ウエッブサイトへの掲載を了承頂きましたので、随時画像の方をアップさせて頂きます。
いつも Ferrari 430 メンテナンス御依頼誠に有り難う御座います。
弊社4t積載車が、お引取りさせて頂きましたFerrari 430を積んでファクトリーに戻って参りました。
只今よりご入庫時のエクステリア&インテリアの傷などのチェックに入らせて頂きます。
今回も、ご期待にお答えする各部のチェック及びメンテナンスを実施させて頂きますので宜しくお願い致します。
Ferrari F430 車検&メンテナンス チェック開始準備の為、リフトセクションへと……
車検チェック開始です。
まず、第1段階。
Ferrari純正車両診断テスター SD3を、Ferrari 430 車輌コントロールユニットに接続。
ECUと交信開始です。
ErrorコードのみのチェックではなくFerrari純正車両診断テスター SD3で、マシン全体のエレクトロニクス関連の状態や、調整の状態を詳細に把握します。
各部の作動状況や出力波形に至るまで、コンピューター上で、できうる全てのエレクトロニクス関連のチェックを行い現状のマシンの状態を把握します。
ボデープロテクターを装着。
F360後継モデルのF430。
心臓部は、4.3L V8気筒32バルブ。
F355〜360に採用されていた1気筒5バルブ F131Bの改良版ではなく、マセラティ用にフェラーリのエンジン開発部門が作った4.2Lを大きく改良したユニット。
4バルブをベースに排気量を4308ccに拡大したTipoF136E型。
最高出力はエンツォのために開発された可変式バルブタイミングシステムの採用また、圧縮比を 11.3までに引き上げられ490PSを発揮。
エンジンマネージメントシステム ボッシュ製モトロニックをME7までバージョンアップ。
TipoF136E型 モトロニックME7の基本原理や構造を熟知したエンジニアが細部までチェックします。
マシンはさまざまなパーツや機構で構成されていますね。
メカニカルまた、エレクトロニクス ボディー構成などなど…書ききれない複雑な機構を組み合わせ1台のマシンとして構築されています。
マシン毎に傾向的不具合も存在し、指定交換が促されているパーツが有ります。
ただ、これまでマシンがどの様な方法でリペア&メンテナンスを受けてきたか?
オーナーがどの様に使用してきたか?
どの様な保管をされてきたか?
色々な状況でメンテナンス個所が違ってきます。
指定交換に入っていないパーツでも使用状況によって寿命が長くもなりまた、短くもなります。
マシン内部の隠れた部分まで、的確なチェックが行われます。
常に定期的なマシンのチェックによりベストなマシンの維持が可能となります。
続いて、メカニカル関連のチェック。
年数的、指定交換パーツ。
走行距離的、指定交換パーツ。
F430 モデル毎に傾向的不具合発生ポイントが存在します。
また、マシンの使用状況や、保管状態により、個々のマシンの状態が全く違いますので同時に的確なチェックが行なわれます。
指定交換パーツの中には、色々な素材のパーツが有ります。
代表的な素材の指定交換パーツの1部。
1 ラバーパーツなどは、光やオゾンによる酸化で弾性が失われ、亀裂や溶解がある程度の年数で起こってしまいます。
2 金属製パーツでは、継続的に、また繰り返しマシンより受ける衝撃や、恒に動いている作動パーツに金属材料としての強度が低下し、疲労が発生してしまうパーツ。
3 金属だけではなく樹脂パーツやカーボンパーツでも劣化は発生します。
指定交換に列記されているパーツでも必ず交換しないといけないと言うわけでは有りません。
的確なチェックで判断します。
F360同様アルコア社と共同開発されたアルミ押し出し材を鋳造材で連結したフレーム構造。
F430では、それに加えフレーム構造の底になるフロア部分に超超ジュラルミンを張り込み剛性を向上。
F430では、これまでの機械式LSDから電子制御の差動制限システムが内蔵されたe-diffを搭載。
また、各モード毎にショックアブソーバーの減衰力、CST、F1マチックの変速スピードが変更されるマネッティーノを搭載。
マシン毎の特性や、個々のパーツの構造及び、作動原理を知り尽くしたエンジニアが的確なチェックを行ないます。
近年のマシンは、エアロダイナミクスが非常に進んでいます。
たとえば、マシン下部アンダーカウル。
F360同様にベンチュリートンネルにダウンフォースの多くを獲得するグランドエフェクト・カーとして設計されエアロダイナミクスをさらに追求。
ベルヌーイの定理により、ベンチュリーの流速が速くなり空気圧が大きく下がり、下向きの揚力が発生させるダウンフォースを作り出します。
全てのチェックが終了したF430。
