ウエッブサイトへの掲載を了承頂きましたので、随時画像の方をアップさせて頂きます。
いつもFerrari F575M メンテナンス御依頼有り難う御座います。
只今よりご入庫時のエクステリア&インテリアの傷などのチェックに入らせて頂きます。
今回も、ご期待にお答えする各部のチェック及びメンテナンスを実施させて頂きますので宜しくお願い致します。
Ferrari 575 M マラネロ 車検&メンテナンス チェック開始準備の為、リフトセクションへと…
チェック開始です。
まず、第1段階。
Ferrari純正車両診断テスター SD2で575 M マラネロ 車輌コントロールユニットと交信。
ErrorコードのみのチェックではなくSD2でマシン全体のエレクトロニクスの状態を詳細に把握します。
各部の作動状況や出力波形に至るまで、コンピューター上で、できうる全てのエレクトロニクス関連のチェックを行い現状のマシンの状態を把握します。
ボデープロテクターを装着。
Ferrari純正 車両診断テスターSD2で取得した各部のデーター。
現状の575 M マラネロ マシン全体のエレクトロニクスパーツの作動状況。
また、メカニカルの作動状況。
各部のデーターを取得。
前回のメンテナンス時のデーターまた、最新のデーターとも比較します。
マシンのエレクトロニクス関連の状態を全て把握しました。
これより、SD2で取得したデーターは、あくまでもデーターとし受け止めます。
データー全てを鵜呑みにせず、基本作動が適正値内で確実に作動しているかを専用機器を使用し単体点検を実施。
更に奥深くまで、独自のチェックを進めます。
550 マラネロのTipoF133型 5.5LV12ユニットを改良。
5.75LにボアアップしたTipoF133E型 V12ユニットをフロントに搭載する575M。
550マラネロの5.5LV12ユニットからストロークを2mm延長。
圧縮比も10.8:1から11.o:1に。
エンジンマネージメントシステムは550マラネロからアップデートし、ボッシュモトロニックM7.3 .2でコントロール。
最高出力は515bhpまでアップ。
エレクトロニクス関連の状態を全て把握しました。
これより、SD2で取得したデーターは、あくまでもデーターとし受け止めます。
データー全てを鵜呑みにせず、基本作動が適正値内で確実に作動しているかを専用機器を使用し単体点検を実施。
更に奥深くまで、独自のチェックを進めます。
TipoF133E型また、ボッシュモトロニックM7.3 .2の基本原理や構造を熟知したエンジニアが細部までチェックします。
近年のマシンは、エアロダイナミクスが非常に進んでいます。
たとえば、マシン下部アンダーカウル。
ベンチュリートンネルにダウンフォースの多くを獲得するグランドエフェクト・カーとして設計されエアロダイナミクスをさらに追求。
ベルヌーイの定理により、ベンチュリーの流速が速くなり空気圧が大きく下がり、下向きの揚力が発生させるダウンフォースを作り出します。
575Mは、パドルシフトのF1ギヤボックスを採用した点が最大のポイント。
これまでミッドシップの8気筒モデルのみで、フロント エンジン トランスアクスル方式のレイアウトでは採用されなかったF1ギヤボックス。
先に世に送り出されたマセラティのカンビオコルサの開発で得たノウハウを活かし、ギヤボックスの内部パーツ 油圧アクチュエーター 制御ソフト等をアップデート。
より熟成されたパドルシフトのF1ギヤボックス。
続いて、メカニカル関連のチェック。
年数的、指定交換パーツ。
走行距離的、指定交換パーツ。
575 M マラネロも傾向的不具合発生ポイントが存在します。
また、マシンの使用状況や、保管状態により、個々のマシンの状態が全く違いますので同時に的確なチェックが行なわれます。
指定交換パーツの中には、色々な素材のパーツが有ります。
代表的な素材の指定交換パーツの1部。
1 ラバーパーツなどは、光やオゾンによる酸化で弾性が失われ、亀裂や溶解がある程度の年数で起こってしまいます。
2 金属製パーツでは、継続的に、また繰り返しマシンより受ける衝撃や、恒に動いている作動パーツに金属材料としての強度が低下し、疲労が発生してしまうパーツ。
3 金属だけではなく樹脂パーツやカーボンパーツでも劣化は発生します。
指定交換に列記されているパーツでも必ず交換しないといけないと言うわけでは有りません。
的確なチェックで判断します。
マシンはさまざまなパーツや機構で構成されていますね。
メカニカルまた、エレクトロニクス ボディー構成などなど…書ききれない複雑な機構を組み合わせ1台のマシンとして構築されています。
マシン毎に傾向的不具合も存在し、指定交換が促されているパーツが有ります。
ただ、これまでマシンがどの様な方法でリペア&メンテナンスを受けてきたか?
