム。
各セクション毎に測定。
経年劣化により使用許容範囲を超えたパーツが見受けられます。
使用許容範囲を超えた状態では、フェラーリ本来のシャープなハンドリングが味わえず、ダブルウィッシュボーンのデメリットばかりが大きくなり、ダルな動きをします。
また、使用許容範囲を超え使用し続けると、ボデー全体に振動が直接入力され、常にの衝撃でボデーまた、フレームのねじれや結合部の破損など、車輌の基本骨格へ致命的なダメージを与えます。
社外品パーツの制御ユニットが、適切ではない箇所に装着されています。
洗車時の水や、雨水でしょうか。タップリの水に浸かってしまっている現状。
内部ショート等引き起こし、車輌の電子制御部位に多大なダメージを与える可能性が有る危険な状態です。
車輌全体を項目毎にチェックし、問題の所在を的確にピックアップします。
また、コンディションをより良き方向に整えるポイントもピックアップ。
全てのチェック終了後、客観的ではなく主観的に見た、車輌を向上させる為のメンテナンスメニューを組み立てます。
全てのチェックが終了したフェラーリ F430。
確実に車輌の現状を把握し切らせて頂きました。
内容をまとめ、車輌の現状を分かり易く明記し送付させて頂いた上、御連絡させて頂きます。
お打ち合わせさせて頂き決定しました今回のメンテナンスメニュー。
パーツ入荷次第、実作業に入らせて頂きますので宜しくお願い致します。
フェラーリ F430 リペア&メンテナンス開始準備の為、リフトセクションへと…
ボデープロテクターの装着。
リペア&メンテナンス開始です。
エキゾーストから換装開始です。
細部までマスキング処理を行ない、脱着パーツを完璧にプロテクトします。
ノーマルのエキゾーストシステムを取外した現状の画像です。
換装するエキゾーストシステム組込み前にクリーニングアップを行っていきます。
通常オーナーが目にする事のない部分には汚れが蓄積しています。
隅々までクリーンな状態を取り戻していきます。
ニューパーツ装着前のクリーニングアップ開始です。
クリーニングアップ後の画像です。
普段は見えないところまで徹底したクリーニングアップを実施。
クリーンな状態からエキゾーストシステムを組み上げていきます。
今回換装するエキゾーストシステム。
エキゾーストシステムを組上げる上での、細かい微調整。
最終的な合わせこみが重要です。
機能性と美しさを追求し組上げます。
クランプ角度や、左右の均一性にこだわり組込み。
普段は見えないところまで徹底した美しい組込みを追求します。
テールエンドの左右のチリの均一性にもこだわります。
エキゾースト換装に伴い分解していたバンパーを組み込み。
細部までチリ合わせを行い組上げます。
エキゾースト交換に伴い分解した構成パーツをクリーニングアップしていきます。
通常オーナーが目にする事のない部分には汚れが蓄積しています。
クリーニングアップ開始です。
クリーニングアップ後の画像です。
徹底したクリーニングアップを実施。
独自のクリーニングアップ方法で付着した汚れを細部まで一掃し、クリーンな状態を取り戻します。
効率にとらわれる事なく、1つ1つのパーツを独自のクオリティーで仕上げます。
クリーンな状態で組み込みに備えます。
全ての下準備が整ったパワーユニットに、独自のクオリティーで仕上げた個々のパーツを組み込み。
私たちのリペア&メンテナンス工程は、どの部位においても効率化を求めず、1つ1つのパーツを丹念に仕上げます。
動力性能と美しさを両立させるリペア&メンテナンスを行います。
油脂類の交換。
一言で油脂類と言っても、車輌は色々な油脂類で、潤滑や油圧の発生による作動が常に行われています。
エンジンオイル&オイルフィルター ミッションオイル F1マチックオイル ブレーキオイル クラッチオイル パワーステアリングオイル エンジン冷却水などなど…
エンジンオイルだけでは無く他の部位のオイルも確実なスパンでの交換が必要です。
各油脂類は、色々と各社ラインナップが有りますが、メリットとデメリットが有り、モデル毎また使用する部位また、車輌の使用用途などを全て加味し、1番適切なオイルを私たちは選択し使用します。
メーカー指定純正オイルが1番無難と言えば無難なのですが、全てのモデルに1番適切なオイルかと言えば疑問です。
新車時のエンジンに注入されているオイルは、メーカー指定純正オイルでは無く、初期馴染みなどなどを考慮した、ファクトリー専用の非常に高額なオイルです(一般には流通しない特殊な高性能オイル)。決してメーカー指定純正オイルでは無いんです。
モデル毎に、オイルに添加されている成分内容や粘度などなど…を変更し、ベストなオイルをチョイスし交換する事で、より一層車輌をベストな状態へと導きます。
油脂類の交換。
オイルの劣化度は、目で見る 触るなど簡単な方法で判断しにくいものです。
真っ黒になったオイルや、異臭 変色している物は別ですが…..