担当エンジニアが確実に現状のマシンの状態を把握し切らせて頂きました。
内容をまとめ、現状のマシンの状態を分かり易く明記し送付させて頂いた上、御連絡させて頂きます。
リペア&メンテナンス個所、また今後のメンテナンス個所。
現状のマシンの状態を全て記載した報告書を送付させて頂き、その中で決定した今回のメンテナンスメニュー。
作業準備でき次第、実作業に入らせて頂きますので宜しくお願い致します。
Ferrari F430 メンテナンス開始準備の為、リフトセクションへと…
ボデープロテクターを装着。
メンテナンス開始です。
300k近くで走るロードゴーイングマシン。
定期的な、足回り&マシン全体のトルク管理が必要です。
各部の調整と同時に、締め付けトルクのチェックまた各部の動きが機敏になるメンテナンスも行います。
また、同時に分解時にしか出来ないフェンダー内部の隅々まで、クリーンニグアップも実施。
中々オーナーが目にする事の無い部分。
また、雨天使用しなくてもダストや、砂などが付着してしまう部分。
現状のフロントフェンダー内部の画像です。
リヤーフェンダー内部です。
フロント同様に、足回りのメンテナンス&クリーニングアップを行ないます。
フロント 足回りのメンテナンスまた、クリーニングアップ後のサスペンションシステム。
ダストや、砂などをクリーニングアップする事により、本来の機能がより機敏になると共にクリーンな状態を取り戻しました。
独自のクオリティーでメンテナンス&クリーニングアップを随所に施します。
フロント同様、メンテナンス完了のリヤーセクション。
マシン全体のメンテナンス開始です。
近年のFerrariは、ダウンフォースをアンダーフロアーで稼ぐ為、マシンフロアー全面 アンダーカウルで覆われています。
中々オーナーが目にする事の無い部分です。
チェック&リペアまた、メンテナンスに伴い分解した、アンダーカウルやフェンダーライナー類。
分解したパーツは通常問題が無いので、そのまま組み込まれるのが一般的です。
分解パーツを1点1点リフレッシュする事で、見た目にもスッキリし、トラブルを未然に防ぐ事も兼ね全て組み込み前に表裏共にクリーニングアップします。
細部まで完璧にクリーニングアップを実施。
クリーンな状態で組込みに備えます。
リペア&メンテナンス同様に、隠れた箇所ほど重要です。
各部メンテナンスと同時に施工する、クリーニングアップ。
各部の仕上げは、レザーの素材、ペイントの素材、各部の構成パーツなどなど….. 素材を熟知したエンジニアにより、部位部位に1番適した、本来の素材を蘇らす意味での仕上げが行われます。
ケミカル用品で一時的に艶を出す様な安易仕上げは、一切行われません。
各部のクリーニングアップは全て作業の一貫と考え行います。
ホイールの現状の画像です。
ブレーキダストなどの汚れが付着してしまっているホイール。
4輪全てクリーニングアップ開始です。
ホイール クリーニングアップ終了後の画像です。
4輪全てホイール内側&表側共に、本来の発色を取り戻しました。
マシン フロアー部分も完璧にチェック&メンテナンスも終了。
チェック&メンテナンスと同時に関連部分も全てクリーニングアップ。
クリーニングアップ済みのアンダカウルも組み込み。
スッキリ!!
続いて、全てのメンテナンス終了後の最終セットアップ。
入力されていたERRORコードなども、全てリセット。
また、センサー&アクチュエーターのアダプティブ。
電子制御部位は、Ferrari純正車両診断テスターSD3で最終チェックまた、セットアップを実施します。
よくセットアップしましたと言う言葉は聞きますが、トラブルコードの消去だけではセットアップとは言えません。
メカニカル面も、担当エンジニアにより的確な最終チェックまた、セットアップが行われます。
独自のセットアップも終了。
最終クリーニングアップ実施後のエンジン&エンジンルーム。
Maintenance Reportでは全ての画像をアッブ出来ませんが、ポイントをオーナーに見て頂ける様、かいつまんでアップしています。
メンテナンス工程も詳細に撮影していますのでCD-Rで、お渡しします。
エクステリア&インテリアも最終仕上げ終了です。
全てのメンテナンス終了のFerrari F430 。
こちらのMaintenance Reportには作業内容の1部のみを抜粋し掲載させて頂いています。
実施した全てのメンテナンス中の分解写真。
全て担当エンジニアが撮影致しております。
詳細な写真94枚 (CD-Rに落として有ります)及び、今回のメンテナンス内容、また今後のメンテナンスメニュー書類も分かり易く作成していますのでマシンと一緒にお持ち致します。
いつもメンテナンス御依頼有り難う御座います。
今後とも末永い御付き合いの程、宜しくお願い致します。