オーナーがどの様に使用してきたか?
どの様な保管をされてきたか?
色々な状況でメンテナンス個所が違ってきます。
指定交換に入っていないパーツでも使用状況によって寿命が長くもなりまた、短くもなります。
マシン内部の隠れた部分まで、的確なチェックが行われます。
常に定期チェックをご依頼頂いているマシン。
各部クリーンな状態。
見えない箇所もクリーンに保つことで不具合発生ポイントを早期に発見できます。
各部のクリーニングアップは美観も当然ですが、早期にトラブルポイントを発見し、2次的不具合の誘発を防ぎます。
定期的なマシンのチェックでコンディションの良いマシンの維持が可能となります。
続いてオーナーご依頼ポイントのチェックに入ります。
全てのチェックが終了した575 M マラネロ。
担当エンジニアが確実に現状のマシンの状態を把握し切らせて頂きました。
内容をまとめ、現状のマシンの状態を分かり易く明記し送付させて頂いた上、御連絡させて頂きます。
お打ち合わせさせて頂き決定しました今回のメンテナンスメニュー。
パーツ入荷次第、実作業に入らせて頂きますので宜しくお願い致します。
Ferrari 575 M マラネロ リペア&メンテナンス開始準備の為、リフトセクションへと…
リペア&メンテナンス開始です。
ボデープロテクターの装着。
オイル漏れのリペア。
近年のマシンは、エアロダイナミクスが非常に進んでいます。
たとえば、マシン下部アンダーカウル。
マシンフロア全体がカウルで覆われている為、油脂類等の漏れなど中々オーナーの気づかないうちに進行し2次的なダメージを誘発させてしまいます。
定期的なチェックて゛早期発見することがマシンへのダメージを最小限に留めます。
リペアに伴う分解作業が丁寧に進みます。
ダメージの発生しているオイルホースの一部。
代表的な素材の指定交換パーツです。
1 ラバーパーツなどは、光やオゾンによる酸化で弾性が失われ、亀裂や溶解がある程度の年数で起こってしまいます。
また、常に熱害にさらされ劣化が促進します。
これは、どのモデルにでも当てはまる事です。
同じ部位 同じような箇所に装着されているパーツは同等の劣化が発生しています。
1セクションを確実にリセットする為のリペアを行います。
リペア終了。
熱害から保護する為、断熱パーツを装着し対策。
対策もノーマル然と...
周辺部分も同時にクリーニングアップ。
付属パーツもクリーニングアップし組み込み完了。
続いて油脂類の交換に入ります。
油脂類。
一言で油脂類と言っても、マシンには、色々な油脂類で潤滑や、油圧の発生による作動が常に行われています。
エンジンオイル&オイルフィルター ミッションオイル F1マチックオイル ブレーキオイル クラッチオイル パワーステアリングオイル エンジン冷却水などなど…
FerrariやLamborghiniなどのスーパースポーツマシンは高速走行などが多い為、エンジンオイルだけでは無く、他の部位のオイルも頻繁に酷使されるので確実なスパンでの交換が必要です。
各油脂類は、色々と各社ラインナップが有りますが、メリットとデメリットが有り、マシンモデル毎また、使用する部位また、マシンの使用用途などを全て加味し、1番適切なオイルを、弊社では選択します。
メーカー指定純正オイルが1番無難と言えば無難なのですが、全てのモデルに1番適切なオイルかと言えば疑問です。
新車時のエンジンに注入されているオイルは、メーカー指定純正オイルでは無く、初期馴染みなどなどを考慮した、ファクトリー専用の非常に高額なオイルです(一般には流通しない特殊な高性能オイル)。決してメーカー指定純正オイルでは無いんです。
モデル毎にオイルに添加されている成分内容や粘度などなど…を変更しベストなオイルをチョイスし、交換する事により、より一層マシンをベストな状態へと導きます。
エンジンオイルでは、潤滑 冷却 防錆 応力分散 密閉作用 洗浄作用の6つの作用が求められます。
マシンやモデルまた、使用用途に応じてオイル成分や、粘度などなど……選択します。
エンジンオイル&オイルエレメントの交換。
モデル毎にオイルに添加されている成分内容や粘度などなど…を変更しベストなオイルをチョイスし、より一層マシンをベストな状態へと導きます。
続いて、オイルエレメントの交換。
エンジンオイルにはエンジン内部を清浄に保つ為にオイル中の汚れやゴミを取り込むオイルフィルターがありますね。