通常、使用期間や走行距離で判断します。
各オイル類には全て食品と同じ様に賞味期限が有ります。
賞味期限切れでは本来の性能を発揮できず車輌を痛めてしまいます。
劣化の発生は、外気による酸化、メカニカル圧力によるオイル分子のせんだん、熱、ブローバイガス内のフューエルの混入で劣化していくのが一般的です。
エンジンオイルは、ベースオイルで色々と分類されます。
鉱物油
部分合成油
化学合成油
PAO
エステル
植物油
規格で分けると…
API規格
ILSAC規格
SAE規格
ACEA規格
JASO規格
粘度による分類では…
SAE粘度
HTHS粘度
エンジンオイルでは、潤滑 冷却 防錆 応力分散 密閉作用 洗浄作用の6つの作用が求められます。
色々と各社ラインナップが有りますが、メリットとデメリットが有ります。
私たちは、モデル毎また、使用する部位また、車輌の使用用途などを全て加味し、1番ベストなオイルを選択し使用します。
ドレンボルトをクリーニングアップ。
1度締め付けられたガスケットの再使用はしません。
クリーンな状態から規定トルクでロックします。
オイルフィルターの交換。
フランジ内部のクリーニングアップを行います。
フランジ内部のクリーニングアップ後の画像です。
クリーンな状態からオイルフィルターを、基本締め付けトルクで確実にロックします。
ミッションオイル。
エンジンオイルの交換はオーナーが1番気にし交換されますが、ミッションオイルも忘れてはいけない油脂類の1つ。
ギヤーの焼き付きを避け、またシフトフィーリングまでよくなるミッションオイル。
シフト操作をするとミッション内部で、大きなギヤーが噛み合ったり外れたりしますよね。
ギヤーオイルには、潤滑 冷却 防錆 応力分散の4つの作用が求められます。
エンジンオイルでは、これに加えて密閉作用や洗浄作用が要求されますが、ギヤーオイルの場合、この効果はほとんど必要が無いでしょう。
それよりも重視されるのが応力分散作用ですね。 この作用がしっかりと発揮できるミッションオイルを使用しないと、ギヤーの焼き付きなどのダメージに繋がったり、シフトフィールの悪化に直結します。
私たちが推奨するミッションオイルを選択し使用します。
ドレンボルトに金属粉がかなり付着しています。
金属粉等放置すると研磨剤と同様の効果を及ぼします。
ミッション損傷の原因になる為、その除去は重要です。
他の部位同様にミッションも破損すると非常に高額なリペアになるので、オイルの選択また使用期限の管理は非常に重要です。
ドレンプラグをスッキリ クリーニングアップ。
1度締め付けられたガスケットの再使用はしません。
クリーンな状態から規定トルクでロックします。
エンジン冷却水の交換。
エンジン冷却水は、エンジンオイルと同様、重要な役割を果たす液体です。
主成分はエチレングリコールという化合物と水で構成されています。
高温なエンジンを常に冷却する役割を果たしています。
また、ラジエーターやエンジンブロックで使用される構成パーツに錆が発生しない様にする役目や、消泡性能などなど…もかね合わせています。
エンジン稼動時には、常に高温にさらされる為、エンジン冷却水も劣化します。
エンジン冷却水には、さまざまな化合物が含まれています。
他の油脂類と同じように長期使用せず、1年に1回酷使されたエンジン冷却水を交換することにより、本来の性能を発揮させ、エンジンを守ります。
パワーステアリングオイルの交換。
パワーステアリングは、エンジンの出力を利用してポンプを作動させることで高圧な油圧を発生させ、その力でステアリング回転力を軽減する部位。
ラック&ピニオン式とボールネジ式に大別されます。
また、スピードを感知することによりアシスト力を制御するパワーステアリングも有ります。
フェラーリ F430は、油圧式。
油圧式を採用する利点に、自然なステアリングフィーリングが得られると共に、ドライビングプレジャーを追求出来ます。
パワーステアリングオイルの劣化が進んだ場合には、パワーロスによる操作性悪化やポンプからのオイル漏れが発生するなど、2次的不具合を誘発させます。 的確な交換距離及び年数での交換が必要です。
