ウエッブサイトへの掲載を了承頂きましたので、随時画像の方をアップさせて頂きます。
今回 フェラーリ 458イタリア メンテナンス御依頼有り難う御座います。
ご期待にお答えする各部のチェック及びメンテナンスを実施させて頂きますので宜しくお願い致します。
早速リフトセクションへと...
エンジンはフェラーリのMRとして初めての直噴エンジン。
458 V8ユニットは完全な新設計。
高圧噴射(200bar)で、最高出力は570CV/9,000rpm、最大トルクは55.1kgf·m/6,000rpmを発揮。
パワーユニットは、後方寄りにミドシップされ排気量4499ccの90度V型8気筒、潤滑方式は式はドライサンプ。
内部フリクションを低減するために、ドライサンプにも新設計の潤滑システムを内臓。
フェラーリのロードカーとしては初めてとなる最高回転数9000rpmを実現するパワーユニット。
圧縮比は12.5:1。
ピストンとライナーのフリクションロスを極限まで軽減するため薄いコンプレッションリングを採用しピストンスカートにはグラファイトコーティング。
アルミニウムのインテークマニフォールドは、肉厚を薄く軽量化されています。
また、ショートでストレートなインテークマニフォールド。
吸入効率をかなり意識しているようです。
また、可変バルブを4パターンのECUマッピングで制御。
全ての回転域で最適なトルクを発揮させます。
シャシーも全て最新のフェラーリの技術が投入されています。
アルコア社製のアルミシャシーには新素材をコラボ。
航空機と同じ工法で生産され、剛性では対F430比で15%のUP。
ビーム剛性も5%UPさせた新設計です。
E-Diff3また、7速F1デュアルクラッチのギアボックス。
デュアルクラッチの最大のメリット変速する瞬間に次のセレクトするギアがすでに待機状態になりエンジントルクの谷間を最小限に留めシフトスピードも飛躍的にUP。
エンジンオイル。
各油脂類は、色々と各社ラインナップが有りますが、メリットとデメリットが有り、モデル毎また、使用する部位また、マシンの使用用途などを全て加味し、1番適切なオイルを選択します。
メーカー指定純正オイルが1番無難と言えば無難なのですが、全てのモデルに1番適切なオイルかと言えば疑問です。
新車時のエンジンに注入されているオイルは、メーカー指定純正オイルでは無く、初期馴染みなどなどを考慮した、ファクトリー専用の非常に高額なオイルです(一般には流通しない特殊な高性能オイル)。決してメーカー指定純正オイルでは無いんです。
モデル毎にオイルに添加されている成分内容や粘度などなど…を変更しベストなオイルをチョイスし、交換する事により、より一層マシンをベストな状態へと導きます。
ドレンプラグのクリーニングアップ。
クリーンな状態で組み込み。
締め付けたガスケットは再使用しません。
各ドレンも同様に…
オイルフィルターの交換。
エンジンオイルにはエンジン内部を清浄に保つ為にオイル中の汚れやゴミを取り込むオイルフィルターがありますね。
オイルフィルターがあると、エンジンオイルがそこを通過することにより、オイル内に取り込まれていた金属粉やスラッジ(ホコリや燃焼カスなどの不純物)が濾し取られます。
特に金属粉は、放置すると研磨剤と同様の効果をエンジン内に及ぼしてエンジン損傷の原因になる為、その除去は重要です。
オイルフィルターのろ過能力は上げ過ぎると油圧上昇や目詰まりなどの不具合を引き起こす可能性がある為にその性能はある一定のところで抑えられています。
その為オイルフィルターですべての金属粉やスラッジ等が除去できる訳ではないんです。
また、オイルフィルターの能力が低下し目詰まりを起こした場合を想定してバイパス機構を備えています。
フィルターが目詰まりしてエンジン内各所にオイルが供給できなくなると、エンジンが焼き付く原因となるからです。
ただしこの機構はあくまで非常用であり、的確なスパンでの交換が必要です。
また、交換時は的確なトルク管理の下での交換が必要です。
1つ1つのパーツや組込みには全に裏付ける意味があるんです。
周辺部分もクリーニングアップし作業終了。
エンジンオイル&エレメント交換 終了のFerrari 458 イタリア 。
こちらのMaintenance Reportには作業内容の1部のみを抜粋し掲載させて頂いています。
今回メンテナンス御依頼有り難う御座います。
今後とも末永い御付き合いの程、宜しくお願い致します。