オイルフィルターがあると、エンジンオイルがそこを通過することにより、オイル内に取り込まれていた金属粉やスラッジ(ホコリや燃焼カスなどの不純物)が濾し取られます。
特に金属粉は、放置すると研磨剤と同様の効果をエンジン内に及ぼしてエンジン損傷の原因になる為、その除去は重要です。
オイルフィルターのろ過能力は上げ過ぎると油圧上昇や目詰まりなどの不具合を引き起こす可能性がある為にその性能はある一定のところで抑えられています。
その為オイルフィルターですべての金属粉やスラッジ等が除去できる訳ではないんです。
また、オイルフィルターの能力が低下し目詰まりを起こした場合を想定してバイパス機構を備えています。
フィルターが目詰まりしてエンジン内各所にオイルが供給できなくなると、エンジンが焼き付く原因となるからです。
ただしこの機構はあくまで非常用であり、的確なスパンでの交換が必要です。
また、交換時は的確なトルク管理の下での交換が必要です。
続いてエンジン冷却水の交換。
エンジン冷却水は、エンジンオイルと同様、重要な役割を果たす液体です。
主成分はエチレングリコールという化合物と水で構成されています。
高温なエンジンを恒に冷却する役割を果たしています。
また、ラジエーターやエンジンブロックで使用される構成パーツに錆が発生しない様にする役目や、消泡性能などなど…もかね合わせています。
エンジン稼動時には、常に高温にさらされる為、エンジン冷却水も劣化します。
エンジン冷却水には、さまざまな化合物が含まれています。
エンジンオイル同様に長期使用せず、1年に1回酷使されたエンジン冷却水を交換することにより、本来の性能を発揮させ、エンジンを守ります。
続いてブレーキオイルの交換。
リザーバタンク内部を完璧にクリーニングアップ。
新しいブレーキオイルを給油圧送しオイルライン最後部より交換。
交換完了。
ブレーキオイル交換と同時に、周辺部分もクリーニングアップ。
スッキリクリーンな状態に…
300k近くで走るロードゴーイングマシン。
定期的な、足回り&マシン全体のトルク管理が必要です。
各部の調整と同時に締め付けトルクのチェックまた、サスペンションシステムも本来のパフォーマンスを発揮出来るようメンテナンスを行います。
常に定期チェックをご依頼頂いているマシン。
今回も、定期的な足回りのトルク管理&マシン全体のトルク管理&各部の調整&メンテナンスを行います。
また、同時に分解時にしか出来ないフェンダー内部の隅々まで、クリーンニグアップします。
中々オーナーが目にする事の無い部分。
また、雨天使用しなくてもダストや、砂などが付着してしまう部分。
現状のフロントフェンダー内部の画像です。
リヤーフェンダー内部です。
フロント同様にメンテナンス&クリーニングアップを行ないます。
サスペンションシステムも本来のパフォーマンスを発揮出来るようメンテナンス完了。
ダストや、砂などをクリーニングアップする事により、本来の機能がより機敏になると共にクリーンな状態を取り戻しました。
きめ細やかなメンテナンス&クリーニングアップが、担当エンジニアにより随所に施されます。
同じくリヤーサスペンションシステム。
続いてリクーンな状態から車高のバランスをセットしていきます。
車高は低ければ低いほどコーナーが走りやすい。
そう思われていた時代が有ったのは間違いないでしょう。
しかし、タイヤやサスペンションが進化した現在ではそうとばかりは言い切れないでしょう。
確かにレーシングカーは、ストリートカーとは比べ物にならないほど低いですね。
ただそこには専用のサスペンションシステムやスリックタイヤ等のパーツが潜んでいるし、
床下の空力を優先するためにライドハイトを一定に、低く保たなければならないと言うハッキリとした理由があります。
それがストリートカーに全て当てはまるかと言えば答えはNOです。
フェラーリのノーマルサスペンションは車高を調整できる様になってはいますが、自由長の長いサスペンションにプリロードをかけています。
むやみにノーマルサスペンションで車高を下げるとプレーキング時のノーズダイブや、ピッチングまたヨーイングが増し逆に走りにくくなってしまいます。
そうなると使用用途に合った硬さとストローク量をもったサスペンションシステムが必要です。
プリロードをアップ...