パワーステアリングオイルも、私たちが推奨するベストなオイルを選択します。
F1マチックオイルの交換。
F1マチックオイルの交換は見逃されがちです。
FerrariのF1マチックオイル交換は、Ferrari純正車両診断テスターで通信しながらの交換。
Lamborghini のeギヤーオイル同様、純正テスターを使用せず無理に交換すると、F1マチックポンプや、各ソレノイド機構に負担が掛かり破損します。
破損してしまうと非常に高額なパーツ。
Ferrari純正車両診断テスターでのメンテナンスが必要です。
F1 マチックオイルに至っても、私たちが推奨するベストなオイルを選択します。
油脂の管理や選択は非常に大切なポイントです。
ブレーキオイルの交換。
使用限度を超過し劣化したブレーキオイルの画像です。
この状態ではブレーキシステム構成パーツに悪影響を与えるばかりか、作動不良またオイル漏れを引き起こしてしまいます。
リザーバタンク内部のクリーニングアップを行います。
クリーニングアップ後の画像です。
新油は、このような透明なブレーキオイル。
クリーンな状態からブレーキオイルの交換を行います。
クリーンな状態から専用機器で交換。
ブレーキオイルも、私たちが推奨するF430のパフォーマンスにベストなオイルをチョイスし交換します。
ブレーキオイル。
ブレーキオイルの交換時期は、オイルの色などでも簡単な判断はできますが、交換基準はあくまで使用期間、水分吸収量、劣化で判断します。
サーキット走行後は、ブレーキに与える熱量が非常に大きい為、熱によるブレーキオイルの膨張などが繰り返され劣化が急激に進みます。
ブレーキオイルは吸湿性が高く、大気中の水分を吸収する為、期間の経過と共にブレーキオイル内の水分量が多くなり、沸点が下がってしまいます。
そのまま使用し続けると、ハードブレーキを繰り返したときにブレーキオイルが沸騰し気泡が発生し、踏力によって発生した圧力は、気泡を圧縮するだけで制動力を発生させることができず、ブレーキが効かなくなります。
これをペーパーロック現象と言い、大変危険な現象の一つです。
ハードブレーキはしないから…と思うオーナーも多いでしょうが、発生する不具合はこれだけでは無く色々な不具合を発生させます。
ブレーキオイルの水分吸収量が多くなると、キャリパーピストンに錆が発生し、ピストン固着やブレーキの引きずり、片効き等々を引き起こします。
通常のストリートでの使用、また、乗らなくても1年毎の交換が必須。
ブレーキオイル交換と同時に、周辺部分もクリーニングアップ。
これら油脂類の交換工程は、私たちが行うごく通常の交換工程です。
サスペンションシステム ステアリングシステム等のメンテナンス&クリーニングアップ。
定期的な、足回り&車輌全体のトルク管理が必要です。
各部の調整と同時に締め付けトルクのチェックまた、サスペンションシステムも本来のパフォーマンスを発揮出来るようメンテナンスを行います。
また同時に、分解時にしか出来ないフェンダー内部の隅々までクリーニングアップします。
中々オーナーが目にする事の無い部分。
また、雨天使用しなくても、ダストや砂などが付着してしまう部分でもあります。
リヤセクション現状の画像です。
メンテナンス&クリーニングアップを行っていきます。
メンテナンス&クリーニングアップ後の画像です。
ダストや砂などをクリーニングアップする事により、各機能がよりリニアになると共に、クリーンな状態を取り戻しました。
きめ細やかなメンテナンス&クリーニングアップを随所に施します。
同じくメンテナンス&クリーニングアップ後のリヤセクション。
こだわったメンテナンス&クリーニングアップを行います。
各部のクリーニングアップや、精度を取り戻すメンテナンス等、特別な費用は必要ありません。
私たちのごく通常のメンテナンス工程の一貫だからです。
細部までクリーンな状態からトラックロッドのリペア&メンテナンスを行っていきます。
シャシー側 トラックロッド締結部分 現状の画像。
分解時のチェック項目の1つでもあるシャシー側締結面の精度を1つ1つ個々に測定。
誤差がある場合、私たち独自の厳密な精度に確実に加工修正していきます。
メンテナンス後のシャシー側 締結部分の画像です。
締結部分を厳密な数値に修正。
リペアポイントのキャラクターを十二分に発揮させるメンテナンスを実施。
1つ1つの積み重ねが最終の仕上がりを大きく左右します。
全ての下準備を整え、トラックロッドの組込みに備えます。
ボルト&ナットのロック。
トルクレンチで確実に規定トルクでロックします。
トルクレンチを使用する事により、規定トルクによる締め付け管理が確実に行えます。
通常のレンチでは、締め付け不足による緩みや、締め過ぎによる破損、あるいは締め付けの個人差によるばらつきが発生します。
これを防ぎ、規定トルクでシッカリとしたトルク管理を行う為、全てトルクレンチを使用し各部を組み込んでいきます。
他の部位も同様です。
ボルトやナットの締め付けトルクは材質や処理の方法また、長さ等々でISO規格が設けられているほど重要なポイント。
全ての下準備を整え、ニューパーツを組み込み。
どれだけ効率的に運動性能を発揮できるか、また美しさにもこだわり組上げます。
ホイールのクリーニングアップ&メンテナンスを行います。
ブレーキダストなどの汚れが付着してしまっているホイール。
クリーニングアップ&メンテナンスを行っていきます。
ホイール クリーニングアップ&メンテナンス終了後の画像です。
表裏共に、本来の発色を取り戻しました。
プロのレースチームもホイールの磨きは重要な仕事。
タイヤの状態やホイールの変形、キズやキレツ、そしてホイールナットの座面などもチェック。
ワークスチームでも、メカニックの重要な仕事のひとつ。
クリーニングアップ&メンテナンス終了のホイール。
組み込みに備えます。
フロアーカウル類、現状の画像です。
オーナーが目にする事の無い部分には汚れが蓄積しています。
カウル類のメンテナンス&クリーニングアップを行います。
チェック&リペアまた、メンテナンスに伴い分解した、フロアーカウルやフェンダーライナー類。
私たちの作業工程は、分解パーツを1点1点クリーニングアップし美観を取り戻します。
また、トラブルを未然に防ぐ事も兼ね、全て組み込み前に表裏共にクリーニングアップします。
メンテナンス&クリーニングアップ後のカウルの画像です。
細部までこだわったクリーニングアップを実施。
リペア&メンテナンス同様に、隠れた箇所ほど重要です。
クリーンな状態で組込みに備えます。
メンテナンスと同時に施工する独自のクリーニングアップ。
クリーニングアップは、本来の素材を熟知し蘇らせる意味で1番適した仕上げを行います。
ケミカル用品で一時的に艶を出す様な安易仕上げは、一切行いません。
フロア部分シャシー現状の画像。
細部までクリーニングアップを行っていきます。
細部までクリーニングアップを行ったシャシーの画像です。
クリーンな状態から、各部のセットアップも行いパフォーマンスのバージョンアップを図ります。
コーナーウエイトレシオ&フルアライメントの測定&セットアップ。
測定前に、以前のセットアップをセットダウンし、クリアな状態に。
リペア&メンテナンスで適正化したサスペンションシステム。
リペア、メンテナンス前は、サスペンション構成パーツの不良でアライメントが動的な変化をし、サスペンション・ジオメトリーが適正に動化していなかった状態。
全てをセットダウンし、適正化したサスペンションシステムに合わせ、1からセットアップします。
コーナーウエイトレシオのセットアップ。
コーナーウエイトレシオの測定及びセットアップを行う事で、荷重移動がスムーズになり、サスペンションの性能がフルに発揮できます。
又、コーナーウェイトを合計(車両重量として軽量化計画を立てたり)パワーチェックを同時に行い、パワーウェイトレシオ・トルクウェイトレシオを計算する事も出来ます。
4輪アライメント調整の前に、コーナーウェイト測定及びセットアップを行います。
フルアライメントの測定及びセットアップ。
埃一つないクリーンな状態。