続いて、コーナーウエイトレシオ&フルアライメントの測定前にホイールのクリーニングアップを行います。
ホイール クリーニングアップ終了後の画像です。
4輪全てホイール内側&表側共に、本来の発色を取り戻しました。
クリーンなホイールを装着し、コーナーウエイトレシオ&フルアライメントの測定 セットアップへと...
コーナーウェイトゲージのセット。
コーナーウェイトゲージとは、タイヤ毎に測れる車重計のことです。
個々のタイヤにかかる重量を車高調整などで変え、左右バランスを整えます。
4輪アライメント調整の前にコーナーウェイト計測・セットアップをお薦めします。
荷重移動がスムーズになりサスペンションの性能がフルに発揮できます。
又、コーナーウェイトを合計(車両重量として軽量化計画を立てたり)パワーチェックを同時に行い、パワーウェイトレシオ・トルクウェイトレシオを計算する事も出来ます。
コーナーウェイト計測&セットアップ開始です。
続いてフルアライメントの測定&セットアップ。
マシンの足回りを変更したり、足回りブッシュ交換また、車高を変更したマシンには、必要不可欠な作業。
また、恒にの走行でアライメントは変化しています。
定期的な測定&セットアップが必要です。
アライメントのポイントは、サスペンションシステムや、タイヤのキャラクターを活かす事が大切。
ですので、基本アライメントは存在するものの正解は1つではありません。
マシンの仕様はもちろん、仕様用途やドライビングテクニックによっても最適なアライメントは変わってきます。
この辺りは、蓄積したノウハウが必要です。
コーナーウェイト測定・セットアップまた、フルアライメントの計測・セットアップもマシンに合わせ完了。
マシン全体の最終チェック&セットアップ。
チェックと同時に細部までクリーニングアップも終了。
チェック&リペアまた、メンテナンスに伴い分解した、アンダーカウルやフェンダーライナー類。
分解したパーツは通常問題が無いので、そのまま組み込まれるのが一般的です。
分解パーツを1点1点リフレッシュする事で、見た目にもスッキリし、トラブルを未然に防ぐ事も兼ね全て組み込み前に表裏共にクリーニングアップします。
クリーニングアップ後のカウル。
各部の仕上げは、レザーの素材、ペイントの素材、各部の構成パーツなどなど… 素材を熟知したエンジニアにより、部位部位に1番適した、本来の素材を蘇らす意味での仕上げが行われます。
ケミカル用品で一時的に艶を出す様な安易仕上げは、一切行われません。
各部のクリーニングアップは全て作業の一貫と考え行います。
クリーニングアップ済みのアンダカウルも組み込み。
続いて、全てのメンテナンス終了後の最終セットアップ。
入力されていたERRORコードなども、全てリセット。
また、センサー&アクチュエーターのアダプティブ。
電子制御部位は、Ferrari純正車両診断テスターSD2で最終チェックまた、セットアップを実施します。
よくセットアップしましたと言う言葉は聞きますが、トラブルコードの消去だけではセットアップとは言えません。
メカニカル面も、担当エンジニアにより的確な最終チェックまた、セットアップが行われます。
独自のセットアップも終了。
エンジンルーム&エクステリア インテリアも最終仕上げ終了です。
常にの定期チェックでベスト コンディションの575 M マラネロ。
全てのリペア&メンテナンス終了のFerrari 575 M マラネロ。
こちらのMaintenance Reportには作業内容の1部のみを抜粋し掲載させて頂いています。
実施した全ての、リペア&メンテナンス中の分解写真、また新旧のパーツ画像。
全て担当エンジニアが撮影致しております。
メンテナンス工程 新旧パーツ画像も詳細な写真 106枚 (CD-Rに落として有ります)
及び、今回のチェツク内容、また今後のメンテナンスメニュー書類も分かり易く作成していますのでマシンと一緒にお渡しさせて頂きます。
いつもメンテナンス御依頼有り難う御座います。
今後とも末永い御付き合いの程、宜しくお願い致します。