アライメントをセットできるポイントは多々存在します。
完璧にクリーンな状態からでなければ、確実なセットアップが行えません。
全てにおいて完璧を追求し続けます。
サスペンションシステムの変更、リペア&メンテナンスまた何らかのセットを変更した場合、フルアライメントの測定及びセットアップは必要不可欠な作業。
また、変更点が無くてもアライメントは変化してしまいます。
定期的な測定及びセットアップで、フェラーリ本来のドライビングプレジャーを得る事が可能となります。
アライメントのポイントは、サスペンションシステムや、タイヤのキャラクターをどれだけ活かせるかが最重要ポイント。
ですので、基本アライメントは存在するものの、正解は1つではありません。
車輌の仕様はもちろん、使用用途やドライビングテクニックによっても、最適なアライメントにセットします。
1台1台オーダーメイドのアライメントにセットアップします。
タイヤの銘柄、純正でもサスペンションのプリロードの違い、またサスペンションシステムを変更している場合はバンプ、リバンプ、ストロークスピード等々数限りなく違いがあります。
蓄積した膨大なデータで、オーダーメイドのセットアップを行います。
その結果、乗りやすい=リスクを回避できる=積極的にアクセルを踏んでいけドライビングに集中できる。
この法則が大切。
全てのリペア&メンテナンス完了。
最終チェック&セットアップを行います。
Ferrari 純正テスター SD3でパワーユニットのリペア&メンテナンスに伴うECUのセットアップ。
まず、以前の車輌セットをセットダウン。
続いてリペア&メンテナンス後の車輌に合わせセットアップします。
この工程が仕上がりを大きく左右します。
最終セットアップ。
Ferrari純正車両診断テスターSD3で、TipoF136Eの基本原理や構造を熟知したエンジニアが独自のセットアップを実施。
セットアップは、私たちが蓄積した膨大なデータで綿密に行います。
独自のセットアップも終了。
最終クリーニングアップ実施後のエンジン&エンジンルーム。
分解時、各パーツ単品でクリーニングアップ&メンテナンスを行っているので、隅々までスッキリ クリーンな状態を復元。
各部のクリーニングアップや、精度を取り戻すメンテナンス等、特別な費用は必要ありません。
私たちのごく通常のメンテナンス工程の一貫だからです。
エクステリア、インテリアの最終仕上げも、メンテナンス同様こだわります。
全てのリペア&メンテナンス 終了のフェラーリ F430。
こちらのMaintenance Reportには作業内容の一部のみを抜粋し掲載させて頂いています。
実施した全てのリペア&メンテナンス中の分解写真、また新旧のパーツ画像。
全て担当エンジニアが撮影しています。
詳細な写真 320枚 (DVD-R 1枚に落としてあります)及び、今回のメンテナンス内容また、今後のメンテナンスメニューも分かり易く作成していますので、車輌と一緒にお渡しします。
今回、メンテナンス御依頼有り難う御座います。
今後とも末永い御付き合いの程、宜しくお願い致します。
Ferrariや、Lamborghini は、どのモデルに関わらず工業製品であって美術品でもあります。
この様な車輌をメンテナンスさせて頂くにあたって、車輌に対してのオーナーの思いや、価値観を理解し、常に業務に携らせて頂いています。
車輌を常に向上させ完璧なコンディションに近づけ後世に残していく。
トラブルの解析なども常に的確なトラブルシューティングを行い、根本からトラブルをリペアし、構造を熟知した上でセットアップを行い、100%のポテンシャルを発揮できる車輌に仕上げていく。
独自のノウハウとテクニックまた、専用の最新設備で車輌のポテンシャルを余すことなく発揮させキャラクターを取り戻す。
また、何処を見ても綺麗。
隠れた所にも気遣いをする。
効率にとらわれず、1台1台の車輌を仕上げていく。
もし、僕自身の車輌なら、ここまで徹底的にして欲しい。
そういったメンテナンスを実施する車輌だと僕は思いますし、その思いを皆さんの車輌にも日々向上心を持って実践しています。